クロノス・ジョウンターの伝説のレビュー・感想・評価
全23件中、1~20件目を表示
日本のSFとその表現方法
日本人が苦手とされるSFだが、この作品にも払拭できない設定上の問題はいくつかあった。
この作品のアイデアは「君を愛したひとりの僕へ」シリーズと似ている。
これはアイデアの盗作ということではなく、日本人が考えるSF世界のレベル問題だ。
いったいどれほどタイムマシンを使ったSF作品があることだろう。
そしてこの作品もまた、決して変えることのできない過去を変えようとする物語だ。
そして「できないこと」という設定を単純に既存の事実として置いてしまうプロット。
過去に戻ったとき、同時に自分が二人いることに対する言及が成されない。他多数ある。
似たような作品をいくつも見たからか、冒頭のシーンで2058年、館長に違法侵入で捕まった主人公が「なぜ、クロノスジョウンターを動かそうとしたのか?」に答えはじめるところから物語が始まるが、それらの謎がすぐにわかってしまうところがこの作品の致命的な部分だ。視聴者には早々にすべて見通されてしまっている。
どうでもいいが、
花屋の女性、どこかで見たようなとずっと考えていたら、ホンダカーズの女の子だとわかってホッとした。
CMでは顔立ちに成長があるのでこの時はまだ10代だろう。それと比較して主人公とのバランスが悪いと思う。一番よくなかったのが年齢不詳の主人公と彼の走る演技。
黒澤明監督が野武士同士を戦わせるにあたり、フル装備で何百メートルも走らせてから戦わせることで、息遣いなどの迫力を出したことは有名だが、ただ走っているかのような演技は見苦しいだけだと思った。すべてが演技だけではだめだなと感じた。
そこが一つの大きな細部であり、神が宿る場所でもある。
何度もあった走るシーンに誰も違和感を覚えなかったのだろうか? ここだけでもクリアするだけで印象がかなり違ったはずだ。
最後に助けられた女性が、彼の会社の研究室に入社して彼を救うための研究を開始したという設定は面白いし共感できる唯一の部分だ。
その研究に活路を見出し没頭する姿を映像化するだけでよかったのに、なぜ邂逅するようなシーンで締めたのだろう? もったいないと思った。
しかし、作品を見せたい対象をティーンエージャーに絞っていたのであれば、その部分は取り消します。
日本を代表するSF 「隣人X」や「AKIRA」 伸びしろしかないので、作家の皆さん楽しみにしています。
意地悪なシチュエーション
難解なタイトルに惹かれて鑑賞、調べたらクロノス(Chronos)というのはギリシャ神話の時の神、ジョウンター(Jaunter)は英語で旅するだから、クロノス・ジョウンターは旅する時の神ということらしい。映画では1995年に作られたタイムマシーンの名前でした。
ただ、過去への飛躍は制約が大きい、滞在は10分程度で遡った時間の二乗分の未来へ飛ばされてしまう。したがって恋人を救うために何回も未来から戻ることになる。
要するに恋人を救うために苦闘する研究者の物語、素直に逃げればいいものをなかなか聞き入れてくれない設定はやきもきする。最後は彼女もタイムマシンの研究者になり彼のいる未来に飛んで再会を果たしたような終わり方、ただ、滞在できる時間はどうなっているのだろうか、過去ではなく未来ならずっといられるのだろうか、気になって単純に喜べませんでした。逆に未来に行った彼の方が改良されたタイムマシンで制約なく彼女のところへ戻るなら納得ですが古いタイムマシンで彼女が飛ぶのは無理っぽいでしょう。敢えてそうしなかったのかもしれません、悲恋の方が感動的に見えるという意図でしょうか、回りくどいSF恋愛ドラマ、シチュエーションが意地悪過ぎましょう。
リープ?ワープ?トラベル?、いやコンプレス
同じように、ジョイントじゃなくて、ジョウンターという小説内の架空の人物の名前が由来のようである。と言う風に、SF業界においての“時間移動”というジャンルは人間の夢と欲望を掻立てられる触媒であり、この素材を元に今まで沢山の作品が生まれたこと枚挙に暇がない。但し、人間は飽きも早いので、同じようなパターンの作風ではかなり既視感を抱いてしまうから、次に素材自体に脚色を加えることを考え始める。それは素材自体のフォルムも然りだが、条件付けをすることでルールを付与し、そのルールに縛られたり、又は破る為の“チート”を模索することを、ストーリー展開に組み込むことでドラマ性の花を開かせるきっかけ作りに一役買うことになる。しかし、こと時間軸故に複雑なファンクションを付与してしまうと途端に理解に滞りが生じてしまい、考えようとする推進力が奪われてしまう弱点がある。小説ならばいつでも前に“ワープ”して理解出来るまで思考を停めなくても良いのだが、映像となると作り手と観客の間に共有されねばならない“前提”というお約束が不履行になってなってしまうのである。平たく言えば、小難しい事について行けなくなるということだ。
今作品の原作は小説であり、いわゆる群像劇で構成されているらしい。未読なのでネット参考なのだが、既に別作品や、舞台作でも引用されていることらしいので、原作に関して言えば相当人気であるだろう。多分、その人気の一つの要素が前述である、数多い前提条件の件が絡んでいると考えられる。
さて、それを映像化した場合、きちんとそのギミックの説明を表現できるのかが鍵なのだが、今作は、それを見事に裏切って俳優の説明風台詞でその殆どを提示しているのだ。こうなるともう何を言ってるのか頭の中で黒い糸がこんがらがってしまう映像しか想像出来ない。そしてそれが曖昧なまま、ストーリーが進んでいくから因果関係が置き忘れてゆく。時間トリックというなかなか飲み込みづらいテーマなのだから、もっと巧い表現方法は無かったのだろうか?そうでなくてもドンドン後出しジャンケンみたいに条件がくっついてくる展開なので丁寧さが求められるのにと勿体なく思う。
そうなると、冒頭の昔の古い映写風の映像テクスチャや、叙情的な二人の思い出シーンのしつこい差し込みシーンも意味を成さない。必然性が感じられないからである。カエルを飛ばすことと、カエルのブローチの安易な括りも、フリと回収が浅い。ヒロイン視点の描写が無いから、ラストのヒロインが装置に乗る件も観客の気持は乗ってない。時間がキモなのに、同僚の友人がこれだけ年月が進んでいるのにまるで同じ姿態。老けメイク等、オーバーな位容姿を変えるべきなのではないだろうか?そして重要なセンテンスである、もどかしくじれったい位、何度過去を変えようとしても変わらない悔しさを丸っきり表現出来ていない主人公、そして演出。劇伴の安っぽいパソコンゲームのBGM。
数え上げたらキリがない程のツッコミどころ満載な体である。出てくる俳優陣の演技レベルの低さも相俟って、一体今作品のどこの部分が加点を加えるべきだろうか迷うのだが、正直難しい・・・難しいが強いて挙げるとすればこの人気小説を選んだということだけなのではないだろうか。その選球眼だけは優れていたのだろうが、幾ら素材が良くてもシェフがこれでは・・・ 制作費が掛かるような題材ではないと思うので、もっとアイデアや相当の改編があっても良かったのではないだろうかと思う。
大切な人を救う為に何度もタイムトラベル!
原作は梶尾真治先生のSF超大作!
ざっくり言ってしまうと、主人公は爆発事故で大切な人を失ってしまった。その大切な人を救う為に何度も過去に飛んでは未来に押し戻されてしまう切ないラブファンタジーSF映画。今回初めて映像で観てこの作品のファンになりました‼️
原作好きなので
原作本は、新しく出るたびに毎回買うほど大好きな作品。
映像化はちょっと複雑な気持ちながらも、福岡の「1日限定上映」に行ってきました。
キャパが小さいスクリーンながらも、ほぼ埋まってる状態…だったんだけど、客層のほとんどが主人公の役者さんのファンの方って事で、原作ファンとしては複雑な気分。
内容は、ほぼ原作通り。
ただ、主人公の心の声が端折られてるから、ちょっと伝わりにくかったかな。原作の「Trust me」のところとかw
で、クライマックスで、蛙のブローチが消えることで成功した、って事なんだけど、原作では爆発でドロドロになったブローチが復元するって描写だったんで、ちょっとタイムパラドックスでした(*´Д`)。
原作と違うラストのオチは必要だったかな~?
西暦6000年代でしたっけ!?
原作や俳優陣など全く知らぬまま、興味本位だけで鑑賞してきました
予想以上に面白かったと思います
個人的には「おい和彦、早く来美子腕をガバッと掴んで逃げろよ!そして現世に戻って2人幸せに暮せやいっ」て手に汗握る状態でした
最後、西暦6000年代?で会う事は出来たが、その後ずっと一緒になれたのか?来美子はどうなったのか…
待つ
思いっきりネタバレになりますけど、ラストシーンが結構好き。
星空の下で再会なんて、ロマンチックじゃないですか。
頭の固い私は、ラストの展開が予想がつかないで、ハッピーエンドは無いと思っていたから、余計にそう感じたのかも。
過去に戻ると未来に飛ばされてしまう。それを逆手に取って、未来に行くとは。
さて、『9月の恋と出会うまで』や、この作品、ヒロインが運命を預けて信じて待つんですよね。
これ、男だと論理的に確信が持てないと、待てない気がするんです。
女性の場合は感覚みたいなのを大切にして、信じて待てるんしょうか。
私、おっさんなんでよくわかりません。この辺りは女性の意見を聞いてみたいです。
と、言ってはみたものの、一生懸命になる相手を信じて待つのは、性別関係ないのかな。
「好き」ってそういう感情ですよね
片想い以上恋愛未満のような、純な恋愛感情を描いた作品でした。
主演の二人の初々しい素朴な演技も相まって、人を想う純粋な気持ちがすっきりとした余韻を残してくれます。
大手制作の作品ではあまり感じられないシンプルかつ素朴な恋愛感情を想起させられ、観て良かったと感じました。
余命とか持病とか、そんな大仰なものがなくたってシンプルに「好き」で良いんだ!これだよ!
時間跳躍設定もこういうものとして見れば展開の無理矢理な飛躍やこじつけもなかったように感じます。
学生の自主制作映画のような雑な作り
主演の2人の演技はそれほど悪くなかったと思うが、何しろ脚本にしろ演出にしろセットにしろ、詰めが甘すぎる。もっと言えばいい加減にお茶を濁すなよ!という感じです。
タイムトラベルものはいわゆる「ファンタジー」なのが大前提なので、あまり細かい突っ込みを入れてはいけないのは百も承知の上で、それでも酷い出来です。
解決できない問題点が残っているとはいえ、仮にも「タイムマシン」ですよ?
開発が中止になった後処理として、セキュリティがゆるゆるの倉庫にポンと置いときますか?
しかもマシンが稼働できる状態で、まして動作するエネルギーも残ったままで?
絶対にありえないでしょ。
ラストは宇宙のどこかで2人が出会うシーンで映画は終わりますが、あれは彼女が花屋を辞めて、研究者となって彼女がタイムマシンの技術を発展・開発させて、彼を六千年先の未来まで追いかけるって事ですよね。
なんなん、それww
察して下さいってこと?
クロノス・ジョウンターという過去に物質を転送することが出来る装置を使って1995年のとある日に戻ろうとする男の話。
2058年、博物館に忍び込みクロノス・ジョウンターを使おうとするが職員に見つかってしまい、何故過去に行きたいのかを問われて語っていく展開。
空白の12分という謎から始まり、過去に送ったものがその後どうなるかがみえてくる中で、止められない主人公の思いが切なくはある。
しかしながら、本当に巻き込まれたのか、助からなかったのか、言葉が届いたのか、過去が変わったのか、確認する描写が何一つなく主人公の思考が正としてストーリーが進められていく為、いまいち感情が浸透してこない。
彼女との関係性や距離感も違和感あるし、妄想描写は余計だし。
言いたいことはわかるし良い話だけど、つくりが雑でノリきれなかった。
最高です!
主人公吹原とヒロイン来美子が出会ってからだんだんと心を通わせていく過程が、役者さんの表情や息づかいなどで丁寧に繊細に表現されています。自分を犠牲にしてでも愛した女性を救うためだけにただひたすら奔走する主人公の姿に心打たれ、その後のラストシーンも涙が止まりませんでした。
回数を重ねるごとに物語への理解がより深まり感動が増していくので、何回でも繰り返し見たい作品になっていると思います。ぜひたくさんの方にご覧頂けたら嬉しいです。
感動した!
とても可愛いお話だと思った。
愛する人を何がなんでも守るという誰もが共感できる感情が1番のおおもとにあって、ヒューマンストーリーであるにもかかわらず、しっかりとSFな感じもあって、面白かったです!
1回見ただけでは足りなくて、もっかい見に行ってもいいかなって思えるほどやみつきになる映画でした!
クロノス・ジョウンターの伝説
下野紘さん演じる吹原さんの
来美子さんへの一途な想いや
少しづつ変化していく二人にグッときました...
また吹原さんの言葉にとても共感しました。
気になった方はぜひ観てください!
切なく 深い
SFではあるけれど、人間ドラマです。ただ大切なひとが、存在してくれてる、それだけで幸せなんだよと。主演の下野さんのファンで拝見しましたが、それと関係なく、あっという間に作品に引き込まれて、見終わってから、また、すぐに見たくなる。原作と違うラストが、私には救いでした。美しい、素敵なラストです。ぜひ多くの方に見て頂きたい。
下野さん好演
梶尾真治さんのタイムトラベル物の名作小説が、どうなってるかドキドキドキドキしながら観ました。
主人公・吹原が時間跳躍して、客観的時間は何年も経過しているのに、吹原の主観的時間はついさっきという「ズレ」を感じさせてくれたところの演出はよかった。
あと、自分がどんな目に合おうと、好きな人を守りたいという吹原の純粋な気持ちを下野さんが好演。
ただ、映画なのにいろいろなことをセリフで説明しちゃって、舞台の朗読劇っぽかったんですよね。
客観的時間差について、たとえば1995年と、1997年、2002年の服装(シャツの入れや出し、女性の髪型など)の差をさりげなく見せるとかの気遣いが欲しかったなぁ、と思いました。
何度も見て欲しい作品(※微ネタバレ注意)
公開初日、二日目に観させていただきました。(秋葉原の先行上映も行きました。)
とっっても感動しました。
タイムリープものなのですが、今までに出会ったことのない愛の形を感じられる作品だと思います。
いつもの風景が鮮やかに色づくシーンや、たわいない話をするシーン。愛する人とのありふれた幸せな時間、そんな時間が主人公の吹原にとってどれほど大切なのか、どれほど守りたいのか、その必死な姿に思わず涙が出ました。
本当に些細なきっかけで人はこんなに変わる、愛する人を想う吹原の想いの強さが最後まで強く伝わってきました。
自分の人生をかなぐり捨ててでも愛する人を救うために必死になって動く吹原を観たからこそ、ラストのシーンの吹原の表情がとても心に響きました。
私個人としては、純粋にハッピーエンドと言い切ることができないラストでしたが、とても感動的でした。3回観て3回とも泣きました。
本当に素晴らしい作品ですので、是非みなさんに観ていただきたいです。
クロノス初回上映行ってきました。 主人公がヒロインを思う気持ち、大...
クロノス初回上映行ってきました。
主人公がヒロインを思う気持ち、大切な人の存在の大きさ
がすごく伝わってきました。
タイムスリップするそんな想像もつかない事ではあるけれど
もし現実世界で実現してらきっとこうなるんだろうと感じました。
下野紘さんのファンとして観たのですが、
実写映画で初めての主演とは思えない程、特に友人と主人公が会話するシーンなどは自然で吹原和彦さんという人が確かにそこに存在してると思いました。
主題歌とも相まって最後のシーン感動しました。
素敵な作品でした。
全23件中、1~20件目を表示