「【ホン・サンス監督お得意の重層的会話劇。そして、いつものようにホン・サンス監督あるあるを記すの巻。】」草の葉 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0【ホン・サンス監督お得意の重層的会話劇。そして、いつものようにホン・サンス監督あるあるを記すの巻。】

2025年2月22日
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鑑賞方法:VOD

知的

幸せ

ー ホン・サンス監督の作品は、今作で何作観たであろう。10数作は観ているはずである。そして、その全てが複数男女の会話劇である。
  今作も、その一作として数えて良いだろう。-

■いつもの通り、ホン・サンス監督作品あるあるを記す。

 1.上記の様に複数男女の会話劇を、シーンの切り替え早くテンポよく見せる。

 2.登場人物は、今作の様に俳優、作家、映画監督(ホン・サンスらしき設定多数)、大学教授である事が多い。

 3.大抵、ショットは固定カメラで横から撮る。が、今作では珍しく男の背後から撮る会話劇がある。

 4.向き合った男女2-5人は、酒を飲みながら何かを食べている事が多い。珈琲の事も多い。

 5.会話は、抑揚があり、時に誰かが激昂したり、涙を流す。けれども、又元に戻る。

 6.監督のミューズである、キム・ミニの登場回数は多い。今作でも喫茶店で複数男女の会話を盗み聞きする女性を演じている。

 7.映画館で、監督作品を観ると7-8割の確率で、オジサンが上映20分くらいから寝息を立て始める。マア、仕方がないであろう。

 8.カンヌ、ベルリン、ロカルノ国際映画祭での評価は高い。だが、アカデミー賞には無縁である。マア、そうであろう。

<で、一番困るのが、監督の映画製作本数の多さと、制作ピッチの速さである。とても、追いつかないのである。というか、結構観たぞ!と思っていると過去作がドンドンドンドン出てくるのである。一体、ホン・サンス監督は今までに何本の映画を製作したのだろうか・・。イヤハヤ。>

NOBU