グリーンブックのレビュー・感想・評価
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感動のストーリーと人種差別問題の扱いの「軽さ」
黒人と白人のバディ物、差別を乗り越えた友情の感動のストーリー。でもそれでいいの?というモヤモヤを感じてしまう。
見終わったあとで史実との違いなどを調べていくと段々それが具体化していく。映画公開後、シャーリーの遺族側からはかなり批判的な意見がでている模様。いわく、事実と異なる描写が多い(シャーリーはフライドチキンも流行りの音楽も知ってたし、王様みたいな椅子なんて持ってなかったなど)、黒人差別の問題が軽く扱われてしまっていると。実際、他の人のレビューをざっと見た感じ言及の多さは、友情・感動のストーリー>>>KFC(笑)>>>人種差別問題、といった感じで差別問題というより普遍的な友情物語として受け止めた人が多かったようだ。日本人には黒人差別問題はあまり身近でないというのもあるだろうが、(大阪なおみ関連とか考えるに普段意識しないだけだろうけど)、普遍的な友情物語ととらえるには暗い差別問題が端々に出てくるしやっぱり差別問題ももう一つのテーマであることは間違いない。
しかしその扱いはあまりに軽い。日本人により身近な人権問題としていじめ問題を例に挙げるなら、「いじめっ子といじめられっ子が殴り合いのすえお互いを認め合って肩抱き合い夕日を見つめる」くらいの陳腐なストーリー。いじめられっ子目線で見れば「こんなの現実じゃない」「いじめっ子側の都合のいい解釈」「こんな映画でいじめ問題を真面目に扱った作品といわれるのは変」って反応がでてくるのは当然な気が…。それこそ二人が警察に捕まるシーン、2020年のアメリカだったらジョージ・フロイドのように殺されて物語終了だ。舞台になった公民権運動の時代でも黒人に対するリンチ、放火、不当判決などは数多く発生してたようで、そう考えるとシャーリーが受けた差別は同時代的にも「軽い」ほうだったといえる。
黒人差別というテーマ抜きで見ると、ストーリーはハリウッドの教科書に載ってそうなオーソドックスなものだし、個人的には終盤にかけての盛り上がりに欠けた印象。シャーリー役の俳優のピアノの演奏がすごかったとか細かい部分はあるにせよ、全体的には平均点という感じ。それが、黒人差別が話題になってる時期にそれをテーマにしつつ、大衆受けするように差別は軽めのタッチで感動部分を濃いめに味付けすることでアカデミー賞を狙うべくして作られたことにより、みごと狙い通り「白人」審査員たちに評価され受賞した…とするなら当事者たちのモヤモヤ感たるや同情を禁じ得ない。
まあこの問題は黒人と白人のバディ物全般に感じてしまうものだし、そんなことグチグチ言って映画見てるなんてひねくれたやつだと言われそうなので、これくらいにしとこう…。
コメディタッチで差別の本質を描く
黒人差別、同性愛者差別など、現代問題として扱われている課題を、お題目としてではなく、人々の生活にどのようにそれが内在していて、どのように人を傷つけるのかをコメディタッチで描いている。誰でも見やすいコメディタッチの映画にそう言った要素を盛り込むことは、多くの人に気づきを与えるし、映画のラストでも和解があるように、現実社会でも和解できるのではないかという希望を持たせてくれるので、とても良い映画だと思う。
貧困と黒人は必ずしもイコールではないし、白人と教養もイコールではない。人それぞれが本来であるのに、ジャンル分けすることで人を判断するようになる愚かさを糾弾しており、身の回りの男女差別など、目に見えない形で自然と織り込まれている差別的構造を気付くきっかけになった。
差別心はどこからやってくる
4.5
映画なんてこれでいい
きっと誰しもがこうありたいと感じる
今日は次男の誕生日で、朝一番にlineにおめでとうのメッセージを入...
今日は次男の誕生日で、朝一番にlineにおめでとうのメッセージを入れた。
単身赴任での東京生活、この映画を見て離れて暮らしていたも、大事なものがあると感じた。
コロナ過の今、ますますその思いを深いものと感じている。
ドライバーの家族や親せき、友達に囲まれた暑苦しいとも言えるほどのうらやましい人生。
一方、主人公の一見皆が羨むような成功と名誉に囲まれた絢爛な生活。
しかし、人生において、何がもっとも重要なのか、何を大事に生きていくのか、どうすれば幸せなのか、そんな事を考えさせてくれる映画だった。
くどくなくさらっと幸福を感じさせてくれるラストが、ホロリと涙を溢しながら、心地よい余韻を堪能させてくれる、グッドな映画という感想。
しょーもない差別、
2人の友情に感動!
黒人ピアニストと運転手兼用心棒の2人がツアーで黒人差別にあいながらも、
ツアーを周り友情を育んでいく物語。見終わってから知りましたが、実話なんですね。
用心棒のトニーがいつやらかすんじゃないかとヒヤヒヤしながら観てました(笑)
60年代のアメリカが舞台で、日本人の私達からは想像もつかない以上に、
黒人への差別は大きくあったんでしょうね…
そんな中でも執念のために我慢するドク。
最初は黒人を軽蔑していたトニーも彼と出会い、
彼の演奏や人柄に偏見が無くなっていく姿に感動しました。
喧嘩っ早く、マナーも悪いトニーですが、
愛する家族のために手紙を書き、
ドクによってロマンティックな文章を書けるようになってくシーンが
とても素敵でした。
最後の演奏の場面では、いつもクールに仏頂面だったドクが
本当に楽しそうに演奏していて、感動!
本当に本当にいい映画。
作中の曲も素晴らしい!!
ドンシャーリーのピアノ曲聴いてみよう。
吹き替えの大塚芳忠さんと諏訪部順一さんがまた最高でした!
自分の中のお気に入り映画にランクイン♪
考えさせる実話
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