「映画の力を感じる素晴らしい作品」新聞記者 まだまだぼのぼのさんの映画レビュー(感想・評価)
映画の力を感じる素晴らしい作品
普通の一般人はメディアを通して知る情報が全てだし、情報が全て正しいわけじゃないことも理解しています。それでも、国が、テレビが、大手メディアが、大勢が発した言葉を7割型信用して受け止めてしまう。というか、情報の信憑性を都度確認する程、興味が無い。
そんな日々なんとなく暮らしている私に、この作品がガツンと「もしかしてこうかもしれないこと」を提示してくれました。本当のことなんて分からないからこそ、一つの可能性を知っておくことが必要なのかもしれないなと感じました。
家族がいるから信念のまま行動することに葛藤する杉原、守るものがないから信念のままガムシャラに正義を叫びたがる吉岡、家族がいても自ら死を選んでしまった神崎。この3人が選択する行動は理解できるけど、理解できない。流れに身を任せてしまえばラクなのにとも思う。それくらい、苦しそうでした。
この作品は答えを出して終わるわけじゃないし、メディア・官僚、そして国のどれが正しいとか悪いと言ってるわけじゃない。一見すると情報コントロールする国が悪者にも思えるけど、国の平穏を保つ事が目的だし、現に当事者以外は平和に暮らせてるんだから、悪いとも言い切れない。
だからこそ、ズシンと来ます。
観て良かった。日本でもこういった作品が制作されて、公開されることが嬉しいです。
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