「邦画としては及第点。だが惜しい!」新聞記者 Film_Montageさんの映画レビュー(感想・評価)
邦画としては及第点。だが惜しい!
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社会派の作品が好きなので、全体的な世界観、緊張感は素晴らしかった。
役者の芝居も良かったし、空撮や国会議事堂を入れ込んだカットは素晴らしい物が多くあった。
だが惜しい部分も多い、アメリカ帰りの記者という事でカタコト感があるが、ある程度物語が進んでから分かる為、最初の方は違和感が多く、話しに乗り切れない部分があった。あと、これは脚本の問題でもあるが、吉岡と杉原の二人が協力する辺りからが面白くなるので、政府が情報操作しているという描写を減らし、自殺までをもっと早くに展開して欲しかった。これは個人的な好みかもしれないが、自殺→協力→資料奪取→記事→新聞をじっくり描き、その記事が出たことで世論が動き、現政権が危うくなる所までを描いて欲しかった。その流れからのあのラストであれば、文句なく傑作だったと思う。あと、大学の軍事利用は突飛過ぎてついて行けなかったので、もう少しリアリティのある理由が欲しかった。
とは言え、作り手のこだわりや想いは十二分に込められており、一度見て欲しい。
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