「三國志を彷彿とさせる壮大な物語」キングダム みかずきさんの映画レビュー(感想・評価)
三國志を彷彿とさせる壮大な物語
作品の世界観に心酔してしまった。壮大なスケールと主人公達の熱い想いに圧倒されてしまった。最近の邦画では観たことのない程、壮大なスケールの中国歴史劇だった。詳細分析すれば、粗削りで完成度の低い部分もあったが、大河の様なストーリー展開のなかで、作品テーマ、メッセージは明確であり、壮大な物語の序章としては申し分のない出来の作品だった。
本作の舞台は、中国・春秋戦国時代の秦国。親を亡くして奴隷になった少年・信(山崎賢人)と漂(吉沢亮)は、大将軍になるという夢を抱いて、日々剣の修行に励んでいた。ある日、漂は宮廷に召し抱えられるが、宮廷内の覇権争いによって命を落とす。信は、覇権を奪われた秦王・エイ政(吉沢亮)とともに、覇権奪回を目指して、壮絶な闘いを繰り広げていく・・・。
主人公である信とエイ政の違いが際立っている。形振り構わず剣の力で強引に難局を突破していく信に対して、戦術眼に優れ、軍師のような佇まいのエイ政。二人が互いの長所を活かしながら闘っていく姿は、夢を直向きに追いかける青年の姿であり、鬼気迫る形相に、二人の夢に賭ける並々ならぬ想いが投影されている。
本作は、スケールだけでなく登場人物も規格外である。関羽、張飛など、傑作中国歴史劇・三国志の登場人物を彷彿とさせる破格の強さを持つ豪傑たちが登場し、大活躍する姿には度肝を抜かれる。主人公の二人を始め、長澤まさみ、大沢たかおなど、個性的な登場人物を演じる役者たちの役作りがしっかりしているので、絵空事という感覚はなく、違和感なく主人公達に感情移入して鑑賞できる。
本作では、夢という言葉がポイントになっている。夢は綺麗事では実現しない。己との壮絶な闘いの末に奪い取るものであることを二人の満身創痍の姿が教えてくれる。
本作を起点にして続いていくであろう長いシリーズのなかで、二人の青年の夢追い物語は、どういう展開をし、どういう結末を迎えるのか、今から楽しみである。
頂いたコメントのもうひとつは
「シン・ゴジラ」でした。失礼致しました。
みかずきさんの選ばれる映画が話題作、重要作品ばかりなので、
後追いしてしまいます。
また同じ作品を観ることも多いと思います。
よろしくお願い致します。
いつもコメントありがとうございます。
「シン・ウルトラマン』にもありがとうございます。
三国志の豪傑たち・・・そうでしたか?
三国志もほとんど知らない私ですが、この映画はとても分かりやすくて
なのにとてもメリハリがついて盛り上がる傑作時代劇ですね。
もう、みかずきさんは「キングダム2」をご覧になったと思います。
来月にはレンタルや配信になると思います。
またお邪魔させて頂きますので、その時はまたよろしくお願い致します。
ありがとうございました。
今晩は
コメント有難うございます。
歴史ものは、古今東西好きですが、当時は漫画の実写化と言う事に偏見を持っており(鋼の錬金術師の第一作目を見なかったのも同じ理由です。)鑑賞しなかったのですが、今作はそのスケール感の大きさが素晴しいと思いました。2作目は、大スクリーンで観る事を三日前に決断しました。では。