「これでいいなら話は簡単」新聞記者 Scottさんの映画レビュー(感想・評価)
これでいいなら話は簡単
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「ここで終わっても面白いな」ってところでラストになるのね。だから良いと言えば良いんだけど、ここでラストにしていいなら、作品つくるの簡単だな。
『続きはお前らが書け』っていうメッセージだとは思うけど、本当に大変で、ギリギリの決断が必要になるの、ここからだもん。
シム・ウンギョンがすごく良いの。下から大きな目でグッとにじり寄って『わたしたち、このままでいいんですか?』って言われるとタジタジとなる。
ストーリーの設定はちょっと荒唐無稽なところもあるんだけど、敢えてだろうね。リアリティがあったら横槍多そうだし。
話の中で権力の側に立つ人が『国を守る』っていうんだけど、そこまでして守る国って存在すんのかね。「身捨つるほどの祖国はありや」って思いながら観てた。
あと思ったのは「権力」ってなんなんだろうね。国を守るために権力を行使するはずなんだけど、もう私益を守るために使われちゃってるんだよね。「権力は国のために使うもんだろ」って、国が怒ったらいいんだけど、国と私益を得る人が一体化しちゃってるんだよね。それ、もう国じゃない。
権力が良くない使われ方をしちゃうのは、権力を手にした人間の弱さと、権力を振るわれた人間の弱さかなと観てて思ったね。
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