ヘヴィ・トリップ 俺たち崖っぷち北欧メタル!のレビュー・感想・評価
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終末シンフォニック・トナカイ粉砕・反キリスト・戦争推進メタルは伊達ではなく
「終末シンフォニック」に関してだけ音楽をラウリ・ポラーが担当していたからか?とかちょっとよくわからないが、それ以外はそのジャンルに偽りないImpaled Rektumの快(?)進撃コメディ。
色々全般的にCrazy(英語にすればいいというものではないが褒めてる)なので、笑いを受け入れられない人もいるかとはおもうが、個人的にはフィンランド自虐ネタがツボった。結局メタルなのも北欧メタル大国という自国自虐ネタのようなものだし。ノルウェー人に苗字きちんと認識されなかったり。12年も?!とか。交通手段それ?!とか。それで花束?!!とか。パン?!!!とか。あげればキリがないが。(それらはイメージ通りの可愛さである意味イメージ戦略成功しているとも思うが。)
音楽に関してはむしろかなり真面目に作られていて、きちんとしたメタル曲が提供されている。敵になるローカル歌謡みたいな曲も敵然として正しい感じ。
RIP Jynkky. (綴りが難しい)
ヒロインの演技に刮目してほしい
単調なカメラワークとか、分かりづらい脚本とか。総じて下手です。シーンごとが単発になってたり、撮り方がガチャガチャしてたり。もう、やりたいことがたくさんあったんでしょうね。全然まとまってない。テンポも悪いし。
だがそれがとても愛らしくて、気持ちいい。
溢れ出る創作意欲と初期衝動。キャストの数名(特にヒロイン!)は驚くほど下手糞ですが、それすらもう全然アリです。
アサイラムのような斜に構える感じもなく、インディー邦画のように、それらしく誤魔化すこともない。
粗っぽいものを、粗っぽいままお届け。本人達、自覚はないかもだけど、その姿勢が素敵です。
話自体は尻上がりに良くなっていく印象!最初は少しイラッとしたけど、鑑賞後の満足感はなかなか。グッズも可愛かったし。
これを上手で器用な人達が作ると、『ゾンビランド』になるんだと思うですよ。
トゥロ、パシ、登場人物がみな愛おしい
白夜の国フィンランドの片隅にトナカイとともに彼らはひっそりと生息していた。メタル馬鹿なバンドメンバー達。純粋さのあまり滑稽で、もはやコメディーとなってしまっているが、単なるコメディーではない。夢と絶望が彼らお人好しの音楽馬鹿を翻弄し観客はともに絶望の涙を流しながら笑ってしまう。最後はなんとも爽快で笑いながらも感動の涙が頬を伝う。そうしてもう一度観たいと思う。そんなステキな映画です。バンドメンバーがみな素朴でいい味出してて愛さずにはいられない。
『ハードロック・ハイジャック』の再来、想定外にも程があるメタルロードムービー!
フィンランドのド田舎の村にある介護施設に勤めるトゥロは働く幼馴染の仲間と組んでいるメタルバンド・・・とはいってもバンド結成から12年間人前で演奏したこともない在宅コピーバンドのボーカル。ある日ギターのロットヴォネンが思いついたギターリフから遂に初めてのオリジナル曲が完成、ノルウェーのメタルフェス出場のチャンスが訪れる。インペイルド・レクタム(直腸陥没)というイカしたバンド名も付けて盛り上がるトゥロ達だったが、全く想定外の様々なトラブルが彼らに襲いかかる。
バカしかいないハードロックバンドが騒ぎを巻き起こすブレンダン・フレイザー主演のコメディ『ハードロック・ハイジャック』を彷彿とさせる話ですが、フィンランド産なので何もかもが規格外。バンドメンバーはもちろん全員どうかしてますが、トゥロが思いを寄せる花屋の看板娘ミーア以外にまともな人間が一人もいないので、各キャラが巻き起こすトラブルにいちいち大爆笑。個人的にお気に入りなのは一見一番まともそうなベーシストのパシ。終始ポーカーフェイスで繰り出すオフビートな奇行の数々に腹筋が千切れそうになりました。クライマックスに至るまで何もかもがハチャメチャですが、田舎ならではの閉塞感が妙にリアルなのでメタル愛に溢れたエンディングの爽快さは格別です。
好バランスの青春音楽コメディ
これを他国が作ったら少々鼻につくものになったかも知れないが、メタル大国フィンランドにやられてしまっては、降参せざるをえないというか。
てんこ盛りのメタル愛とロック魂に、自虐なのか地元自慢か、トナカイやバイキング、神話の小ネタも放り込み、ベタなメタルあるあるとぶっ飛んだ展開、にしては妙に安定感ある青春ストーリーへと、絶妙のバランスで仕上がった。
コメディは笑いのセンスが合うか合わないかがほぼ全てと思うが、私はこの感じ、嫌いじゃない。
なんと言っても、メタルとコメディの親和性の高さよ。泥臭くてアホな事を、大衆の白い目を 物ともせず、真剣にクソ真面目に貫くのが、可笑しく愛らしく微笑ましく、最高に格好良い。ある種アングラなイメージと、際どいブラックジョークも合っている。
このご時世にこのネタ大丈夫なの~?とヒヤヒヤするシーンもあるが、メタルが忖度するようになっちゃあ、他に誰が体制や規範に中指立てるのかって言うね。
クソとかゲロとか下ネタも満載だけど、粘度低めであっけらかーんとしてるので、ダメージは少ない。私は『女王陛下のお気に入り』の方が、よっぽど精神的にキたなぁ。
最近の私の、コメディ映画90分最適説。ちょっとしつこいなぁと飽き始める前に決着する適度な持ち時間。
前半はやや冗長な部分もあるが、後半加速度的に盛り上がり、最後ぶっ込んでやったぜ!と、テンション最高潮の所で潔くサクッと終わるのもいい。
有名メタルバンドの小ネタやゴリゴリのメタルサウンドなど、好きな人には堪らない要素も多いが、ストーリーの根本は定番青春ドラマ。恋あり友情あり成長サクセスもののカタルシスあり。メタラーだけがほくそ笑むカルト作品に止まらない。
加えて、北欧の人の鼻梁の高さって…と、平面顔の日本人が気後れするような美形も堪能できるので、むさ苦しい印象に腰が引けている女子にも推しておきたいが、一人は盛大にリバース繰り返すし、一人は中盤以降一貫して白塗りになっちゃうので、手放しでお勧め致し難い…(笑)バンド好き長髪好みで下ネタに寛容な方は是非。
クセが強そうだなぁ~と身構えていざ頬張ると、意外に普通にイケるかも、ていうかハマるかも…な、サルミアッキみたいな一品。お試しあれ。
謎のC級映画
ゲテモノ見たさでの観賞を
内容は酷いです。ステレオタイプのHMそのまんまのイメージが展開して、血、ゲロ、エロ、デス、差別、偏見、モラルに欠ける表現が満載です。これでもかなりソフトになっていると想像できますが、劇場でひっそり上映しなければやばいものは感じます。でも、あくまでこれは悪魔的シュールなデスコメディなので、かなり笑えました。
BURRNを経験している者ならば、この青臭く稚拙でありながらも、ピュアで真っ直ぐな野望に共感できる!?でしょう、きっと。
ここでの笑いは全てナンセンスだと思います。まともな音楽映画を求めて見ないでください。決して良い映画だとは思いませんが、勘違いして負のレッテルを貼ることだけはないように祈るのみ─。
最高のB級メタル映画です。
メタルファンは必見
インドで生まれた仏教が発祥した土地では完全な少数派になったが、伝播に伝播を重ねて極東の地で安住の地を得た。第二の地の日本では百花繚乱の如く教義が入り乱れ、もはや同じ教えと言えない宗派が並び立っている。
メタルも全く同じで、イングランドの地で始まったNWOBHMのムーブメントは、全世界を席巻したが、勢いは衰え、本国でも死に絶えかかった。
ところが、メタルの教えは消えることなく、南米と北欧が新たな聖地となった。LoudParkも最後の数年は北欧勢がメインだった。
ジャンルは日本仏教以上に多岐にわたる。僕でいえば、パワーメタル、メロデス、メロスピ、シンフォニックメタル、メタルコアは聞くが、この映画で出てくるようなブラックメタルはほぼ聞かない。
フィンランドだから美旋律バンドのサクセスストーリーを作って欲しかったが、コメディーだからゴリゴリのメタルじゃないと成り立たないからね。
メタルの小ネタが散りばめられていて、まあ笑った。一度聞いた曲は忘れないクールなベースがギタリストが披露するリフを全部、正確に言い当てたり、ロニー・ジェイムス・ディオの詩を葬式で引用したり、知らなくても面白いんだけどね。
一番笑ったのは、オービスを使った宣材写真。場内は大爆笑だった。
アンヴィルの映画みたいに感動の結末だったらいいなと思って見ていたが、違う意味で感動のラストだった。
親父のメロイックサインに震えた
大人気みたいだけど。
全く自分に合わず
国民一人当たりのメタルバンド数世界一!?
フィンランドの田舎町で結成して12年、メンバー宅でコピー曲を奏でるばかりの名前もないメタルバンドの話。
初めてライヴハウスの舞台に立とうとオリジナル曲をつくった矢先に、偶々接触したノルウェーのメタルフェスプロモーターにデモテープを渡して、フェスに出させて欲しいと懇願し巻き起こっていく。
昔はジャーマンや北欧メタルにハマり捲っていたものの、もう随分と離れてしまった為、バンド名のネタのいくつかや、流れる曲はわからなかったけど、流石ストラトヴァリウスのラウリ・ポラーが携わっただけあって、劇中の曲がイイッ!
序盤最初に音が流れた時のシンフォニックな感じは待ってましたと言わんばかりの北欧メタル!
何故かBGMはアメリカンの某バンドっぽいのが多かった気がするけれど。
基本は、ドタバタコメディで、公式サイトを読むとストーリーの8割方は書かれてしまっているぐらいのペラさ。
ストーリーそのものはそれ程面白味はないけれど、メタル好きなら笑えるネタが結構散りばめられている。
メタル好き的にはもうちょい音楽を多用して欲しかったし、映画好き的にはもうょいストーリーを練って欲しかったけど、なかなか面白かった。
くだらなくて面白い
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