劇場公開日 2019年10月4日

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「凡人にはわからない世界?」蜜蜂と遠雷 さんにん@㌦㌦さんの映画レビュー(感想・評価)

2.5凡人にはわからない世界?

2019年10月28日
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鑑賞方法:映画館

難しい

原作未読なので原作の世界観はわからない。
ただ、音楽、ピアノの世界に生きる者たちの夢と葛藤、それを取り巻く業界の構図を垣間見ることはできる。
後世に残る天才や楽曲が生まれれば、人は後に称賛するが、業界の中での動き止まりの内容では、関心のない他の世界の人にはやはり他人事。
その意味で自分にはオーケストラとピアノの演奏会として見ることで納得せざるを得なかった。
この映画に入り込めなかった要因は、松岡茉優演じる亜夜が、なぜ7年のブランクから復帰したのにも関わらず、演奏に躊躇しているのか、そもそもなぜ7年前に逃げ出したのか、その要因が母親の死が関係しているのかというような背景がわからずじまいで、そしてそういう葛藤や苦しさを抱えているのかと思えば、ピアノの演奏仲間にはフレンドリーに接しているどっち付かずの姿。
新人演じる塵も悪くはないが、浮世離れしすぎの行動に、新人ゆえの技量不足なのか本当の演技なのか、安定感を見いだせず。
ユウジなんとかいう天才ピアニストがなぜ刺客を送り込んできたのか、亜夜を復活させ覚醒させようとしたからなのか、だとしたら7年前に存在を知っている必要があるがその伏線もなく。
松岡茉優も悪くはないが、演奏の姿がカクカクしすぎでわざとらしく、それ以外も顔芸で勝負しすぎで逆に浅はかに見える。
何より最後まで引っ張って一位じゃないのかいというオチに何を伝えたかったのかに苦しむ。
森崎ウィンが一番まともで、安定感があった。
原作未読者には、秋の夜長に音楽聞くならいいかという感じかな。

さんにん@㌦㌦