LOVEHOTELに於ける情事とPLANの涯てのレビュー・感想・評価
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最後の最後まで見逃すな。
もういろいろ騙されっぱなし。
定点観測で舞台を見ているような感覚。この監督はこの手法がお得意だよね。
・しおりは刑事ではないの?むしろ間宮も違うのか!?
・ドタバタに見せて綿密な計画(PLAN)だったのか!
・デリヘル嬢と中国マフィアを後始末のためだったのか!
・ということはデリヘル店長は仲間?
・関係を切りたい見知らぬ2人が画策したのか?むしろそこが不倫?ぐちゃぐちゃの不倫?
・最後の最後はどうなった??
紹介してくれた方がこれについて話したい!と言ってたのがよーく分かりました!
訪問の多い828号室
ワンシチュエーション、ワンカットという大胆な作品であることは評価できると思う。しかも、主人公である刑事の間宮(三上)が隠しカメラの位置をその都度変え、映画のスタッフは何をやってるんだ?といったチープさと、舞台劇でも十分だろうと思わせるテクニック。とりあえずワンシーン、ワンカット、超長回しという点も面白い。ほぼ役者の技量によるもの。
途中の「実は芝居だったんだよ~」的なところは三谷幸喜風になっているけど、さらにまたどんでん返しが待っている。デリヘル店長小泉(阿部力)の登場だとか、物分かりが良すぎるところはご都合主義的な仰々しさも感じられるし、シャブの売人兼死体の掃除屋という元中国マフィアの設定にも違和感がある。
結局、横領した金のためにゆすられる刑事、シャブ中にさせられ男の言うなりになった女が一芝居うって敵を排除するものだったが、詩織(酒井若菜)が妻でも婦人警官じゃなかったラストはやられたなぁ。エンドロールでのもっと悲惨な結末も面白い。やっぱチープさが最も残念なところ。
重厚な脚本と映像、そして、演技!
ちょっと気になった程度だったけど、シチュエーションに魅力を感じて、あまり期待もせずにいたけど、非常に質の高い作品だった!。冒頭では、最終的にどうなるのか?を暗示させてて、まぁ、なんで?都合よく現れる???と不思議に思う事も衣装の件も、腑に落ちさせた脚本も素晴らしいし、ラストシーンに驚いた。
役者陣の演技も素晴らしかった!。
ただ、酒井若菜さんのセックスシーンで興ざめした。裸にならないセックスなんてありえない。カット割りでごまかせないなら、潔く脱ぐべきだと思う。酒井若菜さんもとてもキレとコクのある良い演技してたけど、完全にキャスティングミスだと思う。
あのセックスシーン以外はほぼ完璧だった。
その全ては”因果応報”
ワンカットワンシチュエーション風の舞台劇。斬新だったのは、カメラ自身もシーンの小道具として鞄にいれた『隠しカメラ』を役者がその都度アングルをさりげなく換えながら撮影されていくという体の作りとなっている。その撮影方法はもしかしたら過去にも試みられているとは思うが、自分としては初めて観る手法である。俳優陣もインタビューで答えていたが、かなりの用意周到な準備とその伏線張りの順序等を演技に交えながらの行動に驚かされる。
とはいえ、ストーリーそのものは、かなり無理のある設定だったのではないだろうか。リアリティは限りなく薄く、なので演技も又どうしても演劇っぽいオーバーリアクションに始終してしまう。勿論、メタ構造であるから、作品の中で入れ籠のように演技をしているからと言ってしまえばそうなのだが、まぁご都合主義的な流れがどうしても鼻につく。
内容としては、それぞれスネに傷を持つ刑事と婦警が、お互い弱みを握られているデリヘル嬢とヤクの売人を自分たちの手を汚すことなく始末しようと計画を企て、遂行する奮闘記を隠しカメラで証拠としてお互い持ち合うという流れである。まぁ、そのドタバタはそれなりにコントなのだが、役者がやるコントなのでハッキリ言ってキレは悪い。気が強くなったり弱くなったりがどうしてもワンカットのため、スイッチではなくボリュームのように膨らんだり萎んだりしてしまうので、テンポが悪いのである。芸人ならばそこは切り替えの速さを武器にするのだろうけど、酒井若菜も三上博史もベテランとしてその懸命さは認めるのだが、波に乗れない、リズム感の悪い演技になっているようにみてとれた。結局、こんな大仰なプランが必要だったのか、もっと何か無かったのか、この計画の収拾先としてデリヘル店長に引っ被らせるのは荒唐無稽というより”イミフ”(何で店長は借りが出来たみたいな態度でスゴスゴ引き下がったのか?あれではそれこそ第3の共犯者じゃないのか?)と、ツッコミを入れたくなるようなグダグダ計画が取り敢ず無事成功し、晴れて2人の共犯関係は成就されるのだが、実は今作品のキモはそこではない。実はこの三文芝居も何もかも、スタッフロール中のお互いの安定した幸せな生活を余りにも執拗に映し出す所で、疑念が湧いてくるのである。ここまで2人の成功を映像化する必要があるのだろうか?、これこそ“吊り”なのかもと・・・・ そして案の定エンドロール後の横断歩道での衝撃のシーン・・・お互いに街であっても無視しようと決めた”フリ”もここで生きてくる。
明らかに全ての伏線はポスト・クレジットシーンに撒き餌として容姿周到に練られた構成である。これには思わず情けないが声を上げてしまったw かなり面白い結末である。アナウンスが無かったから、知らなければエンドロール中に帰ってしまう客もいるのではないかと心配になる程、中々のシーンであり、VFX技術の精巧さも目を見張るモノがあった。
酒井若菜があの年齢でも見事な巨乳で、折角揉みしだかれても脱がなかったのは非常に残念として言えない。ここは覚悟を持ってバストトップは出すべきだったのでは?元アイドルの女の子があれだけ体張ってバストトップ披露しているのに、ベテランが脱がなきゃ示しが付かないんじゃないの?と、苦言を呈することを最期に付け加える。
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