劇場公開日 2020年3月6日

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「評価は難しいけど風化させてはいけない話」Fukushima 50 らま+たんさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0評価は難しいけど風化させてはいけない話

2020年3月7日
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鑑賞方法:映画館

「いい映画」とか「面白い映画」と表現していいのかは微妙だけど、自分の中では高評価。
映画はいきなり震災のシーンから始まる。前置き一切無し。まだ9年だもん。観客だって忘れるはずない。

あの時あの瞬間を東京で過ごしたわたしも酷く揺れたのを覚えてる。津波の被害、東北地域での被害が日々報告されていたけど、津波に馴染みのない自分には現実味が無く感じていたのも思い出した。でも実は250キロ程離れた福島で猛者達が命をかけて原発の暴走を止めてくれたからこそ今の自分の生活が続いている事に気付かされ、東日本大震災と自分がこの映画のおかげで初めてリンクした。

映画だから多少の脚色はあると思うけど(というか脚色で無かったらヤバ過ぎる💦)、作中の「総理大臣」の描き方が酷い^^;
専門知識もないくせに現地にヘリ入りするせいで、現場で戦う人たちのスピード感に遅れを来す。一方で行った方がよさそうに思える東電の東京本店の幹部は誰一人として現地入りしない。最終的に理由はわからないままもとゎいぇ奇跡的に収まったからよかったものの、大切な事が出来ないで余計な事ばかりしていたように思える当時の描写は、大事故が起きる瀬戸際だったことを見せ付けられ今更ながら恐ろしく思えた。

皮肉なことにこの映画が公開されてる今、日本を含め世界中でコロナショックが起きている。当時の政府の対応の悪さをいろんな方面から批判されたのがわずか9年前。予測できない事態が起きてる訳だからPDCAサイクルのPは無理としてもCheckとActionを9年かけて見直して改善していれば今の対応だってこんな付け焼き刃とか場当たり的な対応になって無かったように思えるんだけど、現実はそううまく行かないって事なんでしょうか。
もどかしいな〜

日本こそ災害時、非常時のの緊急対策エキスパートになる資格がある国なのに残念。

らまんば