「風が吹くとき」エセルとアーネスト ふたりの物語 Naakiさんの映画レビュー(感想・評価)
風が吹くとき
原作者レイモンド・ブリッグズをご存知の方なら、この作品がどれほど観ている者を引き付けるかを知っているに違いないが、初見の人でも何かを感じるに違いないと思う。ごく平凡な家庭を手書きの柔らかいタッチの中に躍動感を失わないものに作り上げている。シナリオ自体も両親の出会いから戦争を経て1970年代初めから80年にかけて文化や常識が大きく変わろうとしているところを仰々しく描いてはいない。個人的には、あっ気ないほど淡々と時が進んでいく。
ディズニーや日本のアニメには、それぞれの特徴があり、興行収入を稼がなければならないという前提があるが、それを否定するつもりは全くないが、アカデミー賞長編アニメーションがディズニーの一人勝ち状態がここ10年近く続いているのは、違和感を感じる。
アメリカ英語とイギリス英語の違いやイギリス独特の言い回しやスラングと男性が使う英語をアーネストの言葉使いでわかるところもある。
トライアンフの4ドアセダンが登場するが、1958年製のオースティン1100に一時期乗っていた経験があり、押しがけをしたことを思い出した。
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