劇場公開日 2019年10月4日

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「見応え聞き応えあり」蜜蜂と遠雷 はなもさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5見応え聞き応えあり

2019年10月19日
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母を亡くした事で挫折した少女ピアニストが、再び音楽家に戻るべくの挑戦と、それに絡めたコンテスト参加者のあり様や、それぞれの心模様を描いている。
とは言え、天才ピアニストアヤを演じる松岡の挫折は理解出来たが7年の空白を表すには、もう少し描き方があったのでは?とも思えた。
 ともかくも、演奏シーンが素晴らしい。それぞれの演奏家としてのシーンも素晴らしかったが、なんと言っても月の光を見て、アヤとジン、二人の連弾、月光を弾くシーンは痺れた。
この映画は、音楽はもちろんだが、映像として、スローモーションの雨の馬のシーン、海の向こうの遠雷、何度も出て来る母との連弾シーン、その部屋の様子、ピアノを弾く手、アヤがコンクールでピアノを弾いた時、ピカピカのピアノに映る昔の自分と母の連弾場面。音楽と映像で、心情を現していた。
見応え、聞き応えがある映画であった。

はなも