「面白かったような酷かったような」フッド ザ・ビギニング つとみさんの映画レビュー(感想・評価)
面白かったような酷かったような
それなりに面白かったと思ったし、アクションは全体的にハイレベルで良かったと感じた。
しかしいざレビューを書こうと思ったら悪い点ばかりが浮かんだ。
まずアクションだが、良かったことは間違いないと思うが、突き抜けてスゴいと感じた場面がなかった。
これは何だかどこかで見たことあるようなシーンの連続で、「マトリックス」とか「ベン・ハー」とか「300」や、その他いくつもの「どこかで見たことあるもの」の焼き増しつなぎ合わせで気持ちが高揚しなかった。
次に、アクション映画なのでストーリーについては余り難癖つけたくないんだけど、それでもロマンスパートに関しては若干気になった。
ウィルは悪人でも嫌なヤツでもないのに、ロビンもマリアンも冷たすぎないか?
全ての根元は州長官なのにウィルへの態度は酷すぎると思う。ウィル一人の気持ちも救えないのに多くの民衆を導けるとは思えないけどね。
しかも、これはちょっとネタバレだけど、ロビンはウィルの握手を拒んだのに、自分が立ち上がるときには手をとることを強要する。なんかちょっと精神的に幼いよね。
余り使いたくないフレーズなのだけれど、これこそ正にご都合主義ってやつだよ。
エンディングへ向かって物語を進めるために全ての無茶苦茶さはある。
もうどうせ悪口になってしまったから書くけど、ジョンは一体どうやってノッティンガムに来たのだ?
しかも普通に町を闊歩しているし、時代を考えたら見た目的に無理では?
現代的なロビン・フッドにしたかったのはわかるし、それはいいと思うけど、時代どうこうではなくて戦っている相手だぞ。
敵国の人間が普通にウロウロしてたらさすがにおかしいだろ。
それに領地を没収された領主がそんなに金を持ってるのも不自然極まりないと思うんだよね。
この金はどこから?とならないものかね。
別府温泉みたいな湯気が立ち込める鉱山の町で繰り広げられるどこかで見たことがあるアクションアドベンチャー。
もう面白かったんだか酷かったんだかわからなくなってきた。