劇場公開日 2019年3月15日

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「映画として楽しめた」君は月夜に光り輝く terryさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0映画として楽しめた

2019年3月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

「ミッション:インポッシブル」のイーサン・ハントが
どんなに危険な目に合っても、決して死なないのが映画。

この作品は、ラブストーリーではあるが、
ヒロインが実在しない「発光病」に罹っていること、
代行体験(スマホが大活躍)なる意味の分からないこと、
などが設定されていて、映画そのものだ。
突っ込みどころが気になり、この作品に批判的な方も、
そんなにむきになることは、ないのでは。

難病がテーマの「君の膵臓をたべたい」と被る、
おまけに北村匠海がまたヒロインの相手、
けれども・・・

入院している女子高生のヒロイン・「渡良瀬 まみず」。
発光病で余命宣告を受けている。
彼女がやりたかったことを、
クラスメイトの岡田卓也が代行体験し、その感想を彼女に話す。
そんなやっかいなことを、すんなり受け入れてしまう
お人よしな卓也に、違和感がないのは、
「君の膵臓をたべたい」の「僕」のイメージがあるからだと思う。

いくつかの代行体験のエピソードのシーンが、あっさりと繰り返される。
そんなにスピードが速いと、この後どんな展開になるのか、
少々心配になる。

これの繰り返しだけなら、つまらないなと思いつつ、
後半の見事な展開にやられた、といった感じ。

映像で表現出来るものは、映像で、
抽象的なこと、つまりこの作品が伝えたかったことは、
2人の会話のやり取りの中にきっちり表現されている。
心にしっかり刺さりました。

ラストの演出が感動もの。
永野芽郁の笑顔が頭の中に残り、流した涙が、
救われる思いがした。

この作品は、「君の膵臓をたべたい」とは
違った意味での素晴らしさがあり、観ておくべきだと思います。

terry