運び屋のレビュー・感想・評価
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クリント・イーストウッドたる魅力あふれる映画で、私の感想は、、
クリント・イーストウッドの数年ぶりの監督さらに出演作品であり、
そして何より、90歳の麻薬運び人という題材すごく興味深い!
日本では高齢者の運転免許証の自主返納が推進されている中、
海の向こうの国では、90歳のご老体が麻薬運び人として暗躍しているのか!?
しかも、マフィアのボスにまで気に入られて、その女を侍らして(しかも二人も相手に!)一夜をともにする、というそっちのほうでもまだま現役のスーパーおじいちゃん!
ただ、役としての彼特有の人当たりのよさ(マフィア仲間に「タタ」という愛称(?)で慕われ、自分の差別的な発言に対しても「ごめんごめん」でとばしてしまえたり、自分を追ってきた捜査官に対しても同情と親しみを感じさせてしまうところ)と、
役者としての渋みと貫禄で、
この老人の、女好きのだらしなさや、お金や家族にたいしてルーズなところが決して下品には見えてこない。
それどころか、哀愁と格好良ささえ感じるところがすごく魅力的だった。
(最後の、窓から差し込む光に顔が照らされる場面が印象的)
ただし、一歩引いた目でみれば、そう見せることがこの物語を語るうえで最適だったのか。
つまり、もっとダメな老人で、これまで仕事一途で家族を顧みず老いを迎えた成れの果て、
そして、麻薬運び人としての(そこから抜け出せない苦悩というよりかは)自業自得、
という捉え方をすれば、この老人は見栄えが良すぎる。
(私には少なからずそういう風に見えた)
かといって、更にもう一度裏を返せば、
あくまでこの物語は、最後のエンドロールで流れた通り、"ニュースから着想を得た" ドラマ(創作物)であることから、
実年齢に近い老人役として、いまの彼がもっとも魅力的な作品であることは間違いない!
古き良きアメリカ
家族より仕事を優先していた主人公が、家族の大切さに気付いていくまでを描いた映画です。
犯罪に手を染めながらも、徐々に大切なものに気が付いていく展開が秀逸でした。
個人的には、主人公が「退役軍人」であることが、この映画に緊張感をもたらしている一つの要素ではないか、と感じました。
「俺は戦争に行ったことがある。お前なんか怖くない。」
依頼主であるメキシコ人に脅された際、主人公が言ったセリフです。このシーンは中々印象に残りました。
対照的に、「運び」の最中に流れる音楽は、映画に癒しをもたらしてくれています。
久しぶりに、アメリカの王道の映画を見た気がしました。
多面的に楽しめる素敵な作品でした
かっこういいです!
クリントイ-ストウッド監督・主演!いくつになっても本当にかっこういいです!
実在した麻薬の運び屋を題材にしていて、始めは何も知らずに、いざ自分が何をしているかに気づいてもしれっと正当化して呵責を感じないままどんどんはまっていってしまうのが、何とも不思議なのですが、人間のご都合主義と正当化の上手さを年齢に絡めてさらっと描くのがまた何とも言えず良くて。そして家族と妻との関係を気づきなおしていく様子が切なくていとおしくて。
ヒューマンドラマとしてもスリリングなところも刑事ものとしても、どの面からも楽しめる素敵な作品でした。
いくつになってもカッコいい。
クリントイーストウッドカッコ良すぎます。
私の祖父に近い年齢なので、重ねてみてしまい大号泣。滲み出る貫禄というか風格?圧倒されました。
主人公アールは、結果家族のことを想って仕事頑張ったのに、空回りしてた。
運び屋が題材になってたけど、誰にでも言えること。
映画観ながら、自分自身も家族のことを考えた。
人生を知り尽くしたクリントイーストウッドの自らの想いも感じられた映画でした。
こんなイーストウッド初めて観た(笑)
90歳の実在した麻薬の運び屋の話!
それだけでも十分面白そうなのに、流石にクリント・イーストウッド!
惚れ惚れするようなちょいワル爺いっぷりがたまりません。
予告編ではハラハラドキドキの犯罪ものっぽく編集されてますが
これは、見事なコメディー(笑)であり、
人生で一番大事なものは?アメリカらしい家族の物語。
カッコいい爺さん、婆さんを目指す人は是非観ておいて下さい!
で、月に8回程映画館に通う中途半端な映画好きとしては
冒頭に書きましたが、クリント爺さんのカッコいいこと!
カッコいいと言っても「グラン・トリノ」や「人生の特等席」の様な
頑固オヤジじゃなくて、
小太り気味の中婆さん軍団にむかって
「やあ、お嬢さん方、美人コンテストは上の階だぜ〜」
(そんな様なニュアンスのセリフ)を、ニヤニヤしながら
いけしゃあしゃあと言い放つC調爺いっぷり!
その軽さと同時に、結構きわどい人種ギャグを口にしながら
黒人家族のパンクの修理を手伝ってあげたり、
白人がほとんどの店にメキシコ系の仲間を連れて行って
「周りは白ばっかりだがここの料理は旨いから食ってみな」
みたいに気楽に肌の色を無視して付き合うあたり
なんと軽やかでユーモアに溢れた人であるのか〜唸ってしまう。
一番大事なのは家族と仲間〜〜
こんな爺さんなら刑務所で良い仲間ができそうだな〜〜
孤独な年寄りになりたいくない!そう思うなら必見だと思う。
@もう一度観るなら?
「クリント・イーストウッド御大が主演してるんだぞ!!
ありがたく劇場で観とけ!」
クリントイーストウッドだから
やっぱりスターらしい演技でした、
内容的にはアメリカ的な物語で出来過ぎな部分もあり、
物足りない部分はあると思います。
正直、クリントイーストウッドだから成り立った映画かな。
高齢化社会の日本には考えさせられる部分もあると思います。
イーストウッドはいい
イーストウッド監督、主演なので観てきました!
やっぱり見応えありました。話としては老人か金に目が眩んで犯罪に手を染めて捕まるまでの映画ですが緊張感が絶えず所々いいシンーンもあって観出すと止まりませんでした。
立体的で奥行きのある作品
監督主演のイーストウッドの演技についてはもはや言うことがない。常に存在感がある演技だが、その存在感が場面によって異なる。本作品でも、最初の方の割と軽めのおじいさんから、徐々に人生の重圧や苦悩などが加わり、その存在感が重味を増していく。この辺の作り込みは見事である。
ブラッドリー・クーパーは「アメリカン・スナイパー」でも主演を務めたように、イーストウッド作品との相性のよさを感じる。とんでもなく歌が上手い人だから、音楽に造詣の深いイーストウッドと合うのだろう。本作品では官僚主義の圧力を受け、時間的にも予算的にも制約を受けながら捜査をするDEA捜査官を演じる。この人の存在が作品に緊迫感を与え、お気楽な老人のロードムービーとは一線を画している。
愛情の深い妻を演じたダイアン・ウィーストをはじめ、ギャング役の俳優たちも、演じているように見えないくらい上手な演技で、演出したイーストウッド監督の面目躍如である。
イーストウッドの作品はこれまで、スケールの大きな世界観と人間の機微を上手に描いているという印象であった。しかし本作品の主人公アール・ストーンの「家族が一番だ」という台詞から、一瞬、イーストウッドも狭量な家族第一主義に陥ってしまったのかと思ってしまった。だがイーストウッド作品はそんなに単純ではない。
本作品は、アメリカが抱えている様々な病巣を主人公アールに背負わせて、ひたすら自動車を運転させる物語だ。インターネットリテラシー、格差、戦争によるPTSD、仕事と家族サービスとの軋轢、麻薬汚染、人種差別など、どのシーンにもテーマがあり、ひとつのシーンに必ずしもひとつのテーマとは限らない。そういった複雑なシーンの数々にアメリカンジョークを絡め、さらにお得意の音楽を添える辺りは流石にイーストウッド、立体的で奥行きのある作品に仕上げきった。
the映画!
クリント イーストウッド、本当に凄い。
「ただのジジイ」じゃない。
この安定感、安心感。だけどちっとも退屈じゃない。
安心して作品に浸れる。
作品の中でカーステレオから流れてくる音楽の選び方も良い。
歳を重ねて余計なものが削ぎ落とされ、残ったものがこれなんだ。
そう、映画ってこういうものなんだ。
楽しくて心揺さぶられて、見終わった後に残るこの感じ。
イーストウッド、ここにあり。
もうちょっと。
同じ様なシーンが多いため途中で飽きた人もいると
思います。
自分的も途中で飽きてしまいました笑
でも、7回目の運び屋をしている時ぐらいから
捕まらないかヒヤヒヤしながら観ていました。
最後で自然と涙がでてきちゃいました。
カッコいいイメージ脱皮のイーストウッド
87歳の爺さんはヤバイ物&悪い事と知りつつも運び屋をしていたというドラマ。
10年ぶり監督兼主演ですか。
グラン・トリノ依頼ですかね?あれは好きでした。
自身が老いながらも演じたい役柄なんて、イーストウッドならば何か惹かれてこの作品なんだろうなとは思っていましたが、、、。
正直この登場人物構成とこの脚本では、主役はある程度演技派の爺さんで無ければ魅力的な作品に映らないだろうと思った。
しかし、表向きカッコイイ爺さんでは駄目。
頼りなくて、情けなくても何故か心に残る爺さんでなければ。
それをクリント・イーストウッドは昔ながらのクール、ダンディ、歳老いてもカッコ良いイメージから脱皮し、終始情けなくて切ない爺さんをこの映画にて見事に演じてみせていたと思う。
家族愛溢れていたとは決して言えない元大黒柱の姿。
世間様に悪いと思いながらも運び屋をやる姿。
妻の最後ぐらいは家族と共にしていく姿。
情けないが故に見せれる最後の姿。
それらは切ない爺さん臭を漂わせ、映画に安心感を与えている。
全体的に凄い映画内容では無いのですが、作品自体がクリント・イーストウッドの単独魅力勝ちと言っていい作品だと思います。
日本の一部役者さんも、イーストウッドを見習って頂きたいものです。
老い先短いジジイに怖いもの無し
爺さんが麻薬の「運び屋」をするタイトル通りの映画である。
ただ、それが実話を元にしたものである事とイーストウッドの監督兼主演の映画というだけの理由で観たのだが、それに1984年に劇場で観た「タイト・ロープ」以来の親子共演で娘のアリソンも出演しているというおまけもついていたので嬉しさが倍増した。
私がイーストウッドの映画を初めて劇場鑑賞したのはダーティー・ハリー2からだから40年以上前になる。今作と同じく「タイト・ロープ」で役柄でも親子を演じた、あの可愛い少女が、しっかりおばさんになって今作では年老いた父をなじって役立たず扱いをするのだから驚きである。
クリント・イーストウッドは50年以上第一線で映画に携わり数々のヒット作、名作を生んだ功労者として、また現役の映画俳優としては世界一の大物だと言える。そのイーストウッドの背中の曲がり具合に隔世の感があって、それがストーリーのリアリティを更に強くしていた。イーストウッドは実話となった事件から映画化のアイデアを思いついた時、これはワシが作るべきだと小躍りしたに違いない。それは主演が90歳の老人で麻薬密売組織の犯罪に加担するという前代未聞の内容だから、まさにうってつけなのだった。爺さんがどんな理由で何のために犯罪に手を染めていくのかが見もので、最大の見せ場は捜査官とジジイがニアミスで会話する場面。派手なドンパチは少ないが退役軍人でもある強気の爺さんが強面のギャングに脅されオドオドしながらも、開き直ってヤケクソでマイペースを貫くところは痛快でもある。今年5月で89歳になる彼の最後かも知れない監督兼主演の作品なのだからクリント・イーストウッドのファンのみならず最高の映画人の作品として観ておくべき映画だ。90歳の老人に何百キロも運転させるのは酷だとは思うが、実際に私の93歳になる父親も今だに運転を辞めないのだから車社会のアメリカならなおさらだ。若い頃のイーストウッドの痛快娯楽映画とは一線を画す、怖いもの知らずの現役の爺さんの、やけくそで、しっとりとしたロードムービーである。
面白い!史上最年長の運び屋 実話
90歳の主人公アールが、メキシコの巨大麻薬組織からドラッグの輸送の仕事を引き受け、多額の報酬を荒稼ぎする驚きの実話。
88歳のクリントン・イーストウッドが、90歳の主人公アール役を見事に熱演。
運ぶだけで高収入という魅力にはまり、犯罪意識も薄れ、上手く危険をすり抜けていく、というただの悪老人の話ではない。
大金を荒稼ぎする一方で、いろいろな人との出会いで多くを学び、新しいことを始めるのに、年齢は関係ない、遅すぎることはない、と思わせてくれる作品。
自虐的ユーモアで笑いあり、そして痛快、でも最後はホロリと涙し感動する。
クリントン・イーストウッド、お見事!あっぱれ!
渋い!
うーん イーストウッド このじいさんは何者?
今回は久々に自ら主演 演技なのかわからないが もう腰も曲がり 爺なのに 素敵な振る舞い いや そこじゃない この映画は ドラマとして見事 現代の社会問題も描き 人が犯罪に手を染める背景も 見事に描く。前三作は期せずに「英雄」になった人々であったが 今回は期せずに「犯罪者」になった人物を描いた。ので 今回が最も身近に感じられたか。
最後の妻のセリフもいい
音楽もいい
またしても 終わっても席を立てないでいた。
いい おすすめしたい映画だが、彼の映画って客入るのかな?ぐらい地味ではあるか…
でも ファンはいるな 自分も含め
クリントイーストウッドの名演!
クリントイーストウッドは本当に名優中の名優だなと改めて感じました。ストーリーのテンポも良く彼の名演に見入ってるとあっという間にラスト。娘役を実の娘のアリソンイーストウッドが演じてましたが、実生活での贖罪の気持ちも今作に込めたのかな。監督のファンでもありますが今回の演出もお見事でした!
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