「ドムがお休み中の、2大アクション"ハゲ"の共演」ワイルド・スピード スーパーコンボ Naguyさんの映画レビュー(感想・評価)
ドムがお休み中の、2大アクション"ハゲ"の共演
まず先に注意したいのは、延々と続くエンドロールの最後の最後まで、オマケ映像が4回も(!)挿入されること。
2回目、3回目で席を離れてしまう観客が多く、ホントに辛抱が足りない・・・。
さて"アベンジャーズ"のMCUは別格として、本シリーズは、世界歴代興収8位「ワイルド・スピード SKY MISSION」(Furious 7/2015)や、同17位「ワイルド・スピード ICE BREAK」
(The Fate of the Furious/2017)、同89位「
ワイルド・スピード EURO MISSION
(Fast & Furious 6/2013)・・・と、世界中が新作を待望するメガヒットシリーズである。
本作はシリーズ9作目だが、本筋ではなくスピンオフにあたる。
本筋の主人公ドムがお休みしている間の、2大アクション"ハゲ"のドウェイン・ジョンソン(ルーク・ホブス役)とジェイソン・ステイサム(デッカード・ショウ役)が宿敵として共演する。とくに最近、ステイサム不足に悩むファンには大満足となるはず。
「ワイルド・スピード」の人気の秘密は、ストリート・カーアクション映画であること以上に、その重要なサブテーマが、"ファミリー(仲間)"であるというところ。
本筋では、ヴィン・ディーゼル演じるドミニク(ドム)を中心に、ブライアン、レティ、ミアなどでファミリーが構築されてきたが、ブライアン役のポール・ウォーカーが不慮の事故で亡くなってしまったことで、シリーズ終了のカウントダウンに入ってしまった。
ユニバーサル映画にすれば、まだまだ稼ぎたいところ。それがホブスとショウというサブキャラクターを引き上げるという企画になっている。しかも単にホブスとショウがぶつかり合うだけでなく、2人の家族問題が浮上する。
そう、やっぱりテーマの中心は、"ファミリー"なのである。
特にショウの妹ハッティ(バネッサ・カービー) が英国MI6のスパイ役で大活躍。さらに女児の父親だったことが判明したホブスとの恋愛関係を匂わせ、今後どこまで引っ張るかは未知数のまま。
今回の敵は、無敵のターミネーターみたいな超人ブリクストン。そして彼が乗る、オートドライブも可能なバイクアクションが見どころ。
本シリーズに対する期待感がハイレベルすぎて、ちょっとやそっとでは満足できない身体になってしまっている。それを差し引けば、かなり楽しめる作品にはなっている。
国内上映バージョンは、通常版、IMAX、4DX、MX4D、ドルビーシネマ(ATMOS)、DTS-Xがあるが、日本では3D版がない!ディズニー映画みたいに4D系を3Dで上映してほしかった。
ちなみに本筋は、前作(8作目)の「ICE BREAK」が最終章3部作の1作目にあたり、シリーズは10作目の2020年5月、11作目の2021年4月で完結する予定である。
(2019/8/2/TOHOシネマズ日本橋/シネスコ/字幕:岡田壯平)