「貧困と障害という負のスパイラル」岬の兄妹 キッスィさんの映画レビュー(感想・評価)
貧困と障害という負のスパイラル
クリックして本文を読む
京都の出町座に初めて行って、すごく雰囲気のある映画館で好きな感じ。
引きずる足の障害を持つ兄と発達障害!?自閉症!?の妹と文化住宅で暮らしており、兄が障害を理由に解雇され金回りが苦しくなって、お試しでやってみて味をしめた売春で生活費の補てんをしようとする。
一発逆転のような収入があるわけでもないし、かと言って資格や能力があるわけでもない。ましてや、発達障害の妹養っていかなくてはならないだけに、自由に動けるわけでもない。
もう八方塞がりで閉塞感と、不法行為と分かっていながらも売春をしないといけないほどに追い込まれた状況では、全面的にダメとも言い難い、答えのない解決方法を鑑賞者はあれこれと想像しながらみれた。
妹の体当たり演技とはまさにこのことで、主演女優賞にノミネートしてもおかしくないのでは、と。自閉症の発声や同じ言葉を繰り返す癖、落ち着きがなく頭を振りながら焦点が合っていないような表情、役作りは完璧だった。
コメントする