バーナデット ママは行方不明のレビュー・感想・評価
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ブランシェットが自演を熱望した女性とは?
あのブランシェットが、
こんなにもコミカルで愛らしく天然な女子を演じてしまう。
窮屈そうな主婦生活なのか?
愛するわが子のために人生を棄てる母なのか?
不満をタブレット吐き出している毒母のか?
ただの気紛れなのだろうか?
沢山の葛藤の中で、多くのものを封印してきたが、
子供の旅立ちは、自分もリセット!
私もしたいことがある!
栴檀は双葉より芳しです。
最後は、それでは収まらない。
( ^ω^ )
これまで歴史に名を残した人物から、
伝説のファンタジー小説の王妃、実在のハリウッドトップ女優など、ジェンダーや種族も超えた存在まで演じた、
アカデミー賞受賞女優。
ケイト・ブランシェットが、
彼女が自ら演じたいと熱望した女性、
それが本作の主人公“バーナデット”!?
ケイト・ブランシェットを主演、マリア・センプルのベストセラー小説「バーナデットをさがせ!」を実写映画化したヒューマンコメディ。
シアトルに暮らす専業主婦のバーナデットは、
一流企業に勤める夫や
親友のような関係の愛娘に囲まれ、幸せな毎日を送っているかにみえた。
しかし彼女は極度の人間嫌いで、
隣人やママ友たちと上手くつきあうことができない。
かつて天才建築家として活躍しながらも夢を諦めた過去を持つ彼女は、
現在の退屈な日々に次第に息苦しさを募らせていく。
やがてある事件をきっかけについに限界を感じたバーナデットは、
家族の前からこつ然と姿を消し、南極へと向かう。
共演は「君が生きた証」のビリー・クラダップ、
「ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン」のクリステン・ウィグ。
ありえないけど感動した!
ケイトブランシェットが大好き。
本人が原作を気に入って出演を熱望した作品だと聞けば絶対に映画館で観たいと思って夫婦で観てきました。
主婦が現実から逃げ出して南極まで行ってしまうという単純な話なのかな?と事前情報を入れずに観始めました。
天才建築家で将来を期待されていたのにある失敗をきっかけに仕事から離れてしまったこと、唯一の友だちが娘であること、隣人のママ友との関係も最悪で大きな事件を起こしてしまう、インド人の家政婦?にスマホの自動メール作成機能を使って次々に仕事を依頼していく、なんだか現実離れした出来事が重なっていくけど、彼女の孤独には共感してどんどん映画に引き込まれていく…
南極行きは愛する娘からの家族旅行としての提案で、本人は全く行く気がなかったのに、あることがきっかけで行かざるをえないような状況に…
南極での出来事はそんなことはありえないと思うことの連続だけど、これは彼女の再生のため、家族の絆を取り戻すため、映画なんだからと、全てを受け入れて感動に浸りました。
後で、大好きなビフォーサンセットシリーズの監督だと知って、おおお!とさらに感動が増しました!
ありえないけど感動する本作!多くの人に観てもらいたい。
そして必ずもう一度観ます!
彼女は忽然と消えた!?
バーナデットが不自由なく
生活を送っていても、何処か物足りなさを
感じていた!
女性が家庭に入っても建築家の夢をあきらめたくない、再生を描いたストーリーでした。
バーナデットがママ友とかの人付き合い
が苦手なところは自分に重なる部分がありました。
娘のビーと親友のような関係は
仲睦まじい姿を表現していました。
南極を目指したバーナデットは、南極の氷
にクリスタルのような透明な世界を
見ているように思いました。
娘のビーが母親であるバーナデットに
いつも味方でいる信頼できる関係を
心地良く見ることができました。
バーナデットとビーが車の中でシンディー・ローパーの
タイム・アフター・タイムを歌うシーンは
夢を追い続けることが特別な価値だと
思えるストーリーでした。
ユーモラスなケイトも素敵
ぶっ飛び母さんは、正気?狂気?
ケイトブランシェット演じる母は只者ではない
邦題つける人最悪説
シアトルに暮らす主婦のバーナデット。夫のエルジーは一流IT企業に勤め、娘のビーとは親友のような関係。ケイトはTARとはまた違う魅力ある元天才建築家で主婦の役です。ビー役のエマ・ネルソンは映画初出演らしいが最高に良い。また隣の主婦オードリー役のクリステン・ウィグも嫌な女からバーナデットと打ち解けたシーンなどとてもいい感じです。あと昨日も観たローレンス・フィッシュバーン(ジョン・ウィック)もいい出方してます。舞台となるシアトルは全米で最もリタイア後に住みたい街、ここ数年メチャクチャ地価が上がって、貧富の差が激しくイチローやIT企業の幹部など湖畔の超豪邸も多いが、ダウンタウンのホームレスも多い、雨が多く、ウツ病になる人も多い街です。でも時々映る街並みやスペースニードル(回転するレストランが出てきたタワーです)はとても良いですね。いい作品なのに邦題がアホみたいで残念です。
うーん
何だって出来る!家族の愛の物語
ケイト◦ブランシェット、(演技の)極地点はあなたです
天才建築家である妻、Microsoftに自分の開発したソフトごと高額で招かれた開発者(エンジニア?)の夫。
どう考えても自分とは縁のない、とびっきりの才能に恵まれた人たちの話なのに、〝あ、そこ分かる〜〟〝ふむふむ、私の感じてた違和感もそういうことだったのかも〟となんだか腑に落ちるようなシーンに出会えます。
実社会において、みんなそうだから、で済まされていることに何かと違和感を覚えることの多い人、だけどすぐには論理的な反論が浮かばなくて、渋々ながら状況打破ができない人。
いつの間にか、誰かの決めつけや、そういうことにしてしまったほうが周りの人たちが楽。論理的に説明できない自分のいら立ちに対して、良き理解者然として救いの手を差し伸べてくれる人たちがたまらなく嫌。
そんな〝善意〟の人たちに囲まれて息苦しくてたまらない。だから一人でいる方が楽。
そういう方にとってバーナデットは、かつて見た自分、或いは今まさにその中にいる自分、の生き写しのように感じられるのです。
あの立て看板程度の〝毒〟は誰でも持ってるし、吐き出し方がわからないだけ。バーナデットはそんな〝ワタシ〟や〝アナタ〟のために代行してくれるのです。
この映画を観た後、会社や学校で、なんだかイラつくなという時は、トイレや屋上でそっとつぶやいてください。
あー、わたしも南極行きたい❗️
少しはスッキリするかもしれません。
南極での行動が現実離れし過ぎていることもあって、「再生の物語」が心に響かない
主人公のバーナデットは、現状に適合できず、ストレスを溜め込んでいるはずなのに、そのように見えないのは、どうしたことだろう。
むしろ、(少々古いが)豪邸に住み、夫は大企業に勤め、娘は一流の学校に通っている彼女は、人も羨むような生活を送っているように見えて、お隣のママ友とのトラブルはあるものの、決して「鬱」とか「適応障害」とかの心の病にかかっているとは思えないのである。
やがて、新進気鋭の建築家だったバーナデットの過去が明らかになるが、彼女が挫折した経緯にそれほど大きなインパクトはなく、何で仕事を投げ出してしまったのかも納得できない。
そもそも、社会で華々しく活躍していた女性が、仕事を辞めて家庭に入ったことで、精神のバランスを崩すという図式は、少々類型的で、短絡的すぎるのではないか?
いずれにしても、彼女の満たされない現状がなかなか実感できないため、やりたいことをやって自分を取り戻すという彼女の「再生の物語」も、あまり心に響いて来ないのである。
バーナデットが南極に向かう経緯にしても、夫と娘に合流しようとしたからなのに、2人を探そうともせず、観測隊に潜り込んでしまうという展開には、違和感を感じざるを得ない。
そもそも、観光船にしてみれば、乗客がいなくなったら、スケジュールを変更してでも徹底的に捜索するはずで、これほど身勝手で迷惑な行為はないだろう。
当然、近くの観測基地にも問い合わせるだろうから、その時点で、すぐさま所在が判明して、船に連れ戻されることは間違いないし、ましてや、そのまま基地に居座って、南極点にまで行ってしまうことなど絶対にあり得ないだろう。
仮に、彼女が、南極点の基地を設計し、建設するにしても、現実的な手続きや手順を踏まえたものでなければ、それは、「絵空事」にしか見えないし、ラストで出てくる(恐らく)本物の施設の映像に、どこか唐突感を覚えるのも、そうした現実離れした展開のせいに違いない。
それから、母と娘の親友同士のような関係も、「寄宿舎」と「私立の進学校」の違いがよく分からず、実感しづらかったのは残念だった。
南極
ハイテンション鬱
「天才建築家」も、鬱でハイテンションの「主婦」も、ママを一筋に信じる「娘」も、IT長者の「夫・父」も単純で表面的な人物造型で説得力がなかった。バーナデットがどういう建築家で今に至ったかの経緯も、検索したり誰かが作った動画でわかるレベルで説明おしまい!にしてたのはがっかりした。
彼女を「天才」建築家にする必要は果たしてあったのか?「優秀な」で十分だと思った。そういう人で色々な理由で仕事の一線から退いた女性は沢山いたし今もいるだろう。それとも人嫌いとかママ友との付き合いが苦手なのは「天才」を理由にするときれいにまとまると考えたのだろうか?
鬱の初期に怒りっぽくなることはあると思うので他人に対するアグレッシブさはよくわかった。でも理不尽な対応であってもバーナデットは行動力あるし、家事ができず家の中がカオス状態であっても、自分の外見はきちんとできているのはちぐはぐだった。
仕事がしたい自分に向き合い本心を認めるのに20年かかるのか・・・?現場から20年離れてすぐ戻れる程、現場は変化していないのか・・・?疑問が溢れ出る映画だった。
ママだって自分の人生を生きたい
体の構造上、女性がママになるしかないけど、多くの人はママから仕事人に戻ることが心身共に難しくなる。
一卵性母娘って言葉がぴったりの母娘。
どこのママもそうだと思うけど、ママになれたのはとても幸せだし、子どもも可愛くてたまらないけどママ業が好きかと言われたら決してそうじゃない。どうしたって自分が後回しになってしまうから。
彼女はバリバリのキャリアウーマンだったけど、色んな問題から自分が子育てに没頭している中、旦那さんがガッツリ稼いでくれたら、敵の居ない安全な家の中にいるうちに守りに入ってしまったのかもしれない。
結果、彼女が自分を取り戻すために足りなかったのは休息じゃなくて、自分らしく生きる為に創造すること、つまり大好きな仕事に戻ること!
作りたい、と思ってからの行動力が凄かった。もうやるって決めたら絶対にやる人なのがよくわかったわ笑。
そして娘ちゃんのママへの想いが胸に刺さる。
一番近くにいて愛情を注いだ人が自分を理解してくれているというのは、何よりもの幸せだと思うな。
子育てに集中しすぎて外に目を向ける余裕がないママ世代に是非観て欲しい、絶対まだ輝けるチャンスがあると希望がわく!
沢山笑って沢山うるっときた、とても良い作品だった。
こじらせ主婦がアイデンティティを取り戻すまで
個人的にリチャード・リンクレイター作品に好きなものがない…というか、観たいと思わせる“引っかかり”がどうしても生まれてこなかった。そんな自分が本作を観たいと思ったのは、ケイト・ブランシェット主演作だったから。『TAR/ター』で高慢なカリスマ音楽家を演じた彼女が、こちらでは普通の主婦役というのに“引っかかり”を感じたため(製作はこちらの方が先)。いざ観たら、普通どころか結構こじらせた性格の主婦だったので、やっぱりブランシェットらしい作品選びだった。
主婦=バーナデットが何故こじらせたのかを辿っていくのが主なストーリーだが、その理由は誰しも起こり得る事。「社会の厄介者」から脱却するには、喪失したアイデンティティを取り戻す事しかない。
ストーリー自体は原作に概ね沿っているが、細かい点での脚色も。原作では夫エルジーが不倫してしまう件を止めて妻に寄り添う善き夫に変えたり(エルジー役のビリー・クラダップの好演が光る)、バーナデットの生き方を示唆する曲として用いていたザ・ビートルズの『アビィロード』を、映画ではシンディ・ローパーの『タイム・アフター・タイム』にしたのも、作品のテーマをより分かりやすくしていると思う。このあたりは劇伴チョイスに定評のあるリンクレイターらしい。
「人生が面白いかは自分次第」と早く学んだ方が楽しく暮らせる――とどのつまり、リンクレイター作品では一番好みとなったけど、一つ苦言。といっても作品自体ではなく上映形態の事情だが、バーナデットが心のバランスを崩す出来事などの細かい描写が、字幕版だと文字数制限で伝わりにくくなってしまっている。原作で補完できたとはいえ(ただ原作自体も独特の書式になっていてこれはこれで読み辛くもある)、このあたりは残念。吹き替え版とかでそれが解消されてほしいもの。
ケイト様の演技に釘付け
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