蜜蜂と遠雷のレビュー・感想・評価
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音楽芸術門外漢の私には、ため息をつくばかりの世界で…
たまたま、TV放映されて間もない 「旅立ちの時」と「蜜蜂と遠雷」を 続けて観たら、2作品共に 音の出ない鍵盤で練習するシーンが 描かれていてその偶然性にまず驚いた。 音楽感性に秀でた人は 空鍵盤でも音を頭の中で奏でることの出来る ことは、音楽芸術門外漢の私には 創造性を超える驚くべき世界で、 この作品のコンクールシステム等々、 音楽芸術の世界に全く理解が及ばない結果、 ただただ縁遠い場所に足を踏み入れたような 気がして、ため息をつくばかりで 鑑賞を終えてしまった。 それにしても、この作品に登場する人々は 超一流とは言えないのかも知れないが、 でもこの世界の頂点の一角。 その裾野には、他の分野以上に 優劣を突き付けられ一流に成りきれなかった 数え切れない関係者がいるのかと思うと、 複雑な気持ちも湧いた。 そこに想いを寄せる存在として登場させて いるのが、妻子ある楽器店勤めの サラリーマンだとしても。 全く理解の及ばない物語ではあったが、 原作者が触れているのは、 あえて、こんなことなのかなと想像すると、 “音楽と家族”と“音楽と自然”的な描写や “世界は音楽に溢れている”との台詞もあり、 登場人物の成長を通じての 音楽芸術賛歌の作品に思えた。 ただ、原作の題名に使われている “蜜蜂”と“遠雷”の意味については、 少なくともこの映画の範囲の中では 理解が及ばなかったし、 原作に有る無しの関係は分からないが、 意味不明の描写を多く感じたり、 キネマ旬報邦画第5位の作品にしては、 まとまりの悪い編集には感じた。
人生をかけている演奏
松岡茉優扮する栄伝亜夜は、国際ピアノコンクールの予選に臨んだ。亜夜はかつてコンクールをドタキャンした事があった。 コンクールで完璧を目指すのか、生活者に根ざした音楽か、即興で楽しむのか、演奏者それぞれなんだね。素人では分からないところだが、緊張感は伝わってくるね。人生をかけている演奏を聞き比べられる耳があるといいね。題名の由来がわからなかったな。
ピアノも音楽も知らなくていい!見た方がいい!
松岡茉優見たさで視聴です。 すまない、要はアイドル映画として見ようとした訳ですよ。 うん、やっぱ松岡茉優は可愛いし、女優として見どころ満載でしたよ。 が!しかしそんなもんじゃ無かった。 松坂桃李も森崎ウインも凄え芝居すんな、腰抜けたわ。 松坂桃李の「マジか・」は、あの一言で全員の心情が解るんですよ。 森崎ウインも、あんな少年のような空気出せるもんなのか。 鈴鹿央士もデビュー作? 本当にいきなり現れた無邪気な天才にしか見えなかったわ。 鹿賀丈史の、セリフ無しでも、その演奏が満足出来る物だったかどうかが一瞬で解る立ち振る舞いよ。 僕はピアノはもちろん、クラシック音楽の事なんて1ミリも解らないし楽譜も読めないけれど、誰が何を感じてるかは解るんですよ。しっかりアホみたいに面白かったわ。 たぶん、ピアノや音楽は表層の絵で、本質は人生と人間が描かれていたからだと思う。 劇中で、ピアノの世界は、本当に1位しか生き残れないと説明が有ったけど、それだけじゃ無い結論が、全員に提示されるラストの審査結果は、彼らの未来と希望が描かれ最高でしたよ。
原作が見たくなります!
なんだか登場人物がそれぞれ影響しあって良い方向に進む感じがたまらなく良かったです。ギスギスのエゴエゴからの嫉妬満載じゃなくて、心が洗われました。桃李さんみたいな穏やかで素直な好青年になりたかったなぁ。 音に合わせて揺れる松岡さんの髪が綺麗でした。 ***** 原作読みました!とても面白かったです。 原作読んでから映画見ると、きっと物足りなさやそうじゃないなんて憤ってたかも…。 逆に映画見てから原作は2度楽しめました。
原作未読。 それぞれの詳細な、エピソードは省略されているため入りづ...
原作未読。 それぞれの詳細な、エピソードは省略されているため入りづらい部分あるものの、キャストそれぞれの空気感と映像で補っている。そういう点では惹き込まれるようなつくりでした。
音楽の表現力がずば抜けている
2021年5月6日 松岡茉優と松坂桃李のファンなので鑑賞。 音楽がテーマの漫画や映画はのだめが1番好きで、ストーリーだけでなくギャグも圧倒的に面白いと思っています。 ただ、本作は、音楽の表現力という観点から観ると、今までのどの音楽映画よりも表現力が素晴らしいと感じました。 天才たちの感じている音楽を上手く私たち大衆に伝えられているなと思いました。 なにより、松岡茉優がかわいい。 結婚したい。
上手く評せないが俳優陣のおかげで最後まで観られた
トップクラスのピアニスト達のそれぞれを描く物語。 主人公を演じる松岡茉優さんの名演に作品の軸がしっかりし、脇役達が支えた。 芸術家という人たちは難しい。 一般人とは比較にならない世界で生きている。 そんな一面がよく分かる。 しかし、人間の指があんなに動くものかと驚きを隠せない。 後半のオーケストラ演奏は見ごたえがあった。
原作の半分くらい
頑張ってるのは凄く伝わる、だけども。 ピアノコンクールの話であるなら、どこまで役者が弾けてる感を出せるのか非常に重要だと思うのです。その点で当て振り感が払拭し切れなかったなあと。 実際の演奏はどなたなんだろう、3人全部同じ人な感じもしたけども。
圧倒的な
音楽の迫力と優しさ、、 いや表現出来ないです、凡人には、、 とにかくピアノを無性に弾きたくなる! 聞きたくなる! そして、ちょっと、、、、、 演奏してる 松岡美優に見入ってしまう それは置いといて、、、とにかく! 素晴らしい演奏と映像が合わさって なんか良い刺激をもらった感じです 観て良かったな。
片桐はいりの存在感
プライム・ビデオ鑑賞 この日は娘さん初めてのピアノの発表会で、色々ありながらも何とか演奏を無事終える事ができました。 何と無くその夜「あ、そういえばウォッチに入れっぱなしだったなアレ?」と鑑賞。 静かな立ち上がりながら、序盤からすごいチリチリとした空気にあふれていました。そしてそれは見事な偶像劇。 皆個性的な面々で、それぞれの人生にそれぞれの音楽と寄り添った気持ちをみせてくれました。ピアニスト達4人みんなが主役なんですね。 それと絵作りがとても美しく、クレジットの入れ方も美しい。曲だけフォントを変えるなどデザイン面も良いです。 主役はちゃんとあるものの最後まで四人の物語にした、フラットな構成はとても好感が持てました。 あとクロークの片桐はいり。何もしていないのにすごい存在感ですw 音楽に取り憑かれた、世代を超えた青春偶像劇。そのじっくりと映し出すバランスが素晴らしかったです。お見事でした。
己の音楽を求める4人の若者達
音楽のパワーと奥深さに圧倒される良作だった。ピアノコンクールに挑む4人の若者達の物語ではあるが、4人の共通点はピアノに魅せられているところだけ。後は四者四様であり、それぞれの目的を持ってコンクールに臨んでいる。作品の力点はコンクールでの勝負ではなく、己が理想とする音楽を追究することによって、音楽の頂に挑んでいるところにあると感じた。 本作の舞台は芳ヶ江国際ピアノコンクール。優勝者が世界的な名声を得ていることで、このコンクールは若手ピアニストの登竜門になっていた。栄伝亜夜(松岡茉優)、高島明石(松坂桃李)、マサル(森崎ウィン)、風間塵(鈴鹿央士)の4人はそれぞれの想いを秘めて、コンクールに挑んでいく・・・・。 ピアノの演奏シーンが多く、演奏されるのはクラシック音楽だが、クラシック音楽に馴染みの薄い私にも、4人の若者達の音楽に賭ける想いがストレートに伝わってくる。ピアノ演奏は、彼らの自己表現、自己主張の場であり、鬼気迫る圧倒的な迫力があり、全てを捧げて音楽に精進してきた者の執念が宿っている。 この手の作品のハイライトであるはずの、誰が予選を勝ち抜いたのか、誰が最終予選に残ったか、は強調されず、あっさりしている。ここが、本作の真骨頂である。4人はコンクールでの優勝を目指しているが、同時に、彼らは音楽の頂に挑んでいる。至高の音楽に挑んでいる。音楽を究めようとしている。 4人のなかで際立っているのは、松岡茉優が演じる栄伝亜夜である。天才と言われながらも師である母の死後、彷徨の果てにコンクールに挑んでいる。繊細であり、挫けそうになりながらも、懸命に音楽の道を究めようとする姿は求道者という言葉がピッタリ当てはまる。難役であるが、台詞の少ない表情だけの演技で、松岡茉優が演じ切っている。 本作は、己の音楽を究めようとする4人の若者達の姿を通して、音楽の持つパワーと底知れない深さをピュアに伝えている。
恩田陸は小説で
原作小説が出た頃から気になっていて、まだ読めておらず、先に映画を観てみた。 ピアノコンクールの話だが、恩田陸原作ということもあり、いい意味で専門的過ぎず、あくまで人間模様の話。 自分の理解力不足かもしれないが、この話の心の機微を感じ取るには、やはり映像作品よりも恩田陸のタッチで読みたいと思ってしまった。
音楽の素晴らしさ、賞レースの厳しさを伝えてくれる映画
俳優、女優さんの演技は素晴らしいものでした。 マサル役の方は自分でお金をはらってヤマハの音楽教室で指のトレーニングからはじめできるかぎり本物に近づけるように練習したそう。松坂さん、松岡さんも 実際にこの映画で使われた音源とピアノを弾いている手元撮影を行った河村尚子氏から弾いているときの体の動きや体の構造まで学び撮影に挑んだという。「さすがだ」と思わせてくれると同時に演技に対する思いの強さに圧巻された。そして映画の物語について。登場している人物はライバルでつぶしあうような中のはずだがライバル同士が互いに抱く尊敬、励まし合う姿が美しく表現されており、それに見合った最高の演技でとてもよかった。 ぜひ皆さんにも見てほしい映画だ。
玄人から全ての音楽を愛する人に観て欲しい
原作が素晴らしいのはもちろんのこと、映像や音の素晴らしさ、また芸術性に優れた作画など映画としては本当に素晴らしい出来栄えだと思います。 クラシックピアニスト玄人たちがそのまま感情移入できる深みのあるシナリオつくり、回想や練習、コンクールなどのあるある。また贅沢な協奏曲の選曲など全ての音楽を愛する人に観て欲しい映画です。
天才たち
音楽コンクールを競い合うピアノ演奏者たちの切磋琢磨する姿を見て挑戦する勇気をもらえます。 音痴なわたしには羨ましくも思える才能を堪能できました。 ラストは皆、楽しそうに演奏する様がお気に入りです。 ストーリー的には楽しめましたが、締めがあまりスパッと行きすぎていだのが残念に思えた。 松坂桃李役が、全体的にいい感じに働いていたと思います。
細胞レベルで感じる音の世界観!
演者さんのプロのピアニストかと思い込んでしまうくらいの指使い、演技力が素晴らしいです。 特に松岡茉優さんの涙、スイッチが入った時の心の変化が伝わってくる演技。鈴鹿史士さんの心からピアノを弾く事が好きな無邪気な表情と演奏が素晴らしかったです。 雨の溢れ落ちる音色、海のさざ波の奥で光る遠雷の美しさ、馬の雄々しい描写…。映像も、音楽も、クラッシックの選曲も素晴らしいです。 映画館で観たいと感じました。 見ても、目を閉じて耳で聞いても、全てにおいて美しく最高に酔いしれる映画でした。 “世界が鳴っている” 細胞レベルで震える感動を是非あなたも。
「60歳でまた観よう」
芸術というものは一部の優れた「天才」にはどうやっても一般人が努力して勉強したり磨いてもある程度までしかいかない。 原作は恩田陸の小説なことは知っていたが どうやって文章だけで表していたのか。 やはりこれも「天才」だからできたことなのかもしれないと思った。 とりあえず説明は全くないといっていい。 演奏シーンがかなり多いので 音で 登場人物の心情を紐解いていく。 これはかなり映画上級者か人生経験をかなり積んだ人にしかわからないのかなと感じた。 もしかしたら30年後くらいにもう1度観たら••• という期待を込めての評価。
個人評価:3.7 音が聞こえない小説。それも直木賞をとった原作を実...
個人評価:3.7 音が聞こえない小説。それも直木賞をとった原作を実写化し音を出す意味。とても困難な挑戦と言える。吹き替えとはいえ演奏の描写が素晴らしく、とても真面目に丁寧に見せてくれる。松岡茉優の最後の演奏も素晴らしく、演奏時の視線や動きなど目を見張り、感動的だった。 また雨音から雨だれの演奏に入っていくシーンなども素晴らしく、まさに音を楽しみ、世界から音が運ばれ、それを受け取る様がよくわかった。 4人のピアニストの配役も素晴らしく、いいキャストの布陣だ。
ピアニストを馬鹿にしてるだろ。 あの指でピアノが弾けるはずがない。...
ピアニストを馬鹿にしてるだろ。 あの指でピアノが弾けるはずがない。 すべての仕事人は、それに沿った身体を持つ。持たざるを得ないからだ。 その基本対する意識があまり希薄なのに驚く。 その時点でアウトだろ。
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