「フムス。 レシピ ググりました、簡単に作れそう♪」テルアビブ・オン・ファイア きりんさんの映画レビュー(感想・評価)
フムス。 レシピ ググりました、簡単に作れそう♪
【パレスチナ版「カメラを止めるな」】
目が離せません、
テレビドラマの制作風景がとっても愉快なんですよ。
成りゆきが止まらないのです(笑)
そしてブラックユーモアのストーリーがたるまないのは、現実の一触即発の紛争地帯が舞台となっているからです。
(この点は三谷幸喜の「笑の大学」にシチュエーションが似る)。
パレスチナ問題とは、
ざっくり言えば
「二千年間留守にした土地にイスラエルは居住権・占有権を主張出来るのか?」
です。
【変化する世論の構図】
①日本においての、男たちによる旧植民地=お隣韓国と在日への「差別的書き込み」や「ヘイトスピーチ」が、どんなに激しく続こうとも、
↔
②なぜかそれと平行して
「K-pop」や「韓流ドラマ」に魂を奪われて韓国文化に身も心も捧げちゃう女たちがいる。
片や憎しみと排斥を叫び、片や愛と憧れで心酔。
― この対立して絶対に相容れないような価値観が、日本社会の中に、ひいては家庭内や男女のカップルの間に引き起こっているのはとても興味深い、面白い現象です。
【検問の滑稽】
当作品では同様に、エルサレムとパレスチナの自治区では、たとえ国家がどれだけスローガンを声高に叫ぼうとも、民衆レベルでは徐々にお互いが接近し、手に追えなくなってきている有り様を、実に痛快に見せています。
つまり、
それぞれの政府や自治区の政策において、表向きには対立が存在しようとも、
庶民の間では、雰囲気的に、「壁は永遠には立てられないのサ!」と実感させてくれる。
他作品「オマールの壁」では、壁を越えた青年への拷問が、本当に痛かった。
「バルーン 奇蹟の脱出飛行」はベルリンの壁。
けれど今やこんなに意外なところで、当代はドラマ浸けの女たちの“君の名は現象”(=岸恵子版・銭湯が空に)が、あのそびえ立つコンクリートの壁に風穴を開けていく
そこが小気味良くてたまらん。
・・・・・・・・・・・・
【自分の人生の脚本と 自分の国のシナリオは 僕らが自分で書く】
圧政者のイスラエル側からこの身内批判的なコメディが作られたことに、明るい未来を見る思いです。
お隣では「愛の不時着」が大ヒットだとか。
雨だれ石をも穿つ、ですよ。
ヘイトは彼女に捨てられます。
きりんさん、バレエもやってたんですよね(記憶が間違っていたらごめんなさい)!パイプオルガン!クリスチャンでらして?私の友達のパイプオルガン弾きは皆さん、クリスチャンです。私はピアノを何年も、いやいや、やっていたパターンです。大人になって、三味線(長唄)始めて、楽器演奏に目覚めました。
今晩は
面白き映画でしたね。
検閲官のアッシの姿が、正に虎の威を借る何とやらで、奧さんのためにイロイロとヤラカスところがツボでした。
では、又。
良いお年を。(でも、まだ2.5日ありますね・・)