劇場公開日 2019年3月1日

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「お前たちを兵器に利用させるわけにはいかない!!」映画ドラえもん のび太の月面探査記 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0お前たちを兵器に利用させるわけにはいかない!!

2020年4月26日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 今回の凄い秘密道具は「異説クラブメンバーズバッジ」だ。天動説から地動説へとコペルニクス的転回を果たしたという歴史を踏襲し、地球を天動説的考えにするとどうなるか?という発想がユニーク。これをネトウヨ的発想に転換してみるとかしても、かなり違った風景が我々に飛び込んでくるのかもしれません。また、ドラえもんがブルース・ウィリス説だったり、ジャン・レノ説だったり想像力を高めながら観るのも楽しいかもしれません。

 メインとなるプロットはこの異説バッジをつけるだけで、見え方が変わるというもの。月にウサギ王国を作ったからといって、バッジをつけてない人には見えない。また、終盤に登場する逆転の発想も頭を使わせてくれるし、見終わったら論理学的発想さえ生まれてくるはず。ひょっとすると形而上学や唯物論のような能力も勉強したくなるかもしれません。

 ウサギ王国の地下には11人のエスパルとう人工生命体が住んでいて、それぞれがエーテルという特殊能力を持っている。ムービットたちが主なキャラだと思っていたら、徐々にエスパルや彼らの故国かぐや星のディアボロが中心となる。軍隊の隊長であるゴダートもいいキャラクターだし、ルカやルナの存在もいい。自らの失敗によりかぐや星を荒廃させたため、光を取り戻すためにエスパルが必要だと信じ込まされていた兵士たち。しかし、本当の目的は・・・といった壮大な物語があったのだ。

 帝国主義の権化であるとも思われるディアブロの声が吉田鋼太郎だったり、ルナが広瀬アリスだったりと、ゲスト声優陣も迫力あったし、子供向けだと思わせておいて大人をも魅了する辻村深月の脚本も良かった。映画ドラえもんでもちょくちょく取り上げられているのですが、力を持ったものを兵器に利用することは絶対に許されないことだ。

 しずかちゃんの入浴シーンはある。

kossy