「まさかの展開に感動すら覚えた」ミスター・ガラス REXさんの映画レビュー(感想・評価)
まさかの展開に感動すら覚えた
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自分の能力を否定された者の苦しみ。
自分の信じる者を否定された者の悲しみ。
まさかのまさか、最後はどこかにいる“虐げられた者たち”の(精神的な)解放を予期させる胸熱な展開で、感動すら覚えた。
アンブレイカブルが、このような結末で帰結するとは思わなかった。とにかくおもしろい。随所に何かが起きる予感を張り巡らせたカメラアングルもよく、最後まで緊張の糸がとぎれず、二転三転、どう結末を迎えるのか予想できなかった。
能力あるものは、その驚異を誰かに異常と定義され、平均であれと抑圧され、社会の隙間に落ち込む。平凡な権力者たちは制御しやすい社会を構築しようとする。
そんな現実を物語に投影しつつ、アメコミが人間の妄想ではなく、人間の可能性を示しているという解釈が素敵。そこには善vs悪という単純構造ではなく、人間の可能性そのものを否定する存在との闘いがあった。
アンブレイカブル当初からこの構想があったのか? あったとしてもなかったとしても、ここまでまとめあげて全く予想だにしないメッセージをぶちこんでくるとは!
これは近年最高にお気に入りの映画の一つとなった。マカヴォイの演技も必見!
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