「"ブギーマンとローリーの鬼ごっこ"の近況報告」ハロウィン Naguyさんの映画レビュー(感想・評価)
"ブギーマンとローリーの鬼ごっこ"の近況報告
全米2週連続1位という記録をひっさげて、本気のホラー映画。
ジョン・カーペンター監督の名ホラー映画「ハロウィン」(1978)シリーズの正統的な続編である。これまで8作品(78年/81年/83年/88年/89年/95年/98年/2002年)があるが、本作が初週興収の最高を記録した。
顔をナイフで突き刺したり、ハンマーで叩き潰したり、喉を切り裂くなど・・・シャンパンファイトのごとく血が吹き出す。いまとなっては珍しいノリの作品。80年代のスプラッターホラーの伝統芸を今に伝える。
本作は、なかなか死なない"ブギーマン"こと殺人鬼マイケル・マイヤーズとの永遠の"鬼ごっこ"を楽しむもの。シリーズでは何度も死んでいるはずなのに、まだ追いかけてくる。
ホラー映画は"緊張"と"緩和"で成り立っていて、どこでビックリ箱が開くかがミソ。ノリがわかってくるとツッコミどころ満載で、むしろ笑えるようになってくる。
設定は、第1作の40年後を描いている。脈々と繋がる、"ブギーマンとローリー・ストロードの鬼ごっこ"の近況報告(笑)。
78年版でローリーを演じたジェイミー・リー・カーティスが再び同役で復活する!!
唯一ハロウィンの連続殺人事件を生き残った21歳の娘だったローリーが、61歳になっているわけだが、筋トレでメチャ強い。
40年間拘束されていたマイケルが、犯罪者精神病棟からの移送中に脱走を企てる。ローリーは娘や孫娘を守るため、あらゆる準備をしていた・・・まるで「ターミネーター2」のサラ・コナーのようだ。周囲の人々から変人扱いされつつ、本人はいたってマジ。病みすぎ。
現代ホラー業界を支えるジェイソン・ブラムの"ブラムハウス"が製作に加わっているため、シリーズをリスペクトしつつ、ちゃんとメジャーホラーに仕立ててくれる。
(2019/4/13/TOHOシネマズ日比谷/シネスコ/字幕:牧野琴子)