劇場公開日 2019年5月17日

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「アメリカのアマゾンでは、配信中」ガルヴェストン Naakiさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0アメリカのアマゾンでは、配信中

2019年2月24日
PCから投稿

悲しい

この作品のポスターを見ると何かを見据えた一見晴れやかそうな顔立ちをしている女性の有望な未来を予見するようなものと捉えがちになるが、いざ映画のシナリオとなると真逆のようなものとなっている。あまりにも暗い内容にどこに救いがあるのか見つけるのに苦労をするもので、観光地とされるガルベストンの海がまぶしいぐらいに明るいものにもかかわらず、それが感じられないくらいなものとなっている。それが原因かどうかわからないが、原作者であり本作の脚本を書いた方が、脚本家としてクレジットに載るのを拒否してしまっている。
有名女優の姉を持ちキャリアも同年代の女性の中ではピカ一の女優、個人的には今年になってから2度目の作品となる、ノリに乗っている人エル・ファニングその人である。姉よりも10cm近く長身で、体重の増減を繰り返し、暗い作品ばかりに出たがる姉とは違い、彼女の未来はすでに姉をはるかに超えようとしている。まだ若干二十歳にもかかわらず演技力は評論家からおおむね支持を受けている。本作は彼女のファンなら必見と言ってもよいと思われる。ただし、内容は行き場を失いそうになるので注意が必要となる。
これをサスペンスとだけ捉えてしまうとつまらないものとなり、中盤の展開の遅さを理解できない方には観るのをあきらめてもらうしかないとだけ言うことが出来る。

Naaki