タロウのバカのレビュー・感想・評価
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微妙だが、監督の以降の作品に通ずるものはあった!!
入江監督(「ギャングース」)や真利子監督(「ディストラクション・ベイビーズ」)も好きそうな題材ですが、実際の事件に絡めたりせず、ギャーギャー騒いでいるだけで面白くはないです。菅田将暉にはぴったりの内容だと思います。「日日是好日」の次が今作でガッカリした方も多いと思いますが、「(母は)壺に祈ってる」という台詞から「星の子」、全体的な雰囲気から「マザー」に繋がるものはあると感じました。屋外で歌ってるブスが意味不明でした。洋子の告白が少しエロかったですがストーリーに関わる訳でもなく、特に観て良かったと思える事は無いので、最後は交番を燃やしたりして締めて欲しかったです。
なんとも見苦しい
映画館で見たかった。しかし見苦しい。
戸籍も学校も行ってない、タロウって名前の
男の子。落ちこぼれた高校生2人
半グレと連んでいる。身障者を食い物にしている。
豊田エリーが久しぶりのは、よかったかな。
ピストルなんか手にしたら
あかんなあ。
レイシストなら感動できます(嫌味)
致命的なレベルで不愉快にされます。R15指定ってのはこういう不愉快なモノにする蓋ではないのだけどねぇ。
感動したと述べる方が多いが、これに感動できるのは人として問題があるのでは無かろうかと感じてしまいます。私の心は全く感動に震えることはなく、怒りがこみ上げるばかりでした。
その辺のゴミを二時間眺めてる方がよほど有意義でした。
バイオレンスのなりそこない
予告編動画が、少年の純粋さと残酷さが合わさったように見え、非常に期待してこの映画を拝見させて頂きました。
しかし、蓋を開けると支離滅裂でお粗末な内容。
他のレビューの方も仰ってますが、まず最初の障害者の方の隔離施設?でのシーン。ファーストインパクトとしては、良かったと思いますが、これが全く活かされてない。エイジはなぜ障害者の方に手をかけたのか?その後の展開を見ても、全くその説明もなく、流されていきました。
このレベルの未回収のままの伏線が作品内にあまりに多すぎる……。割愛します。
全体の雰囲気として、殺伐としたものを目指したのかもしれませんが、売春や銃やドロップアウトなどありきたりなものが羅列されむしろ滑稽。作り物感を感じてしまいました。たくさん付属品を付けすぎて結局何が言いたいんだ?
ラストシーンも想像通りで、結局叫んでばかり。
個人的に、池での男児が常に股間を触っている意図や、女子高生コンクリート詰め殺人事件をあんな風に扱っていることが非常に不愉快でした。
演技力は、やはり有名どころの方々は素晴らしい。
國村隼さんも最初だけでしたが抜群の存在感でした。
中心となる3人ですが、菅田将暉の演技力がやはり飛び抜けていて、特に映画中盤では他の方々を飲み込んでいました。仲野太賀さんの最期のシーンも狂気的で、あそこは映画の中で1番ドキドキして拝見させて頂きました。
賛否両論ありますが、僕はyoshiさんの演技はそこまでかなぁ?と感じてしまいました。叫ぶ演技が多かったせいや上記で示したように実力派俳優に囲まれてしまったせいかもしれませんが、少しくど過ぎるし声の感情表現が乏しいかな、と。ですが、まだ未成年で初主演であるので、これからに期待したいです。
演技力の面での星0.5ですが、作品としては大マイナスです。
有力な俳優の無駄遣いで、とても勿体ない。
何かしら鑑賞後、感情が湧くわけでもなく陳腐さが目立ち、シナリオもかなり未完成です。
オススメは出来かねます。
うーん、割と好きな監督だから期待し過ぎちゃったかな。吉岡の行動が何...
うーん、割と好きな監督だから期待し過ぎちゃったかな。吉岡の行動が何かと詰めが甘すぎだし、スギオのお父さん歌ってる場合じゃないでしょ(選曲は好きだけど。)とかはまだ全然許容範囲だけど...。個人的にダメだったのが、タロウが公園にいた女性に急な説明台詞始めちゃったり、謎のスケキヨ集団のミスマッチ感、障害者の方の扱い方が何か雑だったり、やたらみんな大声で叫ぶのも苦手でした。菅田将暉、太賀、奥野瑛太は凄くよかった。
古臭い映画
終始胸糞悪い。
障がい者の方々を出演させる意味は?
股間を触りながら女の子と話す意味は?
菅田将暉も仲野太賀も高校生には見えないし、演技初挑戦?のYOSHIは生理的に受け付けない顔だし、セリフが聞き取れない箇所や理解不能な場面も多い。
パパ活?援助交際?をしてる女子高生の掘り下げ方も浅い。
よくこんな映画で全裸を披露したもんだ、勿体ない。
建設中の家が彼らの溜まり場のように描かれていたけど、それもおかしいし。
何よりも不愉快なのは、女性の扱いがひどい。
女子高生コンクリ殺人事件について、あんな触れ方をするなんて。ご遺族の気持ちを考えたら、あんなセリフは思い付かない。
菅田将暉や仲野太賀の無駄遣い。
さほどファンでもない私でさえそう感じるのだから、ファンの方々はやりきれないだろう。
『葬式の名人』と並ぶ駄作。
剥き出しのナイフを無意味に振り回してくる作品。
以前から気になっていた作品でやっと観賞しました。
で、感想はと言うと…う~ん、なんと言うか…観る人を選ぶ作品と言うのは間違いなくて、いろんな事が衝撃的でパワーがあるんですか、そこに意味を見出ださない虚無感の漂う作品かなと。
タロウとエージとスギオの3人が日々を刹那に生きていき、その中で拳銃を手にした時から、いろんな事に自分の欲望をぶつけていくんですが、これが共感出来る部分が正直少なくて、観ていて不安と不快感がモヤッと感じられるんですよね。
「時計じかけのオレンジ」程のメッセージや拘りを感じられず、それでも何処か時計じかけのオレンジ的なのがにわかに顔を出したりする。
学校に1度も行った事の無いタロウは社会との繋がりが殆どないからこそ、自身を縛る物が無いから強烈な程自由で天真爛漫。
スポーツ推薦で高校に入ったエージは膝を怪我してから、自身の価値を見失い、反発するかの様にワガママに暴走する。
いろんな事に流されがちなスギオは気の弱さもあって、次第にいろんな事を踏み外していくが、好きな洋子の事を思い、自分の立ち位置を流されながらも見つけようとする。
三者三様で周りから弱者とされる事に反発し、ワガママに思うままに疾走していく。
動物的なタロウ。動物になろうとするエージ。動物に成りきれないスギオ。
そんな3人の葛藤でもあるんですが、この作品の共感出来そうで出来ない部分でもあります。
3人だからこその青春の暴走とも言えるし、社会を始めとしたいろんな事から見放させれてきた鬱屈した気持ちの爆発とも言えるし、自身の解放とも言えるんですが、強烈にワガママで、無意味な疾走でもあるんですよね。
大人だから感じられないのかも知れないけど、かと言って共感出来る様にはあんまりなりたくはないですw
あと個人的にちょっとどうなの?も思えるのが障害を抱えた人をストレートに弱者とした所。
勿論、社会的強者ではないし、かと言って、タロウ達が弱者の代弁者として振る舞っていくかと言うとそうでもない。
単に世間から縛られている部分が少ない未成年がワガママに暴走していく部分が多くて、障害を抱えた人が無意味に可哀想感で表現しているのは正直嫌な気持ちになると言うか、そこに意図が感じられなかったです。
終盤のスケキヨマスクの面々の戦いの狼煙的な表現も急にああいった場面が出てきて?な感じ。
生々しい現実の中の無常感を描いているのに、あの場面だけいきなり演劇チックで意味の分からなさにより拍車を掛けました。
勿論、作品の伝えたい事はなんとなくではありますが、感じようとしていても、分かんない事や唐突な事、生理的に合わない事、イラッとする事が沢山散りばめられていて感が単に個人的に合わなかったにしても、ここまで無意味的感じる事を青春の咆哮と疾走でまとめる様に描かれるとやっぱり合わないかな。
監督はあえて共感出来ない青春のワガママな暴走を描きたかったのかなと考えたりします。
あと、舞台が足立区の綾瀬で過去に凄惨な事件があって、都内23区の中でも何処か鬱屈した空気を醸し出していて、取り残された様な下町感は舞台とした合ってはいますが、住んでいる所のご近所過ぎて、“そこまで変で悪い街じゃないよ”と思ったりしましたw
救いな所は変に性に走ったのが無かった(少ない)事。
ドキドキ感が少なくて、ちょっと残念でもw、安易に女性を凌辱するとかの表現が無かったのは、まだ救いで、そう言う表現は表現方法の1つであっても個人的には嫌いと言うか、それを出されると乗り切れないです。
タロウ役のYOSHIさんは強烈にタロウを演じていてハマり役と言えばハマり役。
ただ、タロウ役以上に感じられる事がそれ以上でもそれ以下でも無いので、次の作品でどんな演技をされるのかは気になります。
エージ役の菅田将暉さんは流石に振り幅が広い。
1ヶ月程前に公開された「アルキメデスの対戦」の演技とは真逆ではありますが、菅田将暉さんはどちらかと言うとインディペンデント系の作品で本領発揮される役者さんかなと。
この作品はYOSHIさんの足りない所を菅田将暉さんが上手くカバーしてます。
國村隼さんの使い方は贅沢だなぁw
先日観た「永遠に僕のもの」程のメッセージも感じられないし、時計じかけのオレンジ程のスタイリッシュも感じられない。
剥き出しのナイフをブンブン振り回して、分かってくれよ!と言われても分からないし、正直分かりたくない。
でも剥き出しのパワーを嫌らしいくらいに意味なく振り回してくるちょっと稀有な作品です。
観ないと始まらないし、観ても合う合わないは個人的な評価でしかありませんが、いろんな事を大森監督的に詰め込んで、いろんな意見の中に敢えて否定的な部分を強調したのかなと解釈したいです。
大森監督が担当した「日日是好日」はかなり好きな作品なので、真逆過ぎてこう考えます。
他の方も書かれてますが、なかなかパワーがあって、観る側に何をこそげ落としてくる作品ですw
好きって何?
『好きって何?』タロウはみんなに問いかける。私もわからない『好きって何?』
愛されたことのないタロウと自分かダブル
誰か教えて『好きって何?』
生と死はとなり合わせ?簡単に死なないって言ってたエイジ死んじゃった
スギオも死んじゃった
誰だって1度くらい人を殺したいって思ったことあるよね?死にたいって思ったこともあるよね?叫びたいって思ったことあるよね?
1度観ただけでは理解出来ない
2回3回観なきゃダメだわ
めっちゃ心痛くなる映画です
思ってたんとちごた
予告編で心を鷲掴みにされて、本日たまたま時間ができたのでわくわくしながら観に行ったのですが…お、思ってたんと違うーーー
好きってなに?を連呼されてもなんだかなぁ。
ピストルと若者っていうのもなんだかなぁ。
冒頭の障がい者のくだりはてな。
スポーツ推薦でケガして荒れるとか、売りやってる女の子好きになるとかも…既視感すごい…ただそれだけ…
問題提起は直球なのに、なにがいいたいのかよくわからない。私には難し過ぎました。
(予告編ではヒリヒリした空気感にぐっときたんだけどな…)
ところで菅田くんはころころその役になっちゃう印象だったけど、あれ?この役はまってない?演技が空々しく感じました。
太賀さんはやっぱいい!の星ひとつ
3人の世界を否定するほど自分は立派なのか
若いエネルギーはどこにぶつけるのが正しいのか。
勉強?部活?恋愛?遊び?
このありきたりな、当たり前と思われる選択肢がもし与えられていなかったら、与えられていたとしても、居場所がなく認められていなかったら、、、??
唯一の仲間との犯罪や殺人を私たちは責められるだろうか。
この映画を共感できないと遮断してしまうのは違う。
たまたま自分の環境が整っていたから、常識を教えられたから犯罪とは無縁の生活だったかもしれないが、
エネルギーを注ぐ矛先がわからなくなることについては共感できたからこそ、
3人を否定することは出来なくて、3人に必死に向き合った映画だった。
生きるか死ぬかなんて紙一重だと私自身も感じたことがある。
戦争の話が映画にも出てきたが、一瞬で国のために消える人の命はどれくらいの重さなのか。
そんなに重いものではないのではないか。
私たちは自分が知らない人が死んでいても気にも留めない。でも、大切な人が死んだらとっても悲しい。
ただそれだけのこと。鳥の目でみるか、虫の目でみるか。この映画は、その描き方がとても上手いと思った。
エイジは「そんな簡単に人は死なねえ」と言っていたが、死んだ。本人は「そんな簡単に」と発した言葉をどう受け止めて死んだのか。その答えが映画にはなくてとても気になった。
タロウは「好きって何」と常に問うていた。誰も真剣に答えてあげていない、そう言う環境に彼はいる。誰か向き合って教えてあげられる人がいれば変わっていたかもしれない。結局、仲間の死を見て知ることになる。
愛って、なに?
愛を明確な言葉で定義できるヒト、いますか?
生きる意味をはっきりと言葉にできるヒト、いますか?
もし愛を説明できるってヒトは、本当の愛を知らない
かもしれない… でも論破した所でそれは淋しい事だわ!
もし生きる意味を言えるってヒトは、他者あってのもの
かもしれない… いいえ、きっとそうよね!
愛は他者との関係性で成り立つもの。(自己愛も含む)
生きるということも他者がいて初めて実感するもの
…だと、わたしは思うのです。
──※──※──※──※──※──※──※──
今夜生まれてくる命と 死んでしまう命
そして懸命に輝く命と 無駄に生き長らえる僕
「こんな夜は消えてしまいたい」とよく思うけれど
お前なんか消えてしまえ なんで今日まで生きてたんだ
無駄じゃないって思いたくて 何処まで無理して走ったんだ
この先もそうするつもりだよ それも無駄になったらどうしよう
生まれた事が奇跡だったら 息をするのも 奇跡 奇跡
ここで笑うか泣き喚こうが どっちにしても 奇跡 奇跡
愛してます その気持ちは どっからやって来て
何処へ消えるんだろう 何故消えるんだろう
身体半分持ってかれるような 別れの痛みとその寂しさ
それさえも奇跡だと 言えたなら 思えたなら
【無価値な事も特別になる ありのままで奇跡だから】
生きてる事が奇跡だったら つまづいたのも 奇跡 奇跡
歩き出すのも諦めるのも 好きにさせろよ 奇跡 奇跡
~恒例心象イメージソングシリーズ
amazarashi / 奇跡 より抜粋~
日常に突如と噴出する不条理を〈暴力〉と言うならば
最も不条理を強いられるものが〈戦争〉と言うのだろう。
それを、主人公を起点とした世界…
ごくわずかな狭い世界観で表現しようとしたのが
本作『タロウのバカ』なんでしょう。
今のわたしたちは、いわゆる“戦争を知らない子供たち世代”
戦争の記録や記憶を見聞きしても
それどころか遠い異国で実際に起きている内戦やテロ事件が
リアルタイムで報道されていてるのにも関わらず
実感として受け止めることのできるヒトは少ないでしょう?
それは仕方ないことです。だって戦争を知らないんだから…
ヒト一人が持ち得る世界観なんてちっぽけなものなんだから…
だから良いように解釈してくれとは言わない
理解してくれとは言わない
嫌悪感を抱いてもらっても構わない
なぜならば、それが今のわたしたちの思う『戦争』なのだから…
ですので、本作を観た感想が
イコールわたしたちの抱く戦争のイメージ
だと、せめてわたしは思いたい…
さて、わたしの感情論はここまでにして
もうちょっと具体的なこと言いますね!
所詮、比較論でしか語れないのですが許してくださいね!
大森 立嗣 監督が長年温めてきたお話とはいえ
まず、お話に既視感を覚えました。
主人公タロウの取り巻く環境 =『誰も知らない』是枝 監督
銃を手にした若者の日常が変貌 =『銃』武 正晴 監督
の2作品を足した感じに思えてしまいました。
でも味付けは、わたしが好きな過去作『光』に
通じるものを確かに感じました。そう言う意味では
「わたしの知っている大森監督が帰ってきた!」と喜び半分。
「よくもまあ、こんな賛否が分かれる作品を!」と不安半分。
そんなこと大森監督も百も承知で、強いメッセージとして
露悪的な表現にしたんでしょう。
わたしはどんな作品も寄り添い、考えるようにしているので
問題作であってもそこそこ許容できる方だと思いますが
逆にこの映画を許容できれば
大抵の作品は好意的に受け止めることができるでしょう!
思考と感情をリセットしたい時に
またこの作品をわたしは観ることになるでしょう…
あっ!しばらくは大丈夫ですぅ!
最後にひとつだけ!
スギオが好きな女の子、洋子がピアノで演奏していた曲
フォーレ作曲「夢のあとに」には本来歌詞があって
その内容が劇中にリンクしてることが分かりました。
興味があったらぜひ調べてみて下さい!
新たな作品の魅力に気付くかも知れません!?
いきること、しぬこと
内容があまりにも激しいので、年齢制限を設けるべき。スギオの最期の描き方は、
えげつないと言う他はない。
個人的にR指定「15」に疑問です。「15」ではなく、「18」ぐらいではなかろうか。
「R指定」の基準が曖昧になってはいないだろうか。それはさておき、
仲野太賀第一回作品。エンドロールの(個人的には)「俳優 太賀」で良いと思った。
不確かなものへ疑問を抱きながらイライラする3人が、ふとしたことから「本物の拳銃」を手にすることになる。そこから3人の日頃の鬱屈した現実から抜け出す術を知る。三者三様の
欲望が暴発する様を彼らの言動や行動の中に鮮明に出現する。
それが「いきること」「しぬこと」に結びついていく。今現在生きてきた監督の世間への強い訴えとなり、観る者に強いメッセージとなって、作品の中に露出する。「銃を手にする怖さ」とか「反戦」とか。」。私が見た大森作品「日日是好日」から受ける「茶道の無」とはまったく異なる今回の作品「今の時代を生きる大人たちのなぜかはっきりとしない愚かな一面」をカメラで上手く捉えられた秀作であると思われる。ただ表現方法が、若干露骨であることは否めない。これが「監督 大森立嗣」の描き方なのかもしれない。YOSHIの演技も気迫抜群で及第点を差し上げる。母親に銃を突きつける場面は、ハラハラさせられた。
好き、生きる、死ぬ、祈る、そして…
好きって何?
映画の中でずっと投げかけられる問いだ。
好きとは何か?
べつに学校で習った訳でもないし、いつのまにか女の子が好きとか、友達が好きとか自然と湧き上がってくる感情のようで深く考えたことなどなかった。
好きとは何か?
それほど様々なものを削ぎ落とさないと分からないことなのだろうか。
タロウは、母親の愛情など注がれたことはないし、学校も行っていない。
半ば感情を剥き出しにして生きるタロウにとって、好きとは大きなテーマだった。
そして、それはエージやスギオにとっても、更に、洋子にとっても同様だ。
スギオは洋子に対して、好きという感情を抱くが、それは洋子に受け止めてはもらえない。
洋子には好きという感情が欠けてしまっていた。
スギオは、好きという感情を心のうちに抱えて命を絶つ。
エージは、好きということが何か、はっきりしないで、分からぬまま死んでゆく。
そして、タロウは…、きっと、大切な友人を失って初めて、この2人のことが好きだったのだと気付き、狂ったような叫びで、その悲しさを表したのではないか。
好きとは、楽しいと何気なく通り過ぎていく。
好きとは、叶わなければ生きる希望を失うこともあり、
好きな人がいなくなれば悲しい。
好きとは、人が人であるための感情のもとであり、
好きとは、生きるのに大切なものであり、
好きな人のためには何か祈ろうとさえ思う。
タロウが仲良くしていたダウン症の子が、友人を亡くして、雨の中悲しみに暮れて歌っていたのも、実は象徴的な場面だったのではないかと思う。
ティーチインの舞台挨拶のある上映会で鑑賞し、監督に、好きって何ですか?
分からないと。
僕たちへの問いかけですか?
そう、世の中の人みんなへのね。
誰かを好きになりたいと思わせる。
僕は好きな映画だった。
大森監督にお願いしたい事があります。
3人の出会うシーンを撮影してて編集でカットしただけならDVD になる時
特典映像にしていただきたい。
あと、チラシのポニーに楽しそうに乗ってる姿はチラシ用なのですかね?
テアトル新宿の完成披露試写会(根性で購入した立見みで鑑賞。)で観たのですが期待以上のR15作品でした。
同じ劇場で上映してる『アンダーユアベッド』がR18なので勿論内容は全く違うタイプの映画ですが比べると『タロウのバカ』がよくR 15で通ったなあと思いました。今、規制が厳し過ぎるだけだですけどね。
菅田くんが出演する久々のR指定作品ですが菅田くんの映画をあまり見てない方には刺激が強いと思います。ご注意してください。粗削りな内容といいますか
『アルキメデスの大戦』でも他のR指定作品でも共演されてる奥野瑛太さんが
『タロウのバカ』撮影どきは私生活では
仲良しになった撮影時のハズですが
『タロウのバカ』内では訳のわからない
とんでもない人間になってます。
育児放棄の内容が細かく描かれてるのかと思いタロウのママは無名か子供のいない女優さんのほうがよいなではと勝手な心配をしてましたがママの部分はサラリとしてたのは安心しました。
4.5にしたのは温め過ぎた脚本の粗削りな所が私には難しかったというところで
しょうか。でも、久し振りに私が本当に好きなタイプの菅田くんの演技が観れて
とても、嬉しいです。今のタイミングで
トップコートさんの寛大な仕事の降り幅にも感謝します。
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