劇場公開日 2019年3月15日

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「主演の二人の演技がすばらしい!」君は月夜に光り輝く おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0主演の二人の演技がすばらしい!

2019年3月21日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

難病による「死」を描いているものの、鑑賞後に暗く重い気持ちになるのではなく、悲しみの先にある希望や勇気やあたたかさを感じる素敵な作品でした。

その最大の立役者は、言うまでもなく主演の二人です。主人公のまみずは、余命ゼロの難病を抱えながらも、そこにいるだけでその場が華やぎ、周囲を明るくする、笑顔の素敵な女の子です。しかし、その「笑顔」は本心を隠す蓋のようなもので、その裏にある悲しみや苦しみ、死への恐怖や生への願いが、永野芽郁さんの自然な演技からひしひしと伝わってきました。

一方、そんなまみずにしだいに惹かれていき、彼女のためにできる限りのことをしようとする卓也を演じる、北村匠海くんもとてもよかったです。感情を抑えたような素朴な言動の中に、秘めた思いがにじむような演技がすばらしいと思いました。

ストーリーは、最初から死へ向かって一直線に進む単純なものです。しかし、そこへ様々な背景が絡み、それらがうまくまとまっていて、主演の二人のナチュラルな演技のおかげで、たいした事件も起きないのにふわっとテンポよく進む印象でした。

また、スノードーム、遊園地でのうさ耳、回転しながらの動画撮影、赤いハイヒール、海の場面など、様々な仕掛けが、何層にも折り重なって二人の関係を美しく描いているのも、とてもよかったです。後味のよい、きれいにまとまった作品でした。

おじゃる
CBさんのコメント
2019年8月29日

これを最初に見たら、おじゃるさんと同じ感想でした。

CB