「もったいない出来」バード・ボックス よんしんさんの映画レビュー(感想・評価)
もったいない出来
つっこみどころ満載の佳作「クワイエット・プレイス」の次は、見るのもダメな世界か〜。じゃあ次は聞いたらダメなのかな(すでにいくつかあるような…)と思いつつも、良作揃いのネトフリ映画だしサンドラブロックだしと、多少期待しながら、観ました。
過去と現在を行ったり来たりしながら見せる展開で、ジョンマルコビッチがいきなり出てきてビックリしました。
そこでやっと、あ〜、そこそこお金かかってる映画として観なければいけないんだと思いました。
しかし、現在と過去を交互に見せるせいで、すでに誰が死んでるのかがこっちは分かってるわけです。わざとそういう見せ方なんでしょうけど。
おかげで過去パートが、誰が助かるか?でなくて、どうやって死んだのか?を見るという、なんだかヘンテコなものに。
「見たら死ぬ」なんていうせっかく面白そうなトンデモ設定なのに、もう誰が死ぬか確定しているなんて…。
というわけで、過去パートはただの消化試合に。いつ現在に到達するのかな〜、とダルくてかったるいだけの退屈なパートになってしまっています。
しかも無駄に長い!こんなのテレビドラマでやったらいいじゃん、という長さです。
これ、あきらかに編集をミスったと思います。原作がそうなのかもしれませんが、単純に時間軸順に見せてくれれきっともっと楽しめたんじゃないかと。
で、やっと現在の時間軸に追いついた頃には興味もなくなり早く結末だけ見せてよ〜、と思うようになっていました。
ただ、ラストの展開には「なるほど!」と思わず声を上げてしまいました。
もったいない。こんな締め方をするならもうちょっと道中の見せ方を考えてくれればよかったのに...。
さすが安心のネトフリ映画。及第点以上は取れていますが、途中の見ていて飽きる展開のせいでもったいない残念なつくりになっている映画でした。