「ダー子ファンタジー」コンフィデンスマンJP 梨剥く侍さんの映画レビュー(感想・評価)
ダー子ファンタジー
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見ている間は面白おかしく見られるので、別にいいんだけど、コンゲームの映画としては、釈然としない点がままある。
①蓋然性がない。この映画に描かれたストーリーの範囲では辻褄が合っているのかもしれないが、だまされる側の行動に不確定要素が多すぎる。たとえばヘリポートのシーンでは一触即発の危機を迎えるが、あの場面で赤星がわずかに早く銃を発射しないとは限らない。そうなったら主人公は死んでいる。このシリーズはおおむねだまされる側が都合よく行動してくれる予定調和の世界を前提にしていて、実のところ計画にスキが多い。
②そこにだます側の人物もしくは仲間しかいないシーンで、相変わらずだます演技を継続している箇所がいくつかある。この場合、明らかに映画館の観客だけをだまそうとしていることになる。これはちょっとフェアじゃない。
③最初登場するダー子とジェシーの仲睦まじいニューヨークのシーンは本当に回想なのか。全体の流れから見ると、どうもそうとは思えないフシがあるのだが…。妙にあそこだけ幻想的で嘘くさいタッチというか。これもミスディレクションではないのだろうか。
続編の制作が既に決まっているようなので、是非とも次はさらに完全無欠なプロジェクトを創案してほしいものです。
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