岬の兄妹のレビュー・感想・評価
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お、、、重い。
ロードショーから気になってはいたんですが、アマプラで視聴しました。
まりこ役の人、演技うまい。
ギルバートグレイプのレオナルド・ディカプリオ並みです。
重い中にクスッと笑えるところがあったり、えっちしすぎてアソコがただれた?薬塗ってあげてるような生々しいシーンあり、アホ高校生にう○こなすりつけたり…警察官のくせに生活保護を知らなさそうなアホ友達?やら。もうこれでもか!って感じでした。
なんだかなぁと思いながら、それでも引き込まれたので映画としては面白かったんだと思います。
胸糞系なのでおすすめはしないかなぁ…(;´Д`)
人は強く弱く、美しく醜い。
力作。支持。
比類無き過酷もスコンと抜けの良い人間賛歌に見えるのはポンジュノ山下敦弘後継の証しか。
社会が駄目だと人垣の後ろから撮らず、それでも生きる人は強く弱く美しく醜いと真っ正面から撮る。
本邦初かディカプリオとムンソリに迫る和田光沙の激演。
そしてハンバーガー。
ラストどうしたか?
気になる。クズさ加減は否めないが何処かにリアルにあり得ちゃいそうなところも。
演技も良かったと思いますが、話に共感は出来ないところがマイナスなんだろうな。。。障害のある当事者から観たらどう感じてしまうのだろうか。。。
戦時下ではない「火垂るの墓」
見逃していた作品で、ネット配信で見つけやっと鑑賞出来ました。噂に違わぬインパクトのある作品でしたね。
鑑賞後イ・チャンドン監督の「オアシス」などを思い出したが、鑑賞中は「火垂るの墓」の方を強く思い出していた。
しかし「火垂るの墓」は戦争が引き起こした悲劇ということで、観客はその悲劇を戦争のせいにして観ていたが、本作は現在社会であるだけにこの悲惨さを戦争のせいにすることは出来ないし、今現実にある問題として考えなければならないように観客に仕向けていた。
こういう作品のレビューを読んでいると必ずと言っていいほど「何故、この主人公達は社会保障を受けていないのか?」とか「登場人物達はバカばかりなのか?」といった内容の書き込みがあるが、恐らくこの作品はそういう書き込みをする顔の見えない人達を糾弾する意味合いも込めて作られている様にも感じられ「そういうお前は、俺達を助けてくれるのか!!」と刃を向け、まさに今のSNS社会的風潮である、無責任、無関心、無自覚による客観性の欠如に対する怒りの様なものが作品から迸っていました。
当然今の社会なら社会保障はあるでしょうが、これに似たようなケースのニュースが現実的に起きているのも事実であり、それが起こる根本的な原因は何かという部分を観客はもっと考えなければならないのですよ。
誰だって一度は役所などに行って不親切・不手際な対応での不愉快な思いをしたことがあるでしょう。こういうのを一般的には“お役所仕事”という風に呼ばれていますが、一般的に“お役所仕事”というのは、声の大きい人(力を押し出せる人)と声の小さな人とでは優先順位がどちらが高くなるかは明らかでしょう。
本来この物語の様なケースの人達を具体的に援助できるのはそういうお役所の人達なのですが、近隣・縁者・友人等々の助けがない場合は決して其処までには届かないというのが現状であり、我々一般庶民である隣人達は、極力この様な人種との関りを避けたいというのが本音であって、無責任に「そこまで堕ちる前にもっと頭を使え」などと上から馬鹿にするのが現実社会であり、そこにこそ問題の深刻さがあるのでしょう。
この作品の凄いのは、その最下層の悲惨さに於いても(間違っているかも知れないが)生きる力も愛情もあることを示し、人間の持つ強さやしぶとさまで感じられるという点にあり、綺麗ごとと無責任が表裏一体の現在社会に対して「偉そうに言うな!!」こういう目を背けたくなるような悲惨さ・惨めさの中にある自分達の生き様を直視しろ!!」と叫んでいる様に思えた作品でした。
社会保障制度を利用してください
妹はかつて母親と暮らしていた。
そもそも生まれてしばらくして障がい者である事がわかっているだろうから、障がい者対象のお金が出ているだろう。
それが途中で無くなるとは考えにくい。
兄も障がいがある。
もう生活保護レベル。
知人も友人も、お金借りに来られるくらいなら手続きしてあげた方がましだ。
携帯のある時代の日本では、たとえば国籍が日本人でなくても(在日の方が更に手厚い)生活保護制度が利用できる。
そう思って見てると
この女優の体当たり演技が虚しく見えて
きったない部屋を我慢して見てる理由もない気がするし
戦前ならアリかもしれないけど
貧困をもうちょっとリアルな裏付けありで描いてくれないと
ギャンブルもしない借金もない兄が
贅沢なものなど何ひとつない部屋で電気代も家賃も払えないと言うのが、現実的じゃない。
だとするとこの作品の意図はなんだ?
いつも 意図とか どうでもいいと思う方なんだけれど、これに関しては、そう思ってしまった。
私の見方が甘いのか
現実として こんなタイプならあり得る、
そういう意見があれば教えてください。
それがわかれば 見直したい。
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妹に売春斡旋をするきっかけが貧困という設定が私的には逆に安っぽいプロパガンダに見えた。
生活は楽ではないしカツカツだとは思うが
妹の障がい者保障で生きるしかない兄妹が
妹の性の喜びを満たしてやる方法でお金を得て
それで自分も恩恵を得る、と言う設定だと私はもっと深く考え込み、問題提起として見ることが出来たような気がする。
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追記
突然 閃いた。
そう言えば、この妹の部屋ってダンボールみたいなやつで隠されていた。
母親が、この子の障害を恥だとして隔離、隠して育ててたって事か?
だとしたら この妹が障害者認定をされていないのは納得出来る。
障がい者認定受けてお金貰うより そういう子を産んだという事を気にする母親。
あり得る。
知能が貧困を生む例か。
周りが考えるべき。
となると 酷い行政だ って事になるのか。
顔面にクソを食らった気分
昔のヤクザ映画みたいなタイトルから始まり、
これ以上の底はないと思わせる生活を見せられ、
顔をしかめながら見てたら、
兄のそれこそ、足が悪いんじゃなくて頭が悪い決断から
クソのような仕事を始め
せせら笑っていた前半。
体を売りながら私の事を好き?と聞く妹。
足の悪い自分と障害の妹が生きていくために必死な兄。
馬鹿にしてた兄妹だけど、
じゃあ悪いのこの兄妹だけですか?と言われたら
違うような気がして、
じゃあ自分ならどうするのか?
ここまで2人を追い込んで何もしない国の制度が悪いのか?
自治体はなにをしてるの?
自分の近くにこの兄妹がいたら手を差し出すか?
邪険に扱わないか?
正しい事が分からなくなって来た。
分からない。分からない。と頭がぐるぐるしてる間に
顔面にクソを投げつけられて、
逆にあたふたしてる自分が笑われてる。
そんな気分になる映画でした。
衝撃的な作品
脚が不自由な兄と自閉症の妹。
ただでさえ、親もいないこの2人が生活することは本当に過酷だ。現実的に考えれば生活保護受けたらとなるんだが…
良夫は生きることに対して、かなり貪欲だなと思った。必死だった。どんなに醜いことでも、底辺であろうが何が何でも生にしがみついているかのようだった。途中、この2人一緒に心中するんじゃないかとも思ったが、そうではなかった。
真理子は自閉症ながらも、人を好きになることを知った。そして、性の喜びを知ったのだ。本人は自覚してないかもしれないけど、彼に会いたいのだ、彼に抱かれたいのだ。
そんな兄妹を演じた彼らは素晴らしいと思う。
自閉症の妹を売春なんてストーリーは、抗議が出てもおかしくない話で、問題作と言ってもおかしくない。これは貧困という現代の社会問題を取り上げているとも言える。
でも生きるということは一瞬先は闇なのだ。自分も今は普通に食べて生活できているけど、何かの歯車が狂って、ドン底に堕ちる可能性だってある。この世界には同じように生きている人達がいるんだと思う。彼らの未来はきっと今現在と全く変わらないのだろう。
リアルとフィクションのバランス
かなり根深い社会問題をシリアス過ぎず、またドキュメント過ぎずに、あくまで映画として作っている。これはかなり高度なことで、それをかなえている監督、カメラ、ロケーション、演者が素晴らしいと思う。こういう映画がもっと増えて欲しい。
噛む真理子
上映期間中に気になってはいたが観に行けなく、
ようやくレンタルで鑑賞。
目を背けたくなる苦しくなる作品。
胸ぐらを掴まれ息苦しくなるような。
自閉症の妹をもつ足の悪い兄。
最初は罪の意識を持ち妹を売春させていたが
当の妹は快楽を知り自分を好きで居てくれるという悦び(と言っていいのか分からんが)で本当に楽しんでいる。
リアルではないというレビューもちらほら見たが個人的にはリアルだと思う。
今の時代に飢餓で苦しみティッシュを食べたりゴミを漁る生活から実の家族を犯罪に使いそのお金で幸せを買う、というのは自分の知らない所で有り得る光景なのではないだろうか..
にしても友達役を何故警察官にしたのか..
犯罪だろって怒る前に立派な職業についていながら行政の支援について教えてあげなかった肇くんも罪。
臭いものには蓋を、という感じで見て見ぬふりをする冷たい人間関係なのか..
「お前は足が悪いんじゃねぇよ、頭が悪いんだよ!!」
が異様に印象に残ってる
じゃあどうしたらいいんだよ…
そりゃ犯罪なので、はじめ君みたいな人もいると思うんだけど。
じゃあさ責めるのは簡単だけど、どうやったら彼らを生かしてあげられるのよ。
って、観てきて思ったし、実際、自分自身に問いたい。
じゃああの方法以外に兄妹が生きていくすべってあったのかな。
傍から見たらさ、「真っ当に生きろよ」ってはじめ君みたいに言う気持ちも
分かるのだが、それって実際無責任だよね。
兄妹が何度も海に向かうのは、死との境界が近いからじゃないの?
以前の生活よりも、妹の笑顔が増えて生活が色んな意味で豊かになったのは
お仕事おかげなんじゃないの?
それぞれの境遇とか事情とかもちろん一言では言えない何かがあって、
それぞれの仕事を選んで(選らばざるを得なくて)生きているってことを
忘れてはいけないなって思った。
やっぱ大事なことって、あの男子中学生の一言だったりするんじゃないのかな。
自分は、責める側の人間じゃなくて、見ないふりして黙認する人間になりたいな。
って書いてて思ったけど、それも見て見ぬふりなんだよね、
自分に何が出来るんだろうっていくら考えても、
やっぱり悲しみから人を救うとか、難しいなって。
この作品を実際に主人公らと同じ環境に置かれた人が観れるかどうかなんてとても微妙だし。
そこは映画のもつ影響力を信じるしかないんすかね…
演じた松浦さんと和田さんには本当に拍手を送りたいし、
めちゃ心打たれる演技でした。
兄妹の演技力がすごい
WOWOWでやってたので観てみた。
目を覆いたくなるような本当の貧困と救いのなさが2人の兄弟の抜群の演技力によって倍増して見せられた。
自閉症の妹は明るく自分の欲望にとても忠実だ。そして逆に兄はその抑圧された気持ちから荒んだ性格になっている。妹が楽しそうに売春する姿にちょっと救われてるのかもしれない。いなくなれば必死に探し、暴れれば一生懸命なだめる様子には肉親としても愛もあるのかもしれない。
ただ、ひたすら無知なのが腹立たしい。
妹が大切な貯金箱を壊して中絶したあとのラストシーン。電話がなった時の兄の顔には全く意志がない。また同じことが起きることを連想してしまいなんとも言いようのない気分になった。
ストーリー的にちょっと好きになれないけれど、演技力は凄かった。
生きるためには
生きるためにはこの道を選ぶしか無かった。
その道を選べば自ずとこの結果になることはわかってる。
でも、生きていかなければならない。
最後の岬のシーンのその後は、観る人それぞれの結末になるのだろう。
私の結末は真理子は悲しくもその命を終えてしまったのではと考える。
衝撃的すぎてやめられなかった。
たまたまWOWOWつけっぱなしにしてたら始まって、観出したら止まらない。
なんですか?これは・・・
障害者の兄と自閉症の妹の話。
ここは日本やのに。生活保護なんで受けないんだろう。
妹を売春させるなんて、兄が馬鹿でろくでなし過ぎてヘドが出る。
警察官の友達もなんで市役所に連れて行かない?
最後は身投げなのだろうか。
謎ですが、私なら死ぬ。
すみません。こういう映画見るとしんどくなるんです。
万引き家族の方が数百倍救われたのに。
和田光沙が凄すぎる!!!!
なんと言ったら良いか、、、
とにかく凄かった。目を背けていた事を突きつけられた様な感覚。
なんと言っても和田光沙さんが素晴らしいの一言!
唯一無二の女優さんです。
自分の賞賛の言葉が陳腐すぎて情けないです、、、!
「誰のせいでこうなったと思ってんだぁ!!」
というセリフに、スゴく重みがあった。
彼に頼るのは心苦しい!
でも、彼に頼れば元の生活に戻る事ができる。
そういった、プライド(これまでの境遇)と将来の安寧の間での葛藤は、とても痛々しく、とても素晴らしい。
セックス描写や障害者の表現など、インディ映画だからこそ表現できている部分でもあり、その荒々しさがこの映画の持ち味にもなっている。
最高でした。
ふたつの風力発電。岬の兄妹。
生(せい)の実感を得て、妹からお金と命をもらっていく兄の容貌の変化が美しい。
花火をする二人の、特に兄の表情がまことに幸せな面持ちなのだ。
ギャグがちりばめられていて、この映画を暗いだけのものにさせないのだが、妹と共に冒険してみる兄ちゃんの表情に次第に明かりが差していく流れが、鑑賞者を重たいストーリーにくじけさせずに引き留めてくれる鍵なのだろう。
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カメラと照明が秀逸。
新人監督に見られがちな編集の破綻もない。
監督はよく作ったなぁ。
「ティッシュは食べると甘い」
これ、監督はホントに知っているね・・
新聞紙を食べて飢えをしのいだ女の子を、僕の両親は里子として引き取りました。
極限状況を監督はよく撮った。
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コビトさんに捨てられた妹のために怒号する兄。
兄と妹の支え合う度合いが急速に接近して、よもや保護者逆転かというところまで至って映画は終わる。
実際のケースでは監禁されたまま物置や座敷牢で繋がれて死んでいく“妹”たちは世に少なくないのだ。
岬は陸地の終わる所。希望と生命のついえるゼロの地点。
ラストで、映りはしなかったのだが、もしも冒頭の風車が画面に現れたのなら今度はふたつとも風を受けて回っていたであろうと、僕にはその幻の風景が見える。
ポンジュノの弟子?
ポンジュノの作品に助監督として加わっていた日本人片山慎三がメガホンをとった作品。日本でこんな作品はないしダメでしょう。イカれてます。だけど衝撃的です。観なくてもいい作品です。けれど観たら揺さぶられます。誰一人有名な役者が出てません。出たくないでしょう。
さすがポンジュノの弟子です。底辺の底辺、格差社会どころではない救われない人たちを描いています。胸糞悪いけど眼をそむけてはいけない問題作です。
リアル感が少し…
兄妹の演技は良く
全体的に良かったと思うのですが、
障害者年金とか
生活保護とか
失業手当とか
もっと追い込まれるところをリアルに描いてくれたらなと思いました。
物語以前の状況でノイローゼ気味になっていたとか、推測は出来るのですが、周囲や行政の助けが得られず八方塞がりで事に及んでしまった感がもっとあればなぁと…
落ちた後は良かったので
落ちるまでのストロークが△
友達警官に言われてますが、
上記が無いとお兄さんが頭悪過ぎに見えて…
大前提の設定便りだと、一体何を描きたかったのか?と思ってしまって安易にシチュエーションを持ってきたのかなと、こういう題材なんで、、、、、
泣いた
兄の演技に
恐る恐るトラックの運ちゃんに話しかけてる姿、ウンチ出して学生に立ち向かう姿、妹の妊娠を知り結婚してやってくれないかと頼みにいった姿…
売春とか兄妹だとか社会保障とか、あたりまえの倫理みたいなの全部取っ払ってみえたものは「覚悟」
2人で生きるという覚悟が見えたから泣いた
兄は妹を施設に預けることなく絶望感から殺してしまおうなどと考えることもなく…狡さや醜さや馬鹿っぽいところもあるけれど、ただ真っ直ぐに2人で生きていこうとしてるように見えた…だから泣いた
きっとこの映画を毛嫌いする人はいっぱいいると思う
一般的にはおかしなところあるし
でも私にはドンピシャ
人間のあらゆる欲を混ぜ合わせて、性欲、食欲、排泄欲…ぐちゃぐちゃにした中の唯一混ざらないピュアで健気で心えぐられるものを見せてもらった
兄の演技に⭐︎5つ
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