「全体的にサスペンス感が足りないため、映画としては単調になってしまっている」運び屋 バフィーさんの映画レビュー(感想・評価)
全体的にサスペンス感が足りないため、映画としては単調になってしまっている
クリント・イーストウッドのリアルな演技によってキャラクターのもつ重圧感はひしひしと伝わってくるし、人生を仕事に捧げたことで家族とは疎遠になった男の遅すぎる再生ドラマとしては申し分ないのだが、全体的にサスペンス感が足りないため、映画としては単調になってしまっている。
裏では麻薬取締局と麻薬組織との戦いや麻薬組織内の権力争いが勃発しているという背景がありながら、クリント・イーストウッド演じるアールに焦点が当たりすぎていて、温度差を感じてしまうし、結果的に麻薬組織がどうなったかが描かれていない。
組織内で芽生えた友情や信頼なんかも結果的に薄っぺらく扱われてしまっている。
運び屋を逮捕しただけで終わる規模の犯罪ではないと思うのだが…本来なら逮捕してからどうやって組織を摘発にいたったかを描いてほしいところだ。
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