「月山編の拘りは松田翔太さんのリスペクトからなのかな?」東京喰種 トーキョーグール【S】 マツマルさんの映画レビュー(感想・評価)
月山編の拘りは松田翔太さんのリスペクトからなのかな?
前作が割りと面白かったのですが、今作はなんとな~く“コレジャナイ感”な香りがしましたがw、観ない事には始まらないので、鑑賞しました。
で、感想はと言うと…こんなもんだと言えばこんなもんですが、コレジャナイ感的なズレが有る様な無い様なw
一番気になるのは、こんなペースでラストまで行けんの?って所。
「東京喰種」は独自の世界観とハードなダークファンタジーでなかなか癖になる感じがありますが、リアルタイムで追っかけてないと追い付くのが辛くなるくらいに長いし濃い。設定も独特なので初見ではハードルが高いです。
今回の月山編を描いてますが正直このペースで大丈夫? 遅くない?と思います。
月山編は最初の方なので、原作の前半の山場となる「あんていく襲撃」どころか、ヤモリの拷問もまだ先。
また気になるのは実写映画で何処まで描く気があるのかと言う事。
原作は完結してるけど、このペースなら、あと3~5作は製作しないと完結まで持って行けないし、その頃には出演俳優さんもかなりな年齢になる。
実際に前半から2年も経過していて、金木役の窪田正孝さんも30歳を越えてるので、役柄の年齢とのギャップが出てしまうし、実際前作に比べるとかなり大人な金木に見えました。
約2年の製作のブランクはキャスティングの変更の理由もあると思うけど、製作ペースがゆっくりに加えて、何故この月山編だけで続編を製作したのかがちょっと何故と言うか、?が付きます。
また、今回の月山編は月山とのバトルが中心と言うか、それしかない感じでCCGはほんの付け足し程度にしか出てこない。
また、グールレストランでの強制捜査もいつの間にか金木も月山も助かってる。
“このペースで大丈夫か?”と東京喰種のテーマとなる主軸の描き方が薄く感じて“掛ける所のバランスがなんか変”な感じなんですよね。
松田翔太さん演じる月山も山本舞香さん演じる薫香も全然オッケー。
むしろ月山の変態具合は喰種として欲望に素直な分だけでさほど変態には見えない。
変態に見えるのはあのマスクの容姿が多分にあるのかと。
喰種としての欲望に苦悩する金木のスタンスが今作はなんか薄い。そこもコレジャナイ感が感じるんですよね。
前作は特に気にならなかった赫子もなんか「バイオハザード」みたいに見えるし、エンドロールでの主題歌との時間尺が合ってなくて、最後にちょこっとBGMを足してるのも“なんだかなぁ~”だし、細かい所が気になりだして、ポスターの金木のポーズがなんか“はい、ひょっこりはん!”に見えるしw
細かい所が気になりだしたら、きりがないけど、そんな気になるむず痒さがあるんですよね。
製作ペースを早くして粗い物を作る事はないけど、かと言って長期スパンの製作では鑑賞者が付いてこれない。
ある程度映画オリジナルぐらいにカットする部分は仕方ないけど、このペースでは…ちょっと不安になります。
前作が良かっただけに、ちょっと肩透かし。
あくまでも個人的な感想ですが、1作目だけが面白かったはよくある事でも、とりあえずもう少しテンポを上げた方が良いんではないかい?と思います。