「「クワイエット・プレイス」との類似点は興味深いが」バード・ボックス AuVisさんの映画レビュー(感想・評価)
「クワイエット・プレイス」との類似点は興味深いが
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映画.com記事の見出しに「“縛り”映画がブーム」という表現があって、なるほどと感心したが、「バード・ボックス」(以下BB)もそんな一本。ただ原作は2014年出版なので、昨今の流行を先取りした着想と言えるかも。声を出せない「クワイエット・プレイス」(QP)の脚本が2016年執筆開始というから、制約ある状況で親子がサバイブしたり出産したりといった共通項は、小説のBBがQPに影響を与えた可能性もある。
でもなあ…QPの敵は視力のない地球外生命でSFとして成立していて、設定された世界観の中で納得できるロジックがあり、それがリアルなサバイバル劇の面白さを生んだのに対し、BBの敵は目にした人間を自殺させる、でも心に闇を抱えた人間は平気という、きわめて恣意的な設定の超自然的存在で中途半端。敵の正体を描くでもなく、人間の闇とは何かを深掘りするでもなく。ラストのオチらしきネタも微妙で、もやもやが残った。
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