「二千年前にイマジン♥が? でも、やってる事は『北京リベンジャーズ』だ♥」キングダム マサシさんの映画レビュー(感想・評価)
二千年前にイマジン♥が? でも、やってる事は『北京リベンジャーズ』だ♥
こう言った直情径行の人間が、中国4000年の歴史をまとめる事なんかできる訳ない。『ぶっ殺○○やる』って下品過ぎるが、この映画は言葉づかいの分野で年齢制限はあるのか?
『俺もこんな所から出てやる』って広大な中国大陸の西の辺境の地。どこへ逃れようって言うのか?島国日本の考え方。
現在、中国大陸は社会主義国家で、人民を代表する者が統一している。この物語の主人公達の血は影もないと思うが、人民共和国になるまでの歴史をこの漫画、若しくは映画はたどるのだろうか?すべて描ききったら、漫画も映画もギネス物になる。漫画は第4565巻目に蒋介石将軍があらわれ、第4575巻目辺りで毛沢東主席が登場するのかなぁ。いづれにしても、急がないと描ききれないよ。なにしろ、4000年の歴史のある国なんだから。
日本人がこう言った話を考えるがと、天保水滸伝になってしまう。100メートルにも満たない山を境に、海側の岡っ引きと、川側の親分が、利根川の川筋で『出入り』をすると言うローカルな話。
また『本能寺の変』くらいで教科書の歴史書に乗るような国なのだ。
こんな出鱈目な中国の歴史を描く亊に金を使うなら、近現代史にもう少し力を入れて貰いたいものだ。でなければ、出鱈目であっても戦いのアクションだけを楽しむだけの話にしてもらいたい、そう、座頭市のような。もっと実際の殺陣を見せてもらいたい。
アドレナリン満開で、怒鳴るようなセリフはうるさく感じるよ。
『お前のどこが、将軍だ』
『言ってくれるじゃないか!お前みたいなガキがよ!』
ナショナリズムを煽るのは分かるが、いったいいつのどこの国のナショナリズムなのだ!?
こう言った映画や漫画にハマる人はそれでも良いが、あくまでも、アクション映画として見よう。すると、ある事に気付く、俳優はどこまで、実写として演技しているのだ?と。そして、やっぱり、アニメーションは日本の宝だと気付くはずだ。
なお、原作は5巻まで読んだ。池上遼一先生の弟子の弟子だと思ったので読んだが、中沢啓治さんの絵の様で、少しくどいと感じた。続けて読もうとしたが、機会がなくなってしまった。