「母の愛」人間失格 太宰治と3人の女たち リコさんの映画レビュー(感想・評価)
母の愛
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この映画の題名は三人の女となって居るが、治にとって本当に愛して欲しかったのは妻の美知子、只一人だけだったのでは無いだろうか。
体の弱かった実母に育てて貰えなかった事が、良妻賢母で三人目の子をお腹に宿しながらも、酒と女と薬に溺れて心中未遂まで起こした男を支え続ける、言わばこの母親の様な愛で包んでくれる美知子に、男としても愛して欲しくてのたうち回ってる様にしか見えなかった。
全てが母親の愛情不足から来るものなのかは分からないが、もう少し人を大事にする気持ちがあれば(治自身も含め)と残念に思えた。確かに美知子への遺書に「美知子を一番愛していた。」と言う言葉と「人間失格」を生み出した事を思うと少しは美知子に恩返しが出来たのかも知れないが。
小栗旬さんの咳が本当に結核を患ってるみたいで、凄いと思いました。
宮沢りえさんの良妻賢母もここまでしなければならないのかと気の毒になりそうになりつつ、前を向いて明るく生きて行く姿は逆にパワーを貰えた感じがしました。
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