グリーンブックのレビュー・感想・評価
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人種差別を正面から捉えた傑作
ヴィゴモーテンセン扮するトニーリップは高級クラブで用心棒を務めていたが、クラブが改装する事になりその間マハーシャラアリ扮する黒人の音楽家ドクターシャーリーの運転手の仕事に応募した。グリーンブックなる本は、南部で黒人が泊まれるホテルを記載したもの。それに白人が黒人に使える違和感。ドクターシャーリーの南部コンサートには様々な壁があった。粗雑に見えて職務に忠実なトニーと、時々落ち込む優秀な黒人音楽家は次第に打ち解けていき友情が芽生えた。
米国の人種差別を正面から捉えた傑作かな。トニーのドクターシャーリーを想う男気に拍手だな。
ハグする理由は「いいやつ」だから。
初めて、彼女の実家に行った時。
友達が、別の友達を連れてきた時。
隣の家に上がった感じ。
別の業界の会に参加した感じ。
他の地域の空気感。
学歴の差。
年収の差。
性別の差。
別に差別なんてものではない
「なんかオレ、違うな」
と思う、あの孤独感。
「寂しいときは自分から手を打たなきゃ」
と、食いたいものを食い、
殴りたい奴を殴る。
欲に忠実なトニー。
「才能だけでは不十分だ。勇気が人を変える」
“かくあるべき”という強い信念を
持つシャーリー。
そんな相容れない二人が
打ち解けていく様子を
車内を中心とした会話は
全てのエピソードにグッと
くるものがある。
こういう映画を見ると
つくづく英語話せてたらなぁって思う。
微妙なニュアンスとか発音、
そしてワードチョイス。
字幕を追うことで見逃す
表情の動き。
私が英語を話せていたら5.0評価。
日本語しか知らない私のせいで
-0.5の4.5評価。
自分に対するマイナス評価。
悔しい。
真逆のふたり
黒人ピアニストと、その運転手。様々な壁を越えた友情を実話ベースで描く。
腕っぷしの強いトニーはある日、黒人ピアニスト、シャーリーの運転手として雇われ、演奏ツアーへと出発する。目的地は黒人差別の色濃く残るアメリカ南部。行く先々での理不尽な対応。そりの合わない二人。彼らはどのように距離を縮め、困難を乗り越えてゆくのか?
人種差別という重い背景がありますが、違いすぎる性格の二人のやりとりが笑えたり、反発し合いながらも、互いの良さや苦労を認め合い、固い絆で結ばれていく様子に心温まりました。
性格的にも経済的にも何もかもが真逆の二人。
野蛮で、すぐに暴力で解決するトニー。忍耐強く、気品溢れるシャーリー。
愛する家族のために、金になるなら何でもするトニー。高収入を得られる北部でのツアーを蹴って、敢えて風当たりの冷たい南部でのツアーに臨む誇り高きシャーリー。
土台は違えど、それぞれの信念を貫く姿は格好いいし、互いに尊重し合う二人の関係が素敵だと思いました。
貧しいけれど大勢の家族に囲まれて暮らすトニーに対し、豪華な調度品に囲まれ一人佇むシャーリーの寂しげな表情も印象的でした。白人でも黒人でも男でもないと語るシャーリーの孤独。敢えて南部でのツアーを行う勇気と信念。シャーリーを歓迎しながらも当然のように差別する白人。
コンサートでの美しい演奏、穏やかな表情の下にあるシャーリーの怒り・悲しみ・孤独は計り知れません。
歴史を学べる良作
感動のストーリーと人種差別問題の扱いの「軽さ」
黒人と白人のバディ物、差別を乗り越えた友情の感動のストーリー。でもそれでいいの?というモヤモヤを感じてしまう。
見終わったあとで史実との違いなどを調べていくと段々それが具体化していく。映画公開後、シャーリーの遺族側からはかなり批判的な意見がでている模様。いわく、事実と異なる描写が多い(シャーリーはフライドチキンも流行りの音楽も知ってたし、王様みたいな椅子なんて持ってなかったなど)、黒人差別の問題が軽く扱われてしまっていると。実際、他の人のレビューをざっと見た感じ言及の多さは、友情・感動のストーリー>>>KFC(笑)>>>人種差別問題、といった感じで差別問題というより普遍的な友情物語として受け止めた人が多かったようだ。日本人には黒人差別問題はあまり身近でないというのもあるだろうが、(大阪なおみ関連とか考えるに普段意識しないだけだろうけど)、普遍的な友情物語ととらえるには暗い差別問題が端々に出てくるしやっぱり差別問題ももう一つのテーマであることは間違いない。
しかしその扱いはあまりに軽い。日本人により身近な人権問題としていじめ問題を例に挙げるなら、「いじめっ子といじめられっ子が殴り合いのすえお互いを認め合って肩抱き合い夕日を見つめる」くらいの陳腐なストーリー。いじめられっ子目線で見れば「こんなの現実じゃない」「いじめっ子側の都合のいい解釈」「こんな映画でいじめ問題を真面目に扱った作品といわれるのは変」って反応がでてくるのは当然な気が…。それこそ二人が警察に捕まるシーン、2020年のアメリカだったらジョージ・フロイドのように殺されて物語終了だ。舞台になった公民権運動の時代でも黒人に対するリンチ、放火、不当判決などは数多く発生してたようで、そう考えるとシャーリーが受けた差別は同時代的にも「軽い」ほうだったといえる。
黒人差別というテーマ抜きで見ると、ストーリーはハリウッドの教科書に載ってそうなオーソドックスなものだし、個人的には終盤にかけての盛り上がりに欠けた印象。シャーリー役の俳優のピアノの演奏がすごかったとか細かい部分はあるにせよ、全体的には平均点という感じ。それが、黒人差別が話題になってる時期にそれをテーマにしつつ、大衆受けするように差別は軽めのタッチで感動部分を濃いめに味付けすることでアカデミー賞を狙うべくして作られたことにより、みごと狙い通り「白人」審査員たちに評価され受賞した…とするなら当事者たちのモヤモヤ感たるや同情を禁じ得ない。
まあこの問題は黒人と白人のバディ物全般に感じてしまうものだし、そんなことグチグチ言って映画見てるなんてひねくれたやつだと言われそうなので、これくらいにしとこう…。
コメディタッチで差別の本質を描く
黒人差別、同性愛者差別など、現代問題として扱われている課題を、お題目としてではなく、人々の生活にどのようにそれが内在していて、どのように人を傷つけるのかをコメディタッチで描いている。誰でも見やすいコメディタッチの映画にそう言った要素を盛り込むことは、多くの人に気づきを与えるし、映画のラストでも和解があるように、現実社会でも和解できるのではないかという希望を持たせてくれるので、とても良い映画だと思う。
貧困と黒人は必ずしもイコールではないし、白人と教養もイコールではない。人それぞれが本来であるのに、ジャンル分けすることで人を判断するようになる愚かさを糾弾しており、身の回りの男女差別など、目に見えない形で自然と織り込まれている差別的構造を気付くきっかけになった。
差別心はどこからやってくる
4.5
映画なんてこれでいい
きっと誰しもがこうありたいと感じる
今日は次男の誕生日で、朝一番にlineにおめでとうのメッセージを入...
今日は次男の誕生日で、朝一番にlineにおめでとうのメッセージを入れた。
単身赴任での東京生活、この映画を見て離れて暮らしていたも、大事なものがあると感じた。
コロナ過の今、ますますその思いを深いものと感じている。
ドライバーの家族や親せき、友達に囲まれた暑苦しいとも言えるほどのうらやましい人生。
一方、主人公の一見皆が羨むような成功と名誉に囲まれた絢爛な生活。
しかし、人生において、何がもっとも重要なのか、何を大事に生きていくのか、どうすれば幸せなのか、そんな事を考えさせてくれる映画だった。
くどくなくさらっと幸福を感じさせてくれるラストが、ホロリと涙を溢しながら、心地よい余韻を堪能させてくれる、グッドな映画という感想。
しょーもない差別、
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