「何かが惜しい気がするけど全体で感じよう」きみと、波にのれたら けざ+αさんの映画レビュー(感想・評価)
何かが惜しい気がするけど全体で感じよう
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宣伝、予告から察するとドラマ重視かと思ってましたが実物はサーフィンのアクション重視でした。波乗り感が秀逸でクライマックスのビル下りは心を打たれます。全体で見ると特殊な能力もない、身近な隣人がヒーローなんだと気付かせてくれるストーリーです。ドラマは消防士やライフセーバーを詳細に描いて地に足をつけようとしたところと、いちゃラブが駆け足過ぎてPTSDの理由づけくらいにしかならなくて、喪失感が醸成しにくい事、ルーのスピンオフにしか思えないファンタジー要素が上手くマッチしていないように思える。また、ドラマを1つに絞った事でルーのクライマックスにあった複数の伏線が溶けて嬉しさや幸せが連鎖爆発するような仕掛けも無かったように思う。
子供時代のエピソードは良かったけど、もう少し早めに入れて欲しい感じがした。画質は圧倒的に向上しているが、ルーの足のような度肝を抜く要素が欲しかった気がする。ラストシーンはファンタジーの終わりを告げる必要があったんだと思うけど、そう簡単に乗り越えられないというリアリティを入れたため後味が少し悪め。とにかく、何かが惜しい感じが残る。
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