機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイのレビュー・感想・評価
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ヒトは人になり得るか?
「ガンダム」のラスト2分、富野氏のメッセージが込めらているそうです。その後、富野氏は「Z」、「ベルトーチカ チルドレン」、そして本作で、世に問うのですが、実際のところ、どうですかね。
確かに、技術は進歩しました。でも、ヒトは進化しました?。SNS、便利ですが、ヒトは分かり合えていますか?。規制なきSNSは、フェイク、誹謗中傷、ヘイトスピーチの掃き溜めになっていませんか?。
マフティは、自らの正しさを知らしむる故に、武力を用います。こういうと、クニがすることを、ヒトがすると違法か?。とか、貴公は、革命家とテロリストの違いを存ぜぬか?。と、詰問されそうですけど、ねぇ。
正義の為なら、人の盾になれますか?。
正義の為なら、瓦礫の下敷きになれますか?。
正義の為なら、ヒトに殺されてもいいですか?。
例外規定になりたいですか?。
ビームライフルの飛沫で、溶け死ぬことは名誉ですか?。
マフティになりたいですか?。
完璧な独裁者になりたいですか?。
神様になりたいですか?。
ヒトは、進化すると思いますか?。
多くのヒトの死を見ていたハサウェイには、何が見えるのかしら。テロリストを醒めた目で見る市井の人々を横目に、マフティたらんとするハサウェイと、クェスの理解者たらんとするハサウェイが、葛藤する辺り、ヒーローらしくなくていいですね。だってヒトの心は、一元的ではないよね。しかも、そんな彼を弄ぶ不思議ちゃん、ギギの小悪魔っぷりには、感動すら覚えます。
ガンダム目線だけでなく、人から見た戦闘シーンに惹かれます。ガンダム乗っているキャラだけが、ヒトではないからね。
最期に「ガンダム」を毎週見ていた方のみに判る文言を、遺させて頂きます。
…キミは、生き延びることができるか?。
音楽も映像も良い
ハサウェイのカリスマ性のソースが「モビルスーツ泥棒」に集約されているみたいで大丈夫かなとなりましたが、結構動ける人になってて感無量。
ギギはSEEDのラクスと比べると自分が完璧であるとか正義であるとは思っていない言動が見えるので、面白くなりそう。ハサウェイにとって死神なのか女神なのか疫病神なのか。次章も楽しみ。
ミノフスキー・フライト、ファンネルミサイル
原作小説を読んだことがあるため、ストーリーの評価が難しい。
もう何年も前の話だから知っているせいで、目新しさはないので、私の評価はあてにならないでしょう。
元々の話は良くも悪くも好きです。
だからこの映画に関しては、それ以外の部分で評価するとすれば、クオリティーになってしまうが、とてもきれいに仕上がっています。
昔のGジェネレーションの同作品ルートと比較しても当然ながら、かなりのクオリティーアップです。
ペーネロペーのミノフスキー・フライト、ファンネルミサイルの音などは劇場クオリティー冥利に尽きます。
ただ、ファンネルミサイルの動きがよく分からなかったので、ただのミサイルなのかファンネルミサイルなのか分からず、こういうものなのかと兵器に対する感動はそこまでなかった。
よくよく考えれば、ファンネルミサイルもただの誘導ミサイルと同じだからそうなのかもしれない。
三部作の一つ目は正直可もなく不可もなく感じてしまった。
今後、小説同様の結末になるのか、UCやNTの要素を含んだ追加の話が出てくるのか、気になるところです。
ニュータイプという呪い
特別鑑賞料金。
これだけはどうにも享受しかねる。何より、言葉を貼り付けてるだけで納得ある説明が無いのが宜しくない。まぁ、専ら問題なのは料金なんですけれどもね(苦笑)。年間100本程度の映画館観賞だと結構笑い事じゃないのも事実ですが。
さて、入り口にそんなモヤモヤがあっての観賞でしたし、多少の感想に触れてしまっていたのでドキドキしましたが、「逆襲のシャア」「小説:閃光のハサウェイ」が多感な中高生の頃にぶち当たった世代の人間としては、嬉しい出来映えでございました。確かに出し惜しみで暗いシーン多めなのは残念でしたが、怪我の功名的に「音」に集中出来たし、そこで本気を伺えたので気持ち良かったです。市街戦の怖さなんかは「ポケット~」を思い出し、怖さと共に色々と込み上げ、何だかわからない状態に投げ込まれてしまいました。小説の内容はだいぶ忘却してしまいましたが、見ている内に霧がうっすらと晴れていき、今は今後が楽しみで仕方がありませんね。
特別鑑賞料金の壁があるのでお代わりはし辛いのですが、大画面&大音量(7.1ch以上推奨)で今一度堪能したい所です。
二人の英雄の意思を受け継ぐ者
原作小説から実に数十年の時を経て今の技術で描かれる宇宙世紀。
ブライトの息子ハサウェイを主人公に反連邦テロ組織マフティのリーダーを務める。
アクシズショック以後でも変わらない連邦とコロニー移民との関係は
より溝を深める結果となり、ハサウェイは地球連邦の官僚を暗殺する組織を作り上げる。
地球へ降り立ったハサウェイは謎の少女ギギと知り合い彼女の中にかつて恋した女性の影を見る。
今の連邦組織の腐敗したシステムを変えるにはどうすればいいのか悩むハサウェイ。
マフティは100年先の未来を考えているが、市民は1日先を生きるだけで精一杯。
様々な視点から描かれる宇宙世紀。
またMS戦もしっかり描写。
マフティ側のMSメッサーやクスィーガンダムと
連邦のペーネロペーのバトルは夜間戦ですが見所。
1stやF91の序盤のような市街地での戦争が行われ
市民が逃げ惑う演出がより恐怖感を増している。
待ちに待った!
2回の延期に「待ってました!」感の待望のハサウェイ!
3部作とは知らずに「あれ?これで終わり?」とばかりに拍子抜けしたけど、よくよく調べたら3部作…
モビルスーツのコクピット、動き、ユニコーン、オリジンと観てきて、造り込みの凄さに「このクオリティーなら待ちますよ!」とさえ思いました。
ストーリーに関しても原作通りなのか、はたまたゼータのごとくオリジナル完結なのか、そこにも期待!
作品にとって、人間模様や政治的背景も大切だけど、ファースト世代にはやっぱりシンプルにモビルスーツの大画面でドンパチはめっちゃ興奮しますわ。
次回作も楽しみにしてます。
導入としては十分及第点
オタクとは言えないがガンダム好き。そんなおじさんは多い気がする。最近のガンダムは観ていないけど、逆襲のシャアから続く話となれば眠っていたガンダム熱が再発してしまうんじゃないか。
そんなことを考えてしまった本作。そもそも3部作の1作目ということが大前提。キャラの説明や使われている用語、組織などわからないことが多いのも仕方ない。ハイジャック犯たちを片付ける序盤なんて、アクション映画を観るような感覚で、ガンダムっぽさはない。とっても政治的な話だ。
でも、徐々にガンダムらしさが出てくる。ファーストガンダムの最初、ザクが攻め込んできたシーンのように、戦うモビルスーツの下で人間が逃げ惑う描写がとても洗練されていることが印象的だった。CGで描かれるモビルスーツや飛行機はやたらとかっこいい。話はよくわからないけど惹き込まれてしまった。
特にコックピット内の描き方がよくて、敵を感知したり追跡する映像は現代的だなと感じた。ただ、後半のガンダム同士の戦闘シーンは、ガンダムであってガンダムでない感覚。ミサイル中心の戦闘だとモビルスーツの意味がないんじゃないか?なんて思ってしまった(ただし、次作以降は違う戦闘シーンになりそうな雰囲気はあったが)。いや、十分にカッコいい戦闘シーンだったんだけど。
ハサウェイとギギとケネス大佐の関係もどのようになっていくのか楽しみだ。アムロとララァとシャアのようでありながら全く違う雰囲気なのもいい。
個人的には、ガンダム熱が再発するに十分な1作目だったと言える。次が楽しみだ。
脆さを感じる輝きがたまらない
小説版はもう10年以上前に読んだが、あやふやな記憶のまま劇場に。
最近見た「逆襲のシャア」の時に感じた少年のハサウェイを序盤に忘れる中、ギギの発言と存在で揺れ動くハサウェイの危うさ・脆さを感じました。
感情曲線が緩やかだが加速度的に戻れなくなるよう、とても繊細に・だけど確実にハサウェイの決意を揺るがす表現がとても良い。
ギギを写す扇情的なカメラワークは、もうたまりませんでした。
建築物や景色や小物がしっかりと現実感のあるように描かれており、そこに現れるモビルスーツのアンマッチ感が、平和な日常から戦場に変わる展開と相まってとても気持ちがいい。
偉大すぎる先人の意思を継ごうとする行動に対する「視座」や「立場」による感情の違い。
目指すべき事柄に対して、捨てられない重しを背負おうとする正義感。
色々と自分もオッサンになって、昔は捉えきれなかった情報がとても物語を鮮やかにしてます。
ハサウェイという人物の今後がとても楽しみでありながら
なんでこの「閃光のハサウェイ」という世界には、有望な若者を支えてあげられる大人がいないのか…
という、いつか壊れてしまうのではという不安とともに続編を楽しみに待ってます。
ガンダム初見で 3回鑑賞しました
ガンダムについてはシャアとアムロくらいしか知りませんでしたが、予告に惹かれてDOLBYで鑑賞しどハマり。MX4Dも通常版も鑑賞して、Blu-rayまで買ってしまいました...これを機にガンダム沼に落ちそうです。。最高でした...
説明不足?
原作未読で、逆シャアより後(さらにUCよりも後)というのは認識した上で視聴しました。
一応きちんと観たつもりなのですが、結局マフティ達が何を狙って動いているのかがよく分からなくて、単にテロで要人含めて無辜の人々を虐殺してるだけに見えました。連邦が住民のことなんか考えないことは目に見えていただろうし…
最終的に人類全員を宇宙に上げたそうな声明は出してたけど、あの作戦で何がしたかったのか…
ハサウェイはハサウェイで相変わらずその場の感情で動いて仲間に迷惑かけてるし、結局逆シャアに続いてハサウェイ早く死ねばいいのにとしか思えずに終わってしまった。
ようやくモビルスーツ戦で盛り上がるかと思ったら不完全燃焼で終わり。
全体的に大変好評なので自分が何が致命的な見落としか、知識不足があるのかもしれません…
ギギを許容できる年齢になったんだなと感じる
原作は昔読みましたが、20年も前のことなので結末くらいしか覚えてないですね。
映像も綺麗で良かったですし、成長しても青臭いハサウェイが見れて満足です。
ただ映像の見せ方がいまいちでしたね。夜など背景が暗い場面では、とことん暗いのでよく見えないんですよね。もう少し明度を上げて欲しいものです。
あと戦闘シーンが早すぎて良くわからなくなる。
MSも高性能だから運動性が上がって速いのはわかるんだけど場面転換が凄くて初見じゃ良くわかんないです。
なんかスゴイ戦いなのはわかる。
本作は三部作なので次回作にも期待します。
原作読んだ頃から20年ほど経ちギギに対する印象が変わりましたね。ギギのような子を許容できる人間になったことに歳月を感じますね。
劇中でハサウェイが初出撃で一機撃墜してる話してるけど、オマエが撃墜したのはリ・ガズィやろがい!
(小説版逆シャアの世界線ならαアジールだけども)
よくもチェーン殺しといて平気な顔で応対してるな。
しぬまでチェーンに詫び続けろ
なんだよ、面白いじゃないかガンダム
まず、自分の属性(自己紹介)から。
ガンダムは好きだが、そんなに詳しくない。むかーし初代、Z、ZZ、逆シャアを見た。最近のガンダムは見てない。詳しいストーリーはだいぶ忘れてしまったが、専門用語や登場人物はそれなりにわかる。今回のは原作小説は未読だが結末は知ってる。そんな感じな人です。
正直あんまり期待していかなかったのだが、ちゃんと最後まで集中して見れた。つまり世界に上手く引き込まれることができた。いやー良かったわ。終わった時に「続きが見たい」とちゃんと思うことができた。素晴らしい。
ストーリーはそんなに捻りも無く、話としては序章の幕開けってところか。ドラクエ3でいうとアリアハンを出て、ロマリア到達ぐらいな感じでしょうかね。(たぶん違う??)
各登場人物の紹介&顔見せってところでしょうか。
不思議系ヒロインちゃんがでてきますが、不快になるような感じではなかったのも高評価です。コロコロと機嫌が変わるのですが、意見や考え方に筋が一本通ってるし、ガキくさい甘えとか我侭も無くてその辺は「大人」を感じさせるヒロインちゃんでした。大人の事情・表裏を色々見てきたんだろうなと感じさせる演技がGOODでした。
●よかったところ、好きなところ
最近のアニメですな。表現が凄い。ただ、私はUCガンダム未修なので、UCガンダムとあまり変わらない可能性があります。自分がアニメに対してオールドタイプなのでしょう。ですがコックピットとかの表現とかああいうのは男の子好きですもんね。堪能いたしました。
個人的に気に入ったのはMSが飛行する時の「音」ですね。単純なジェット音の「ゴー」というのではなく、不思議な機構(ミノ粉新機構?)で飛んでる感が良かったです。
●よくなかったところ
自分は気にならなかったのだが、夜の戦闘なのでMS戦の画面が暗い。これには強烈な不満を持つ人がいてもおかしくない。私はこれはこれで「アリ」だったのだが、「もっと明るい画面でMS戦闘みせろ!!!!!」って叫びたくなる人の気持ちは分かる。
そういう人は映画館何回か行くか、BD買うか借りるかして明るく画面調整して舐めるようにして戦闘を楽しむしかないですな。
総評としては、
皆の批評にもあるように「ガンダム何それ?」な人が見て理解できるか?と言われればちと苦しい。今までガンダム見たことある人のための映画です。だからガンダム知ってる人になら星5、知らない人にはちとキツイということでその分-0.5で星4.5といたしました。
それでも飛び抜けた何かがあれば星5評価になったかもしれませんが、天才すごい!傑作!というよりも「よくできた」「秀作」ガンダムですね。ガンダム知っている人ならちゃんと楽しめると思います。
※ただし「好きすぎる人」は逆にあれこれ不満が出ているかもしれませんね。
自分にとってエンタメとしてちゃんと楽しめたか?のところを自分は重視するのですが、その点では間違いなく合格点。それもかなり良い得点の映画でした。
ハサウェイの小ささより、シャアの悪さにビビる
ハサウェイの小ささを痛感した映画だった。
ハサウェイの正体に気が付いたギギ。ギギは恐らく自分自身の境遇に満足しておらず、マフティに正しいやり方を期待する。しかし彼は、「神様しかできない」と逃げる!もうテロリストのボスやってんだったら、その先も考えて、ドンと受けろよ!もしもシャアだったら、有能な人がいれば、どんな手を使っても味方に引き入れる。子どものクェスだって自分への好意を利用して戦争に引き入れた。根っからの悪人だ。ハサウェイは正直だから、それはできないと答えてしまう。ギギの心が離れるポイントの大きなところだ。
ギギの心が離れたもう一つのポイントがある。大権力者の愛人のギギは、いつもしているであろう無防備な着替えのふるまいをハサウェイに見られるのだが、そこにハサウェイは「そんなことする人間か!」的な説教をする。それに対してライバルのケネスは、ギギが自分のその境遇を告白した時に、それを受け入れる。人間の大きさの違いを見せつける。ちなみにハサウェイは、「ギギは自分の正体をケネスにバラす。」という疑念を抱き、一刻も早い脱出をする。そのため、ギギには挨拶もせず、ケネスにサヨナラの伝言を頼む。ここにも、ギギを信頼できない心の小ささ炸裂だ。
この2点をギギは知り、ケネスにハサウェイの正体のヒントをわたし、ケネスは気が付く。このシーンの失言、ハサウェイ同様に素直な私は、ギギがミスって失言をしてしまったと思ったが、妻に話したところ、「賢いギギはそんなミスをしない、それはわざとだ」と言われた。確かにそうだ。ギギは超絶賢いんだった。このくだり、ハサウェイに失望し、自分の境遇を受け入れてくれるケネスに気がついた直後だった。
ちなみに、ハサウェイは戦火の中、ギギを連れて逃げるのだが、それによって味方の作戦に支障をきたす。ここ、シャアだったらどうするだろうか。自分の正体に気が付いた危険な人間。シャアなら間違いなく、空襲で死んだような風情になるように手を下していただろう。味方に引き込んで連れて行く気がないのなら、シャアなら「君の賢さがいけないのだよ」とか言って、空襲に巻き込まれるよう仕向けたに違いない。ここでも、ハサウェイのシャアと比べた善人っぷりが光る。また、ハサウェイは恋人がいるので、彼女を気にして、ギギを連れて帰らなかった可能性もある。シャアならどうだ?クェスを連れて帰ったことで自分の恋人に文句を言われてもうまく言いくるめ、自分の部下がクェスとの関係を嫉妬してもうまく言いくるめ、目的のために些事には目をつぶる大胆さ。根っからの悪人だ。
こう考えると、ハサウェイの人の善さが光るストーリーだった。映画を見た後ネットを検索したところ、ハサウェイは心弱っていた時に、誘われてテロへの道に引き込まれたらしい。テロ組織のトップかと思っていたら、雇われ社長だった。素直な雇われ社長ハサウェイと、起業家のシャア、差があって当然だったのかもしれない。
ちなみに映画自体は面白く、美しく、迫力満点だった。映画館から帰る車を操縦する時に(注:車には空中(立体駐車場)で乗り込んだ)、あやうくスピード違反の暴走をしそうになるくらい、臨場感のある良い映画だった。
純粋に「逆襲のシャア」の続編と認識はできる
故に、やはりガンダム一見さんにはキビシイ。
本編はキャラクターの状況を淡々と見せられているだけで、観客が感情を揺さぶられるような展開は無い。
MSのアクションシーンはカッコ良く描かれていたけれど、消化不良感。ボリューム的にもお弁当箱の中の玉子焼きや唐揚げのポジションを期待したが、お漬け物だった。
かなり引き込まれました。
内容が全くわからないまま、見に行きました。
最初、ホントにわけわかりませんでしたが、見てるにつれて、引き込まれていきました。
エンドロールが流れるまで、終わったの気づかず、もっとみたい!もう終わったの?ってなりました。
2回目は、また、違った楽しみ方が出来るのではないかと、思います。
機会があれば、また、見に行こうと思いました。
ステレオタイプだが、惹かれるのも事実
本作の主役、ハサウェイ・ノアは優秀な軍人である父と財閥出身の母の間に生まれたサラブレッドです。そんな彼が、テログループの首魁という裏の顔を隠しつつ、謎めいた美少女と出会い、また優秀なライバルとも早々に邂逅を済ませる・・この「第一部」の構造は実に映画的で、ダークヒーローものとフィルム・ノワールのテイストを併せ持ち、同時にある種の貴種流離譚でもある。かなり映画を研究してきたな・・と言った感じで、好感を持てます。
しかしそれゆえに本作は基本的には「どこかで見た」要素に満ちているんですよね。端正な作画も、今お金をかけてガンダムを作るとだいたいこうなるよねって感じの絵面ですし、ライバルとなるケネスフレッグや、その部下のレーンのキャラ付けも、「どこかで見たなー」感がすごい。にもかかわらず本作に惹きつけられるのは、下世話な男女関係をちゃんと押さえているから。ハサウェイとギギとケネスの関係性、ハサウェイと彼の仲間たち(とくに女性)との関係性など。ぽんぽさんの台詞ではないですが、ヒロインが可愛く見せれたらそれで映画は持ってしまうものです。ハサウェイは死者の亡霊に取り憑かれているのもポイントが高い。ガンダムをガンダムたらしめるのは、富野さんが参加しているかどうかではなく、この「死者の思念にて生ける者が奔走する」という哲学性だと思っています。マフティー・ナビーユ・エリンは亡霊に取り憑かれているからこそ、妖しげだし、危なかっしいし、先の読めない魅力がある。本作(原作)のテーマもまた、今の時代の空気にとても合っていて、いまこそ世に問う意義がある。ほんと、いいタイミングでアニメ化したなーって、思いました。
劇伴の音域はかなり広いので、ご家庭のテレビで再生するのは大変そう。台詞がよく聞こえるように調整していると戦闘シーン(とその挿入歌)の爆音でびびります。画面の明度も相当に暗いので、そういう意味では劇場で見たい映画。とはいえ、細部は繰り返し見ないと分かりづらいし、なんなら字幕もほしいってところなので、ブルーレイを買って復習しつつ劇場にも通う信者ムーブが本作の正しい見方なのかもしれませんね。
3部作のラスト、その顛末をどう処理するのか・・今から楽しみでなりません。
PS..新しい松竹のロゴカッコ良すぎませんか?
一部注意あり。期待は間違いなく超えてきた作品
映像、戦闘描写、声優、曲、脚本どれも一級品です。
細かい評価は他の方々に任せるとして、この作品を見る前に必要なことを下記に記載します。
まず、もし全くガンダムを知らない人が見たら流石に「?」だと思います。
また、ガンダム作品をある程度見てきた人でも、このハサウェイ絡みの知識が少ないまま見ると脚本の構成上、人物像や世界背景に追いつくのが若干ツラいと思います。
しかし、ガッツリちゃんと見たことはないけど
・大枠の構造を知っている(連邦とジオンが対立している。ニュータイプの存在など)
・代表的なキャラは何となく知っている(アムロ、シャア、ブライト等)
という方であれば
YouTubeで閃光のハサウェイに関するネタバレなしの予習動画を見ていただくと十分楽しめるかと思います。
わざわざ小説をガッツリ読まなくても楽しめますよという案内でした。
気になる方は間違いなく見るべき作品になっていますので是非に
文句はただ1つ
作画がいい。
話、展開もテンポがよい。
声優陣の、抑揚を抑えつつ、けれど細かな心情を的確に捉えた演技も素晴らしい。
台詞や演出も、気持ちがいい。
曲も文句がない。
個人的な感想としては星5をあげたい。
ただガンダムなにそれおいしいの?って人はファーストガンダムから見直して貰わないと終始???かと。せめて逆襲のシャアくらいは観て。
あくまで続編です。
ハサウェイ大きくなったな、とか
クェスもメンヘラだったなぁ、とか
ハサウェイはメンヘラ好きなんだな、とか
一機撃墜ってチェーンのことか、とか
シャアも地球環境云々言ってて暇だったのかな、とか
アナハイムのやつらはいつもヤりやがってるな、とか
そういう感想がでてきて楽しめるので。
ただ、文句が1つ。
第二部はまだか!!
アムロ、一言だけ!(笑)
人気ある小説(未読!映画楽しめないし。)の待望の映像化。
さて、どうなるかと思いましたが、かなり良かったです。
専門用語多いので、ガンダム好き(ガノタレベルではないので。)でも?となりますが、さほど気にせず観れます。
只、宇宙世紀ありきの作品ではありますので、初見の方は、???ではないかと。
所謂大人のガンダムで、モビルスーツ一杯出してドンパチではなく、人物中心で話が語られるのは(^^)d
序盤のモビルスーツ戦も人間目線で巨大兵器が市街戦やればどうなるかをしっかり描いて、また、メッサーとグフタスカールにしっかりと重量感ある演出も良いです。
最後、ペーネロペーとクシィーが戦うのですかが、明らかに夜の戦闘にして全体をハッキリと見せないようにしている。お楽しみは、2部3部でと。
さて、今から書くことは、ガノタ発狂モノかもしれませんが、敢えて。
ペーネロペーとクシィー・・デザイン好きではないんですよね。
わかりますよ!ミノフスキーフライト搭載実験機ですから、大型化してしまう設定は。只、あんなにゴチャゴチャしたデザインでは、格闘戦闘出来なくないですか?人型兵器の意味が無くなってしまってません?原作小説ファンからしたら、挿し絵に登場したデザインでの映像化は嬉しいのでしょうが、特に思い入れは無いので、大きさはいいので、もう少しスッキリした感じにねえ・・
、
まだ始まったばかりのとこ
延期に延期を繰り返しやっと公開となり
出先で観賞
閃光のハサウェイ自体はゲーム(Gジェネレーション)で
あらすじを知っているくらいでした
ユニコーンガンダムなど逆シャア以後の世界は
後付けで色々作られやすいですが
ハサウェイは小説発売は逆シャア直後
なので整合性はあまり考えない方が
良さそうです
感想としては
どうも3部作らしいのでまだ全体を評する
事は出来ませんが
オトナっぽいキャラクターデザインになった
影響か殊の外アッサリした設定面が浮き彫り
になっている気がして
とりわけあまりガンダムを知らない
(逆襲のシャアを知らない)
観客が楽しめたのかどうかと感じる
部分はありました
ビジュアル面は非常に美麗だと
思いましたがやや暗めかな?
「逆襲のシャア」のシャアの反乱から12年
ホワイトベース等もはや伝説の艦長
ブライト・ノアの息子のハサウェイ・ノアは
表向きの立場と異なり
地球民間人の弾圧をやめない連邦に対し
「マフティー・ナビーユ・エリン」名乗り
抵抗活動組織のリーダーとしてゲリラ活動を
指揮する最中潜入した政府高官の乗る
航空機がハイジャックされる中で
連邦の軍人ケネス・スレッグと
ハサウェイの正体をとっさに見抜いた
謎の少女ギギ・アンダルシアと出会います
今作はほぼその辺紹介までの内容
そもそもガンダムの世界は地球人口の増加の
解決の為に地球連邦が宇宙にコロニーをつくって
進出した結果地球に住みだした未来
その過程で宇宙生まれの人間が得た
他人の意図を先読みする能力を持った描写を
「ニュータイプ」として主人公の特別さや
場合によっては説明の短縮化などに用いて
巧みな演出力と相まって生み出されたのが
富野由悠季による初代「機動戦士ガンダム」でした
地球に住むことが既得権益となり
半ば植民地となったコロニーで重税に苦しむ
人々が反抗を開始するという世界観が通しで
存在しています
その反抗の第一人者であったダイクンの
息子であったシャア(キャスバル)は
自身の戦いを経ていつまでも地球環境を
悪化させ続ける地球に小惑星を落とし
人類を住めなくして宇宙でものを考えるように
するという強大かつ矛盾した計画に臨み
アムロはそれに対し人が人を裁くという
行動そのものに異議を唱え自分もシャアも
ニュータイプならむしろ希望の光を
人類に見せろと立ち向かいます
これが逆襲のシャアでした
単にシャアはアムロと決着を付けたかった
こんなバカな計画はアムロに止めてほしい
止められなければそれが人類の運命であろう
といったシャアの思惑がありました
ハサウェイはその時の二人の思惑を感じ取り
つつ守れなかったクェス
自分が殺害してしまったチェーン
主人公としてはこれ以上ない負い目を持った
ハサウェイは連邦政府に対する反抗を
思い立つ(立っている)わけですが
まだ今作では具体的に見えてきません
ほんと紹介で終わってしまいます
作品全体はこれらの背景にそう触れることなく
連想させるシーンが急に入ってくるので
知ってる人向けのような作りで
置いてけぼり感もあるかもしれない印象を
受けました
戦闘シーンは人がいても巻き込まれても
お構いなしに暴れまわる連邦のMSからは
20mある機動兵器の恐ろしさを描写として
伝わってきますが飛び散る火花や炎を
強調するためか暗め
今作の目玉になるペーネロペーやクスィー
のディティールもまだハッキリとは出てきません
まだまだこれからの話ですが
どこまで奥行きを出せるかが注目ですね
全347件中、241~260件目を表示