「おもしろいが、放蕩爺には感情移入し難く」運び屋 プライアさんの映画レビュー(感想・評価)
おもしろいが、放蕩爺には感情移入し難く
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仕事と趣味に生きて家族を顧みなかったクリント。
娘の結婚式にすら出ず、娘は10年以上口をきいてくれず、嫁からは離婚された。
ただ超優良ドライバーだったので、ある時麻薬の運び屋の仕事を受ける。
簡単に金が儲かり、孫の結婚式には参加して金を出すことも出来た。
ただ生来の自由奔放さが消えることはなかった。
麻薬を運んでる間に好き勝手に車を降りたり友人と会ったり。
でもマフィアのボスは「だから警察には疑われない」と気に入ってた。
しかしボスが部下の裏切りで殺されて代替わりし、ルールが厳しくなる。
やがて奴隷のように扱われ始め、自由に行動をしたらいつでも殺すと脅された。
そんな折、麻薬輸送中に元嫁があと数日の命との電話が入り、会いに行く。
まさか来ると思ってなかった妻は喜びながら死ぬ。葬儀にも参列する。
姿を消したクリントをマフィアは躍起になって探していた。
やがて見つかって命の危機が訪れるが、マークしてた警察により逮捕。
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家族を蔑ろにして来た男が90歳くらいで家族の大切さに気付く話。
クリントらしさは爺さんになっても健在やな。
ただこの話、面白くはあったのやが、どうもこの爺に感情移入できない。
全ては自分が悪いだけやんって思ってしまうんよなあ。
まあ歳が離れ過ぎてて同調できんってのもあったかも。
それより男前の刑事の方がよっぽど感情移入できたわ。
2人は逮捕より前に偶然会って、家族の会話を交わしてた。
逮捕時もその話をちゃんと覚えてて、他人へのリスペクトがある。
涙の再会、とはいかなかったが、2人はどこか心通じるものがあった。
あと刑事の上司、この人どっかで見たことあるなあ。
顔が悪人なもんやから、きっと裏でマフィアとつながってると思ってた。
ところが全然関係ない普通の良い上司やったw