「原作の読者には違和感しか残らない映画」蜜蜂と遠雷 ひでぞうさんの映画レビュー(感想・評価)
原作の読者には違和感しか残らない映画
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恩田陸さんが「この作品の映像化は無理」と仰っていた意味が改めて納得できる映画。とにかく小説では緻密に描かれている人物の心理、背景などなどをなぎ倒して、理解出来ない幻想的なシーンの挿入で無理矢理映像化した作品。
公開初日に観に行ったが、演奏場面も少なく、架空の課題曲「春と修羅」もごく一部だけの演奏しかなく、ピアノコンクールを舞台にした映画としてはあまりに演奏シーンも少ない。
何より、塵の背景があまりに分からないのでホフマンの手紙の意味するところも分からず、また明石の言う「生活者の為の音楽」という言葉にも違和感しか覚えない。
原作の好きな方にはお勧めできない。
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