「【”古きNYの骨を再生しエレキギターを作る。”ロックンロール好きには堪らない、エレキギター職人の姿を切り取ったドキュメンタリー作品。】」カーマイン・ストリート・ギター NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”古きNYの骨を再生しエレキギターを作る。”ロックンロール好きには堪らない、エレキギター職人の姿を切り取ったドキュメンタリー作品。】
■ニューヨークのグリニッジ・ヴィレッジにあるギターショップ「カーマイン・ストリート・ギター」。
職人のリック・ケリーは、街の建物の廃材を使ってギターを作っている。
そして、それを支えるパンキッシュな風貌の、女性シンディ。
彼女は、パソコンも携帯も持たない昔気質のリックを支えるように、店の品をインスタグラムにアップしていく。
今作は、この二人の日常を淡々と、けれども店を訪れる、ジム・ジャームシュや、チャーリー・セクストンが嬉しそうにギターの調律をして貰ったり、ギターを弾く姿が実に自然に描かれている。
◆感想
・「カーマイン・ストリート・ギター」のルール。
それは、NYのバー、ホテル等の廃材を利用して、ギターを作る事。
且つては、街のシンボルであった店、ホテルに敬愛の念を抱いているリック・ケリーの想いが伝わってくる。
・リック・ケリーと、パンキッシュな風貌の、女性シンディとの関係性。
深くは描かれないが、彼女がリックの店で働き始めて5年目の時に、彼らの仲間が持ってきたギターの形をしたケーキ。
それを目にしたシンディが思わず、涙するシーン。
そして、言った言葉。
”この店のとの出会いが無かったら・・。”
- このセリフで、彼女がこの店で職を得るまでの生き方が分かった気がする。リック・ケリーは、優しく微笑むだけだ。-
・ルー・リードが、「カーマイン・ストリート・ギター」のギターを愛用していた事を語る男性。
- ”ドローン音”久しぶりに聞いたよ。そう、”ヴェルヴェット・アンダー・グラウンド”でもソロになってからでも、ルー・リードのギターは”ドローン音”だった・・。-
<今作は、劇場で観たかったのであるが、漸く鑑賞出来、感慨深い。
ギター職人、リック・ケリーのブレない姿勢と、彼を慕ってやってくる高名なミュージシャンたち。
そして、リックを支えるパンキッシュな風貌の、女性シンディの姿。
ロック好きにはタマラナイドキュメンタリー作品である。
繰り返し書くが、漸く観れたよ・・。>
■私の好きなギタリスト(除く有名なギタリスト。)
1.ドゥルッティ・コラムの、ヴィニ・ライリー。ホントに好き。アンビエントミュージックの様でありながら、ソリッドなギターが堪りません。
2.ヴィサージや、スージー&バンシーズで活躍した超絶技巧プレイヤー、ジョン・マクガフ。
3.フェルトのボーカル&ギターを担当した、ローレンス。ファーストの儚いエレキは堪りません。因みに彼に影響を受けた英国ギタリストは数知れずです。
4.有名ではありますが、矢張り英国ロックのギタリストと言えば、ザ・スミスのジョニー・マーですね。ディス・チャーミングマンなどの軽やかな3分間ポップから、重いロックまで自由自在に弾いています。
以上。 お勧めのマイナーギタリストをご存じの方は、教えて下さい。