いつか家族にのレビュー・感想・評価
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原作小説は「血を売る男」。ホラーではないので、ご安心ください
原作は中国の作家・余華によるベストセラー「血を売る男」(原題「許三観売血記」)。タイトルをそのまま邦題にしてしまうと、ホラー作品と勘違いされてしまいそうなので、変更は仕方無しといった感じでしょう。「血を売る男」という題名から暗いイメージを抱きがちですが、物語は極めてパワフルで感動的な方向へと向かっていきます。
主人公は、現場仕事で食いつなぐ男・サムグァン(ハ・ジョンウ)。手っ取り早く幸福を手に入れるため、彼が目論んだのは“売血”という方法です。字面の通り、自らの血を金に換えていきます。“売血仲間”から教えられた「血を増やすために、水を飲みまくる」「血を抜く前に、水道水で鉄分を摂取する」というトンデモ理論を実践。日常生活におけるドーピング――これがサムグァンの“最終手段”として確立され、後半パートへの伏線となっていきます。
本作では“売血”のほかに、もうひとつ“血”を象徴するものがあります。それが“家族”です。“売血”が功を奏し、美人の妻、3人の子どもを授かったサムグァン(結婚へと至る方法が、わりと、いや、かなり強引なところが笑えます)。しかし、息子のひとりが「他人の子だ(=別の“血”を継いでいる)」という噂が流れ始めるという展開に。邦題は、この辺りの流れに紐づいてくるのですが――それぞれの葛藤を飛び越え、大きくうねりながら迎えるクライマックスには、きっと涙腺を刺激されるはずです。
余談:「他人の子だ」と噂される子の純粋さと対比させるように、急に非道な親ぶりを発揮させるサムグァン。何度か石を投げたくなるかもしれませんが、グッとこらえましょう。
いつか家族に
1950年代、朝鮮戦争終戦直後の時代を私はよく知らないが、お金のない人にとって、自分の血を売ることが一ヶ月分の給料くらいの価値になったらしい。
サングォンのオンナンとの結婚までの詰め方があまりにシンプルで、ええんかいそれで!と、義父とセットでツッコミまくり。まだまだ女性が物のように扱われていたんですね。
可愛い子供3人に恵まれたのに、ある日突然長男のイルラクと血の繋がりがないことが分かり(血液型検査により)、その日を境に父は息子への態度を急変させる。
困った男、どうしようもない男を見事にハ・ジョンウンさん演じています。
子供に罪はないのに、全部ぶつける小さい男です。
父と息子は特別な関係なんだろうなと感じました。イルラクが無理矢理祈祷させられていたシーンは可哀想過ぎたけど、演技力の高さにこちらもキューンと胸が締め付けられる思いでした。
最後のシーンが見られてよかった。
血の繋がりがどーとかこーとかよりも、ただ家族のために親がしてあげられることは少ないけれど、できることを必死でやった父と母の姿に感度した。
とにかくコミカルで笑えるシーンもたくさんある、ヒューマンドラマでした。面白かったー。
罪はない
子供に罪がないのは分かっていながら、サムグァン、非道になる様に無理して自分に言い聞かせていたのかな。オンナンだって無理矢理されて身籠った訳だから、本来だったら被害者ですよね。もっと労ってあげてもいいのに。こういうところ、男性のダメなところだと思います。だけど、息子の為に命をかけるサムグァンをみていたら、やっぱりそんな自分が情けなくて許せなかったんだと思います。家族で肉まんが食べられて良かったね。
パパ
売血(>_<)
恐ろしい。
自分、献血でフラフラになった事あるから見てて怖かった💦💦💦
長男良い子(T_T)
これちょっと凄い話じゃない?
実の父に似てる、ってそんなに言われちゃうって。
で結局実の父はどうなった?
数奇な物語に引き込まれてました。
【子供を助けるために”売血”に次ぐ”売血” ”血のつながりとは何か”という事をコミカル要素を塗して描いた作品。】
ー初鑑賞時には、サムグァン(ハ・ジョンウ)の長男イルラクが、自分と血のつながりがない疑惑が生じてからの態度急変と、ストーリー展開の粗さが気になった作品。-
・1953年、朝鮮戦争終結直後の韓国の田舎でサムグァンはポップ・コーン売りのオンナン(ハ・ジオン)に一目ぼれ。オンナンには金持ちの恋人、ハ・ソヨンがいることを知りながら、父親に結婚を猛プッシュ。ついに、父親の了解を得る。
ーえ、デートで肉まん、冷麺、プルコギをオンナンに振舞って、父親にも直談判。強引だなあ。え、結婚しちゃうの?-
■時は流れ、11年後の1964年。
・サムグァンとオンナンの間には、3人の元気な男の子が。
長男、イルラク
二男、イラク
三男、サムラク
が、イルラクはハ・ソヨンに似ているとの噂が流れ、血液検査を受ける。結果は・・。
”イルラク、皆のいる前では、おじさんと呼びなさい”Byサムグァン
ーそれは、酷いんじゃないの?子供に罪はないよ。確証もないし。-
・ハ・ソヨンが倒れた際に、怪しい道士から”息子に願いを・・”といわれ、イルラクはハ・ソヨンの家へ。
ー可哀そうだよ。-
・が、イルラクも突如、倒れオンナンと病院へ。入院費を稼ぐためにサムグァンはあらゆる手段を使って売血し、お金を稼ぐが・・。
<貧しい人は、売血して生計を立てていた時代の物語。最後はハッピーエンドで終わるが、イロイロとストーリー展開の瑕疵が気になった作品でもある。が、そこは韓国映画の力業でねじ伏せたのかな。再見すると、面白かったから。>
<2019年1月20日 出張先の歓迎宴会を一次会にて抜け、シネマテーク高崎にて鑑賞。但し、酔いが回っていた・・。>
<2020年7月 別媒体にて、再鑑賞>
恐ろしいハートフルストーリー
恋人がいるくらいはどうってことないが、美人だというのが引っかかる。などと、友人たちに冷やかされながらも強引に結婚までこぎつけたサムグァンとオンナン。なんと、デート一回目にしてプロポーズなのだ。貧しい村なので、稼ぎもよくない。しかし、いざとなったら血液を売るという手段を覚え、デート代もそうだし、家族で美味しいものを食べるには血を売るしか思いつかないサムグァンだった。
11年後。3人の息子を授かり、貧しいながらも幸せに暮らしていた一家。しかし、11歳になる長男イルラクがオンナンの元恋人ソヨンにそっくりだと村中の噂になる。血液型を調べてみると、やっぱりソヨンの子であり、サムグァンはイルラクに対して冷たく扱うようになっていく。
一回で一月分の給料くらい貰える売血。日本でも60年代まであったそうだ。ソヨンの家族との確執もあり、血がつながってないからといってかなりの仕打ちを受けたイルラク。子どもには罪はないんだよね。そんなイルラクも脳炎に罹り、ソウルの大病院にまで運ばなくてはならなくなるが、村人たちも貸そうにも金がない。やっぱり必死の売血だ!とばかり、あちこちの病院で血を売りまくるサムグァンの姿。もうボロボロ。血の気なし。フラフラ。やっとの思いでたどり着いたら・・・痛々しくて見てられない!!
泣くわな
ストーリーなんて雑でも良いのさ、最後に泣いてしまう映画。
血の繋がりなんてホントは関係ないはずなのに、人間ってホント小さい。
でもここに出てくるお父さん、お母さんはホント凄いのさ、子供のために。。
子供がかわいらしい
タイトルがよくないな、日本語。それだけでもう話が見えてくる。どうか、その映画の印象や中身を示唆する日本語名をつけるの、映画会社の方たちやめてくれませんか。
と、いきなり不満が先走ってしまいましたが、韓国の底無しの貧困生活が痛いほど伝わる切ない話。多分ここまでいかなくても、貧困は身近なこの国にとっては、全然過去の物語ではないだろうと思うと、余計胸がいたくて、最後の肉まんを家族で食べるシーンは、アボジか息子さんのいってしまうまえの幻と思えて、ずっとつらかった。あれは??
こういう話は、知らなければならないとは思うけど、あまりに辛くて、それと同じくらい子供がかわいらしくて、娯楽で見るまえに、心構えをしておけばよかったと思った。
ハジョンウとハジウォンの共演は観なくては! が、、、最後はこうなる...
ハジョンウとハジウォンの共演は観なくては!
が、、、最後はこうなるんやろなぁってわかって見ても、胸糞悪かった。
そういう時代なんだろうけど、、ちょっとみてられない。
「밥 먹었어?」という優しさ
色々と突っ込みどころの多い映画だったけれど、物語の終盤、命がけで何度も自分の血を売って、息子の治療代を作って、ソウルの病院に届ける父親。しかし、既に息子の母親、つまり彼の妻が、ある悲しい方法でお金を作り、息子の手術も無事終わった後だった。
そんな家族にとって究極の状況の中、妻の病室を訪ねる夫に対して、病院のベッドに横たわる妻はいつもの優しい表情で「밥 먹었어??(ご飯、食べた?)」と夫に語りかける。そのシーンは、韓国の人と人の繋がり方を示す素晴らしいシーンだった。
初監督
ハ・ジョンウ監督・主演なので観てきました。
子供が実の子供でないとわかった瞬間から一気に態度が変わり過ぎでした。あまりの極端ぶりがしっくりきませんでした。
後半の展開は予想通りでイマイチ捻りのないストーリーでした。
ただ、あの肉まんは美味しそうで食べたかったです。
多くの違和感をカバーしてしまうラスト
長男が自分の実の息子ではないってわかった後の反応がひどすぎる。時代背景やお国柄を考慮してもドン引きだ。実の父親とその妻の態度にもイラついてしまう。血を売るシーンもそんなに頻繁に抜いてたら死ぬでしょ!と強引すぎる金の稼ぎかたに引いてしまった。
それでも長男や妻の健気な態度やかわいさはいい。そして、ラストに向かうにつれどんどん感動的に。そんなにがんばるならあそこまで拒否しなければよかったのに!と思ってしまう。
でも終わりよければかもしれない。
血
新年一本目、こってこての韓国映画になりました
泣かされるの覚悟で(笑)
原作は中国の「血を売る男」という本らしいです。
「血」でしたねぇ、全てが「血」が絡んでました。
笑ったり泣いたり忙しい映画でしたけど(笑)見れてホントに良かった。
ちょっとストーリーが雑かな
韓国の53年~64年辺りの庶民の暮らしぶりをよく知らないので何とも言えないが、結婚に至る件、売血を何度も繰り返し腕が紫色になっていても針を入れ続ける医療機関がある件はちょっと無理があるかなあ・・・
それに息子と同じ脳炎になのに何故父親は医者で治療を受けなかったんだろう
中国国民性なのか。
中国原作韓国映画、この父の心情を理解できるのが国民性なのか。別の男の子供と判明してからね父の言動行動が全く理解できない。鬼畜以外の何者でもない気がする。原作名通りの内容でそのまんまだけどどんだけラストのシーンが輝いていてもなんかうなづけない。微妙。
肉まん
人身売買もどきの略奪で結婚した嫁との間の11歳の長男が、嫁の元彼の子供だったと知った親父とその家族の話。
売血がどうとか血縁がどうとか現代の日本に生きている自分からしたら違和感バリバリだし、家族とは何ぞやを謳った作品とはいえ短絡的な売りモノはちょっと安っぽいし終盤ちょっとクドいしで不満は残る。
コミカルなつくりではあるし、時代背景もあるものの、イマイチ好きになれないお国柄がやはりちょっと気になったし…。
とはいえ、ご都合主義をどうこう言ったり、おねだりを何故知っているのかとか言ったら野暮な感じだし、昭和の日本映画から感じたことのある世情感や雰囲気もあって受け入れやすくて充分楽しめた。
ラストシーンはかなり好み。
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