「コレじゃない感」ジョン・ウィック パラベラム U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
コレじゃない感
期待してたのになぁ…。
妙な方向に針が触れてた。
アクションは、まぁ、凄かったのだけど…物語がボケボケでつまらない。
続編を考慮しての事なのだろうが、新設定が山のように出てきて、挙句、砂漠を彷徨う事になる。そこに至るまでも、そこに至ってからも独走感が強く、置いてきぼり状態だ。
なんていうか、膨らませ過ぎて本作だけでは収拾がつかない…しかも、膨らんでいった部分は、余計な事に思うからタチが悪い。
スッキリ3作目で終わっておけば良かったのにと、溜息がでる。
この監督はアクションを魅せたいのだろうと思う。様々なアクションをぶっこんできてるし、カットも長い。「どうだ、すげえだろ」感はいいのだけれど、いかんせんテンポが…悪い。冗長というか、観客の目線を無視してるようで、俺様編集にゲップが出そうだ。
近距離戦闘はパターンも技も多くて、飽きはこないのだけれど「かけ声」が…邪魔。うるさい。「ハッ」とか「ヤッ」とか…もっと他にレパートリーを作っとけ。
戦意のかけらもない宙ぶらりんの左腕とか…そんな状況が多数起こり興を削がれる。
アクションは約束事の集大成だ。
それは古今東西共通だ。
今回は細部が雑な印象に終わった。
熾烈な近距離アクションに果敢に挑んだスタントマン達は称賛に値するが…もう一つ、もう一歩、進化してて欲しかった。
物語は、ホントにしまりがなく垂れ流しだった。前作までは結構シリアスだったように思うのだが、どおしてこうなったんだ?
俺は否定派だ。
ラストの展開も良く分かんないし…ラスボス感要らないし、特別なポジションじゃなくていいし、逆に安っぽい。
カタコトの日本語をなぜに使いたがるのかも不思議でしょうがない。お前の中のどんなスイッチが入ると日本語で喋ろうになるんだ?
さっぱり分からない…。
期待していたものがチンプンカンな方向に猛ダッシュで走り出し、その背中を呆然と眺めてる。
サッカーの試合を観に来たのに、なんか新たな球技がグラウンドで始まる。
そんな状況と酷似してた。
銃の近距離戦闘は絶品だったんだけどなぁ。全体的な印象がクソつまんなかった。
次作は復讐なのかな?
多分観には行くけど、巻き返して欲しいなあー。