「実は、戦後最大の日本の危機」Fukushima 50 七星 亜李さんの映画レビュー(感想・評価)
実は、戦後最大の日本の危機
この映画を見ながら、2011年3月11日の後の1週間、1ヶ月の私たちのまわりで起きていたことを思い出す。
東京は、帰宅困難者であふれていたこと。
初めてテレビで見た津波。
その中で、地震より恐怖を感じたのが、原発の事故だった。
テレビも政府もみんなこの後どうなるのかわからなかった。
憶測で、原子力発電について語っていた。
原発事故が起きたことも恐怖だったけど、それ以上にこんな手に負えないものを抱えていたことに
今までそれほど大きな問題意識を口にしなかったことが、不思議でならなかった。
この事故が、原爆以来の最大の被害になることを本当に理解していたのは、現場で体を張って守り抜いた職員の人たちだと思う。
この問題は、まだ全然終わっていないし、同じ恐怖をこれからもまた経験するのかもしれない。
あの時に起きた事態を現場の人たちの責任感と勇気に委ねてしまったことを
また繰り返さないようにするためには、誰が動くべきなんだろうと考え込んでしまう映画だった。
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