「衝撃的な作品」岬の兄妹 さくらんさんの映画レビュー(感想・評価)
衝撃的な作品
脚が不自由な兄と自閉症の妹。
ただでさえ、親もいないこの2人が生活することは本当に過酷だ。現実的に考えれば生活保護受けたらとなるんだが…
良夫は生きることに対して、かなり貪欲だなと思った。必死だった。どんなに醜いことでも、底辺であろうが何が何でも生にしがみついているかのようだった。途中、この2人一緒に心中するんじゃないかとも思ったが、そうではなかった。
真理子は自閉症ながらも、人を好きになることを知った。そして、性の喜びを知ったのだ。本人は自覚してないかもしれないけど、彼に会いたいのだ、彼に抱かれたいのだ。
そんな兄妹を演じた彼らは素晴らしいと思う。
自閉症の妹を売春なんてストーリーは、抗議が出てもおかしくない話で、問題作と言ってもおかしくない。これは貧困という現代の社会問題を取り上げているとも言える。
でも生きるということは一瞬先は闇なのだ。自分も今は普通に食べて生活できているけど、何かの歯車が狂って、ドン底に堕ちる可能性だってある。この世界には同じように生きている人達がいるんだと思う。彼らの未来はきっと今現在と全く変わらないのだろう。
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