お米とおっぱい。のレビュー・感想・評価
全4件を表示
自主制作ならではの自由さが欲しい。
プロット自体は三谷幸喜の「12人の優しい日本人」と同じ「全員一致するまで議論を続ける」のテーマの元に答えの出ない議論をする会話劇で、物語が進んでいくうちにその人のバックグラウンドや譲れない思想のぶつかり合いが生まれる、という形のドラマです。
残念なのは、自主制作の映画にも関わらず、時間的な制約があるかのように物語を急展開させてしまうところ。
「丸メガネの男」がおっぱいに拘る理由が父親への反抗心だけなのであれば、最終的な結論に至るまでに、それを説得されるカットが必要です。終盤のトイレのシーンは時間軸的に議論が終わった後なのですが、あそこで考えが変わったように見えるのでご都合的に見えてしまいます。
「今はお米とおっぱいの話をしているんだよ」というセリフは伏線回収にはなっていますが、あれで納得したのだとしたら、「丸メガネの男」が納得したのは議論に私情を持ち込むな、という理由になってしまい、物語の深みがなくなります。
また「理論的な男」がブラジャーをしている理由もあいまいなままですし、あれを見せたからと言っておっぱいに変わる理由にはなっていません。「短気な男」も最終的な提案は議論の末のように見えて、実は一番最初から言っていた「どっちでも構わない」という意見のままですので、深堀りされていないように見えます。
と、秘密を抱えている男たちがその秘密を見せていく過程は良くできているのですが、それが物語に影響を与えるまでに関連していないので、全体的なストーリーが浅く感じてしまいました。
「議長」の語る、この会議を開いた理由も、あれではただの道楽だと言っているようなもので、もう少し切羽詰まった理由が欲しかったです。
全体的に作りこんだ設定を映像に転嫁する段階で削ったものが沢山あるように見えました。結果イマイチ鑑賞後のカタルシスにつながらなかった、という感想でした。
小説だったらもっと面白くなったかな、と。
何故、役に立たないことを考えるのか?
カメとめ監督作品
どちらか一方無くなるとしたらどちらを残す?
雇われ議長
5人
議論しませんか?10万円もらえます。
議論が一致するまでがルール
まさかのおっぱい1人だけ
比率の問題です。
市場経済から教育低下の影響
ミニスカポリス
会場外におじいちゃん待機
おっぱい2人に
出入り自由なんや
コーヒーブレイク
お米は日本の心、戦争は起こるかも
10年コメを食わない絵描き
おっぱいで育たないとダメはダメじゃ
例えば、溺れている米を救うかおっぱいを救うか
米は飽きない
彼女のおっぱいは自由に触れるってそんなことないでしょ。
おっぱいコスト
コストパフォーマンス
おにぎりブレイク
パイナップルに間合いを詰める侍
亀を触ったら熱かった
議長、心理学教授のくせに
おっぱいがなくなると記憶もなくなる
なんか一生終わらない気がしてきた
明るさでいくと昼のチャイムに思えない
最初の1回と最後の1回に選ぶもの
じじい喋った
ストラップ
お米が1に
古い人間がギャーギャーいうてる
離婚間近か
逃げる?巨乳とお台場でーと
ブラジャー男子
何故吐いた?
お米とおっぱいどっちも大好き
納得いかない絵描き
今度はブラジャーが吐いた
6人全員一致でどっちも大好き
人には言えない秘密
ズラ
詭弁が正しい時もある、想像するのは自由だ
米一粒の味
議長が仕組んだ
大学時代の喫茶店のマスター
何故役に立たないことを考えるのか?
いつの間にかいつの間にか
夕日は何故赤いのか
斉一性の原理
『十二人の怒れる男』は観たことがないが有名な作品なので、そのアウトラインに近い今作は大変興味深い内容であった。テレビの深夜番組で放映されて、“カメ止め”旋風を巻き起こした監督の以前の作品ということだが、とにかく脚本、会話の掛け合いが凝っていて敬意に値する。集団討論に対しての皮肉までの今日の日本、いや世界中の論争の根源を凝縮したような出来映えである。そもそもの仮定の可笑しさや、それぞれのバックボーンが強く滲み出るアクの強い会話の応酬、怒号やそれ以上のエキサイトした暴力(平手打ちだけなのだが)、がかなりのリアリティを含んだ演出で構成されている。展開も波をつけて、凪 と時化がナチュラルに訪れる流れに感嘆する。俳優陣も有名な人が出てくるわけではないので余計な色が付かず、リアリティに多大な貢献である。
今作品をもっと若い時分に鑑賞していたら、そしてキチンとした補完的解説を聴いていたらもっと“民主主義”というものを正しく認識出来ていたかも知れない。学校教材して遜色ない出来である。もし、難色を挙げるとすれば、今作はかなり“男”側の共感が強く出てしまい、女性側の理解が困難との懸念を抱く。心理サスペンスとしての意義は充分伝わっているので、女性側も共感できるような“題材”があればもっと評価が上がるのではないだろうか。とはいえ、あくまでも今作は“娯楽”なのだから、そこまで教育を考える必要も無いわけだなw “自薦の用心棒”に陥っているネット上の輩に是非鑑賞させたい、手痛い一撃を食らわせる出来である。
全4件を表示