「音で語る」蜜蜂と遠雷 ひろみちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
音で語る
原作を読んで、すぐに映画が見たくなり鑑賞。文字で表された音楽の世界がどう映像化されているのかとても気になってほぼ衝動的。
原作と比較して、、というのは無しにして単純にもっと彼ら天才が鳴らす音を聞きたかったな。
そして彼らのセリフや心情、描写を表す言葉の少なさに驚いた。これで一般の観客に伝わるのって、でも彼らはやはり演奏家。音で語る。逆に言葉を使わずに音楽であそこまで表現できるのは凄いと思った。
雨の音。海の音。風の音。大地の音。世界に溢れている音を鳴らして音楽として届ける、世界的故ピアニストが送り込んだそんな少年風間塵によって、自分たちの音を鳴らしていく彼らの演奏には鳥肌が立ちました!
とくに、栄田あやと風間塵がアトリエの隣の薄暗い部屋で月明かりだけに照らされて連弾しているシーンは個人的に印象的。ドビュッシーの月の光から始まりアレンジを加えて変わっていく彼らの連弾はまるでこのまま月まで登っていってしまうかのような連弾だった。
そしてら最後の栄田あやのコンチェルトは最高。かつての雨のギャロップから、草原をかけるギャロップになったかのような軽快さから、迫力のあるピッチとオケとの掛け合いがとんでもないなぁと。是非映画館で見たかった。ほんとはもっといろんな曲やって欲しかったなという欲。
世界は音楽に溢れている。それを鳴らすの。
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