劇場公開日 2019年10月4日

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「うーん、惜しい」蜜蜂と遠雷 もーさんさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5うーん、惜しい

2019年11月3日
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鑑賞方法:映画館

小説と映画とは表現方法が違うのだから、原作が小説であっても筋やキャラクターが原作通りである必要はない。ただ、伝える方法は違っても、伝えたいことがもし同じであるならば、原作から伝わってくる音楽を愛し愛される多幸感のようなものが映画には足りなかったように思う。〈不満な点〉①亜夜がコンクールに参加した動機が不明確。葛藤の描写は細かいが、動機がよく解らないので、いつまでもグズグズしているのを観ていると「なら、参加しなければ良かったんじゃない?」とイライラしてくる。動機がもっと明確になっていればラストももっと感動的になったと思うのだが…②亜夜が結局自分で乗り越えた描き方になっているので、相対的に風間塵の演奏に感化された為かどうかが曖昧になってしまい、彼が「ギフト」である=ホフマン先生の意図=音楽を進化させる、という構図が「台詞」での説明にとどまってしまい、映画のテーマとして迫ってこない。ただ、映画的な工夫はあちこちに感じられる。原作では一脇役に過ぎなかったオケの指揮者の小野寺の役の比重を大きくし、且つ鹿賀丈史が演じることで後半が締まった。亜夜が本選に、子供の時ピアノの前から逃げ出した時と同じドレス(勿論サイズも違うし、結局用意したてたの?という疑問もあるが--伏線が足りないから)で登場したことは亜夜の決意・前に踏み出したことを視覚的に現していて映画的には良い演出だったと思う。〈まとめ〉映画全体として観ると成功しているとは言えない。

もーさん
itamy0214さんのコメント
2019年11月6日

すみません…どうしても気になってしまい…。
亜矢ではなく、亜夜です…笑

itamy0214