「時代劇好きな人も、そうでなくても楽しめる」居眠り磐音 さうすぽー。さんの映画レビュー(感想・評価)
時代劇好きな人も、そうでなくても楽しめる
令和初邦画、そして初時代劇を観賞してきました!
この映画は先日僕のTwitterで「オススメ映画」のアンケートを取ったところ、この映画が一番多く入っていました。
評判が良かったので観たのですが、アンケートを取った甲斐がありました!
正直観る前は期待が半々だったのですが、想像以上に良かったです。
時代劇を観るのは去年の散り椿以来であまり見ないのですが、それでも好きです!
邦画は洋画と比べてストーリーの細かい所をはしょったりすることが多いのですが、これ映画ではそれをせずに丁寧に描かれていて、尚且つストーリーも面白いです。
特に松坂桃李演じる坂崎磐音が浪人になるまでの話は緻密に描かれていたので、柄本祐や芳根京子との一連のシーンはこちらまで感情的になりました。
主演の松坂桃李は映画に多く出ているので既視感が強くなるかと思ったのですが、全然そんな事も無くて今までともまた違った演技を魅せてくれました。
殺陣のシーンは血はそんなに出ませんが、結構緊張感があってハラハラしました。
特に「散り椿」という岡田准一主演の時代劇で中途半端だった主人公と幼馴染が戦うシーンが切なくシリアスにやってくれたのが本当に嬉しかったです。
そして意外だったのが、映像が綺麗でした。
この映画の監督は「空飛ぶタイヤ」を観たときにそういった映像やフレーム等に拘らないのかな?と思ったのですが、そんな事は無かったみたいです。
背景やフレーム、色彩の使い方が絵になるように美しいです。
ただ、ネタバレを含みますのでここでは触れませんが中盤の下りと終盤のある展開に疑問を抱いてしまいました。
その他に、若手俳優の演技があまり上手くなかったり邦画特有の臭い演出もありますが、内容や映像が素晴らしいのでそんなに気になりませんでした。
この映画は軽快なトーンですが、同時に切ない人間ドラマの話でもあります。
特に前半の過去エピソードやラストは切ないですが、それでも希望を持てる内容となっていました。
こういった悲しくも希望がある話は個人的に結構好きです。
この映画はあんまり観客が入ってないみたいなので、観てない方にも是非ともオススメします!