クローゼットに閉じこめられた僕の奇想天外な旅のレビュー・感想・評価
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悪ガキたちに語って聞かせる物語
貧困や難民問題など社会的な問題を題材としつつも、ハラハラしながら楽しめるコミカル・ロード(と言えるか?)ムービー。
インド人のアジャが主人公であり語り手ですが、彼が各国を転々とするなかでいろんな人種・過去や背景の人たちと出会い、そこでアジャが体験する様々な事柄から、自分が思う「善悪の判断」を考え直させてくれます。
インド映画によくあるミュージカルシーンもありますが、監督さんはケベックの人だそうです(ま、原作はフランスだしね)。テンポよく進む展開で96分の上映時間もとても観やすくていいですね。
私的には、ちょいちょい出てくるアジャの出逢う彼女の友達が、ピリッとスパイシーなキャラクターでいい感じです。
もっとハチャメチャかと思ってた
タンスと一人の男
邦題からてっきりクローゼットに入ったまま世界中を旅する話かと思ったら、そのくだりは最初だけだった。
これはなかなかの珍品だが、悪くはない。コメディかと思いきや、インドの貧困やヨーロッパの難民問題などについて結構シビアな言及もあったりする。おおむねインド映画のノリだが、監督はカナダ人らしい。ただ、イタリアのクラブで唐突にインド歌謡が流れたりするのは無理があるな。あと、どの国に行っても英語で通じてしまうのも謎だ。
全体としては「パイの物語」同様、“騙り”の構造を持っていて、どこまで真実なのかはあいまいなままだ(あの女の子とはどうなったんだろう)。
結局この映画はシャツに書かれた物語を映画化したということなのだろうか…。
奇想天外なストーリーに引き込まれ、少し良い気分で映画館を後に出来る小品
紙ひこうき
フランスの小説
この作品は、インド、フランス、イタリア、リビアの4カ国で撮影され、一人のインド・ムンバイ出身の若者が世界を駆け巡るロードムービー・コメディとして成立している。
子供の時からアジャは父親のことを知りたいと思っていたが、なぜか、母親はまともに答えようとはせずにいたが、その代わり息子に対しては、負い目の貧しさを感じさせないように必死で働きながら愛情を与えていた。母親の突然の死後、成長したアジャは父親探しの旅に出るのだが......?
主人公がロードムービー特有の個性的な登場人物とのかかわりや恋愛模様も取り入れられている面白い作りに仕上がっているいると思われるのだが、個人的にアジャという青年の生き方が白けてしまいとてもそのことが、感情移入を妨げていることが映画の面白みを半減している原因かもしれない。しかしながら一般の視聴者からは高い支持を受けているのは事実である。
映画、テレビなどのエンターテインメント業界の情報を扱う週刊誌"The Hollywood Reporter"記者がこのように述べている。「とても甘ったるい愛嬌あふれる移民のお話。」またイギリスのB2Bメディアサイト"Screendaily.com"では、この映画を紹介するときに「とげとげしさや過激さやまた暴力的なものはあまりない。」
この映画の持ち味は、アジャ青年の魅力にある意味いかされているのだが、個人的には最初から頭の中にシナリオがなぜか入ってこないものとなりこのようになった。
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