「かなりコアなファン向け作品?」機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ kazama2001さんの映画レビュー(感想・評価)
かなりコアなファン向け作品?
全編通して見た印象としてはまず映像の緻密さ、クオリティの高さに感動する。
監督は富野監督ではないし、演出も今作の監督のそれ(それはそれで現代的ですばらしい)ではあるのだけれど、
ストーリーは間違いなく富野監督の独特な色が感じられてファースト世代で様々な作品を見てきた自分には素直に嬉しかった。
原作小説も当時読んだ身としてはベルトーチカチルドレンからしか繋がらない物語で更にあぁいったラストを迎える作品を、
逆襲のシャアから繋がる物語として調整し更に悲劇に否定的な現在の若い世代に受け入れられるのか不安もあるのだけれど。
事実、他の方のレビューを見るとハサウェイの劇中の行動等納得いかない的な話もちらほら見えますし。
人間てそんなに一貫性のある事しか出来ない訳でもないし、状況や感情に流されたりする人の方が(若いうちはなおさら)多いと思うんだけども。そういった意味では凄くハサウェイは魅力的に描かれてたと思う。
ケネス大佐も自分が大人になったからか共感出来る事も多くて親近感が沸くし。
ギギに関しては。。。割りと個人的に女性の苦手な部分が前面に出てしまうキャラで、自分的にはちょっと敬遠してしまうかな。
最初に原作を読んでから数十年経つので今の年齢になった自分の目には同じストーリーでも違う感じ方をしてるのを見つけて楽しめたと思う。
作品自体の世界情勢とかは今まで見てきた宇宙世紀と地続きなのが感じられて安心感もあり、
悲劇のラストに向かって行くのをこの年齢になった自分がどう感じるのか。。。
楽しみに続きを待とうと思う。
ただ、世界情勢や用語とか初見や他作品(小説も含む)を少し見ただけの人には不親切な作品に見えるかも知れないとも思う。
ちょっと予習した位ではなかなか本質の良さにはたどり着かないかも。